夏になると、なんとなく食べたくなる日が増える、ゴーヤチャンプル。近年は本州各地でもゴーヤの生産地が増えて、スーパーで安く手に入るようになり、家庭の定番料理の仲間入りをしているのではないでしょうか。
ゴーヤは特有のほろ苦さがおいしい反面、苦すぎると家族が食べてくれない…なんてこともありますよね。今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、苦味をおさえてゴーヤチャンプルを劇的においしくする「ひと工夫」を教えてもらいます!

野菜ソムリエのおすすめは「塩もみ」ではない!
ゴーヤの苦味を軽減して食べやすくするため、多くの場合、スライスしたゴーヤに塩をもみこむ「塩もみ」をすると思います。しかし、野菜ソムリエのおすすめは「塩もみ」ではなく、「砂糖もみ」です。
というのも、塩と比べ砂糖のほうが圧倒的に浸透しやすく、しっかり苦味を抜くことができるから。ちなみに砂糖をたっぷりかけて「砂糖もみ」をしても、そのあとちゃんと水気をしぼってから調理すれば、完成後のゴーヤチャンプルを食べて砂糖の味がすることはないので、安心してやってみてください。
さらなる「ひと工夫」をするなら…
ここまで、ゴーヤチャンプルを食べやすくするための「ひと工夫」をご紹介してきましたが、「思ったより簡単だったからもう少し手間をかけられそう」という人は、ぜひさらなる「ひと工夫」を。
ゴーヤチャンプルをさらにおいしくするには、「油」と「旨味」がポイントです。この2つは、ゴーヤ独特に苦味や風味を軽減するだけでなく、ゴーヤチャンプル全体の味わいを底上げしてくれます。
「油」に関しては、炒める際にゴマ油など風味のあるタイプの油を多めに使うのがおすすめ。また使う豚肉をバラスライス肉にするなど、脂身の多い肉のほうが相性がよいです。
「旨味」については、味つけの際に顆粒和風だしを加えたり、盛りつけ後に鰹節をたっぷりかけたりすると、仕上がりがぐんと変わります。旨味や風味がしっかりあると、苦味を感じにくくなる効果もあるので、一石二鳥です。
ゴーヤチャンプルを食べやすくしてモリモリ食べよう!
ゴーヤチャンプルは、豚肉や豆腐、卵など疲労回復に役立つ具材がたっぷり入った料理で、スタミナがほしい夏の食卓にぴったりです。今回ご紹介した「ひと工夫」を加えることで、独特の苦味をおさえ、大人も子どもも食べやすくして、ぜひモリモリ食べて暑い夏を乗りきってくださいね。
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。
編集/サンキュ!編集部