韓国ドラマ『コーヒープリンス1号店』感想/あらすじは!?コン・ユのスターダムはここから始まった!

2024/11/05

2016年のドラマ『トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜』や、日本でも話題になった小説の映画化『82年生まれ、キム・ジヨン』などで知られ、ベテランの域に達した韓流トップ俳優コン・ユ。184センチの長身と少し下がった優しい印象の目が魅力的です。

今でこそ世界で広く人気を博していますが、デビューからしばらくはヒット作に恵まれず苦労を重ねていました。そんなコン・ユの才能が開花し、一躍スター俳優へと転身するきっかけとなった作品が2007年の『コーヒープリンス1号店』です。

大ヒットしたこの作品の魅力は何なのか?韓流マニアで韓国ドラマライターのJUMIJUMIさんに徹底解説してもらいます。

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韓国留学を機に韓国の文化に魅了される。年間50作品以上の韓国ドラマを視聴し、またライターとして情報発信も積極...

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女の子がイケメン店員に!男だらけのカフェで繰り広げられる青春ラブコメディ!

Soundtrack from コーヒープリンス1号店~心ときめくコーヒーの香り~

テコンドーの師範で中性的な見た目の女の子ウンチャン(ユン・ウネ)は、一家の大黒柱としてあらゆるバイトを掛け持ちしながら母と妹を養っています。ある日、出前のバイト中にスリと間違えられ、バイクも故障し結局バイトまでクビになってしまいます。

ウンチャンをスリと間違えたのは留学から帰国したばかりの御曹司ハンギョル(コン・ユ)。祖母や母に結婚するよう迫られていて、1日に何組も見合いをさせられる日々にうんざりしていました。

ウンチャンを男だと思い込んでいるハンギョルは「見合いをダメにするためにゲイの恋人のフリをしてほしい」と提案。お金に困っていたウンチャンは女性であることを隠して契約を結びます。

その後ハンギョルは食品会社会長の祖母に命じられ、社長として3ヶ月で崩壊寸前のカフェを済生させるという任務を負うことに。イケメンスタッフを揃えて「コーヒープリンス」と名付けられたそのカフェで、ウンチャンも働くことになります。もちろん女の子であることは秘密です!

ぶつかり合いながらも絆を深めていくスタッフ達。そしてハンギョルとウンチャンは互いに特別な感情を抱き始めます。「相手は男だぞ?」と自分に戸惑うハンギョルですが、2人の恋愛はどのように展開するのでしょうか…?

見どころ1:国内外で認められる俳優になったコン・ユの魅力が満載!

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この作品に出会うまでのコン・ユは、主演作もヒットに恵まれず「低視聴率俳優」というレッテルを貼られていました。のちのインタビューでは俳優を辞めようと本気で悩んでいたそうです。
『コーヒープリンス1号店』はコメディ色が強く、当時はまだ触れることも難しかった同性愛もテーマに含まれている作品。この難しい作品に挑んだ結果、コン・ユはその才能を開花させることになりました。

ウンチャン役のユン・ウネは170㎝。女性としては高身長なのですが、コン・ユと並ぶとすごく小柄に見えます。そしてそんな彼女を軽々と抱き抱えてしまうコン・ユの逞しさ!作品内ではその肉体美を惜しみなく披露してくれるシーンも多いのでじっくりお楽しみください。

ハンギョルは29歳。年齢的には大人ですが、ブロック遊び好きだったり、気になる存在であるウンチャンに対してわざと意地悪なことをしたり、少年のような可愛さを持ち合わせています。母親や祖母に対しても愛嬌たっぷりに振る舞い、甘えるのも上手です。黙って立っている時の洗練されたイメージとのギャップが胸キュンポイントとなっています。
そして同性愛に悩み人知れず涙を流すシーンなど、こちらの涙も誘う切ない演技もとても素敵です。
この作品で韓国のみならず世界中にファンを作ったことに大納得。最近の作品ではあまり見られないコン・ユの見せるラブコメの世界に浸ってみてください!

見どころ2:女性だとわかっていても惚れてしまいそう!ユン・ウネ演じるウンチャンがかっこいい!

PRTIMES

男の子っぽい女の子ウンチャンを演じるユン・ウネは、2006年『宮~Love in Palace ~』で華々しくドラマデビュー。JYJユチョンと共演した『会いたい』や『ときめき注意報』などでも知られています。

Baby V.O.Xというアイドル出身で、当然最初からウンチャンのような中性的な姿だった訳ではありません!この作品のために髪の毛をバッサリと切り、ほぼノーメイクで撮影に挑んでいます。

ジャジャン麺をダイナミックに大食いしたり、汗まみれになってバスケをしたり、半裸の男性キャストに囲まれたりと、ウンチャンを演じるためにかなり体を張っています!

女の子が男の子のフリをするという設定のドラマは多々ありますが、ここまで男臭く演じ切ることに、彼女の女優魂を感じます。

情に熱く真面目で責任感に溢れ、喧嘩も強いのに家族想いで心の優しいコ・ウンチャン!女性だとわかっていても惚れてしまいそうなカッコよさに、魅了されること間違いなしです。

見どころ3:これぞ眼福!イケメンだらけのパラダイス!

韓国ドラマコーヒープリンス1号店Blu-ray版 全17話

コーヒープリンス1号店には色々なタイプのイケメンが勢揃い!
洗練されスマートな雰囲気の社長ハンギョルに、中性的で可愛らしいウンチャン。筋肉隆々でちょっと荒っぽいけど心優しいミニョプ。人を寄せつけないクールさで日本語も堪能なワッフ担当スンギ。頭がよくフレンドリーだけどおしゃべりなハリム。
性格も年齢もバラバラのスタッフ達は小さなことでいつも喧嘩ばかりですが、徐々に絆を深めていく過程が青春ぽくて、観ていて心が温まります。
皆さんぜひ推しスタッフを見つけてください!

この作品では「형(ヒョン)」「동생(トンセン)」という言葉がよく出てきます。「ヒョン」は男性が年上の男性に対して使う呼称で「兄貴、兄さん」という意味です。逆に「トンセン」は年下に対して使い「弟分」という意味になります。
血縁のある兄弟も「ヒョン・トンセン」を使うのですが、血が繋がっていなくても親しい間柄であればこのような呼称を使います。年齢の上下関係を重視する韓国ならではの文化です。

フレンドリーなハリムは出会った瞬間に相手の年齢を確認し、自分が年上なのがわるとすぐに「俺がヒョンだからな、弟よ!」と言い放ちます。
出会った頃のウンチャンはハンギョルのことを「アジョッシ(おじさん)」と呼んでいますが、カフェスタッフになってからは「サジャンニム(社長)」になります。仲が深まりハンギョルの「ヒョン・トンセン関係になろう」という言葉をきっかけに「ヒョン」と呼ぶようになります。
人柄や関係性によって異なりますが、呼称が変わっていく過程は仲が深まっていく過程でもあるので、この作品は韓国の男社会を垣間見られるようで面白いです。

見どころ4:男か女かはもう関係ない!複雑に絡む四角関係!

コーヒープリンス1号店 オリジナル・サウンドトラック(DVD付)

ハンギョルと従兄弟のハンソンは、本当の兄弟のような良い関係です。ですがハンソンには長年付き合っては別れてを繰り返しているユジュという女性がいて、ハンギョルの初恋で忘れることができない女性もユジュです。
自由な性格でハンソンの元を離れてはまた戻ってくるユジュ。ユジュに振り回され傷つけられても嫌いになることができないハンソン。そんな2人の仲を取りもったり嫉妬したりしながら苦悩するハンギョル。何とも不思議な大人の三角関係です。

そこにウンチャンが登場することで予想外の四角関係へ!
無邪気で正直なウンチャンの言動が大人達を刺激し、長い間マンネリしていた不思議な三角関係を良い意味で掻き乱していきます。ウンチャンを女の子として気にし始めるハンソンと、男だと思っていながらも気にし始めるハンギョル。
それはそれは複雑な四角関係の展開から目が離せません!

放送後、国内外で巻き起こった「コヒプリ旋風!」

この作品は今から14年前の2007年に制作されたものです。世界的に大ヒットし、日本では舞台化され、中国やフィリピンではリメイクされています。

そして舞台となったコーヒープリンス1号店の店舗は、ドラマ撮影終了後に実際のカフェとして運営され世界各国からファンが訪れる人気の観光地となりました。私も韓国留学中に何度も訪れ、ドラマの世界がそのまま残されている空間や出演者のサインなどに感動した思い出があります。現在はカフェ営業はされていませんが、建物はまだ残っています。
また丘の上にあるハンソンの自宅もロケ地として注目され、現在は「サンモトゥンイ」というカフェになっています。実際に小高い丘の上にあるので、ソウルの景色を一望できるとても素敵な場所です。韓国旅行に行けるようになった際にはぜひ訪れたいですね!

世界的ヒットによって、コン・ユ以外のキャストの注目度も変わりました。アイドルから転身したユン・ウネも女優としての実力を確かなものにし、日本や中国でも大人気に。ここから主演するドラマはどれも大ヒットしています。
その他にもハンソンを演じたイ・ソンギュンやワッフル王子ソンギを演じたキム・ジェウクも一躍人気俳優となりました。彼らのその後の作品もぜひご覧ください!

■執筆/JUMIJUMIさん…韓国留学を機に韓国の文化に魅了される。年間30作品以上の韓国ドラマを視聴し、またライターとして情報発信も積極的に行う。ただ作品の内容を説明をするだけでなく、食や生活様式など文化面から掘り下げた解説を得意としている。インスタグラムはjumistyle99。

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