40歳過ぎてから朝起きるのがつらい…解決策は?意外な解決策を医師が提言!
2021/11/24
朝起きた瞬間から疲れている&夕方の家事は毎日ヘトヘト。そんなお悩みに専門家がアドバイス!その疲れ、実は脳の疲労が原因かもしれません。筋トレすると幸せホルモンが出て元気に。ガチな体のお悩みばっちり解決しちゃいましょう。
<教えてくれた人>
内科・疲労外来医師 工藤孝文先生
みやま市工藤内科院長。日本糖尿病学会・日本肥満学会・小児慢性疾病指定医。日本テレビ「世界一受けたい授業」などメディアでも活躍。
その疲労感、体ではなく脳が原因かも!?
本来"疲れ"はクタクタになるほど体を動かすことによって起こるもの。
「それほど動いていないのに朝から疲れを感じるのは、脳が"疲れている"と勝手に指示を出している状態。これは自律神経の乱れからくる脳疲労です」と工藤先生。「まず、大切なのは自律神経を整えること。朝に日光を浴びるのもおすすめ。別名"幸せホルモン"と呼ばれる神経伝達物質セロトニンが分泌されますよ。実は運動も脳疲労には効果的なんです。脳ばかりを使って、心身がアンバランスな状態になっているのを改善してくれるので、ぜひ意識的に運動をしてみてくださいね!」。
Q 40歳過ぎてから朝起きるのがつらい(汗)口グセは「疲れた~」「どっこいしょ」です
(ふわリンゴさん 宮崎県 41歳)
A 実は体を使わなすぎ!むしろ"筋トレ"をすると"幸せホルモン"がどっと出て元気に!
脳だけが疲れている状態の人は非常にストレスを感じています。「疲れているのに筋トレ!?」と思うかもしれませんが、体は実際には疲れていないので大丈夫です。運動をすると、"幸せホルモン"のセロトニンや、別名"快感ホルモン"のドーパミンが分泌されるため、気持ちがスッキリして心が元気になるんですよ!
工藤先生も毎日やっている!"座ったまま筋トレ"
1日5~30回
きついと思う回数で!
"ニートゥチェスト"と呼ばれる筋トレ。足を床に着けないように注意し、手は座面をしっかりつかむようにして。ゆっくりとていねいに行うのがポイント。毎日続ければ、おなかまわりもスッキリ。
Step1 いすに浅めに座り脚をのばす
Step2 おなかを意識しながら、ゆっくり両ひざを胸に近づける
Q 疲れにはやっぱり"甘いもの"?それとも"鶏むね肉"ですか!?
(どっこいしょさん 山梨県 34歳)
A 朝イチの"卵かけご飯"。夕方の"レモン"がききます!
卵かけご飯ならセロトニンの材料となる必須アミノ酸と、脳のエネルギーになる糖質が、朝からとれて◎。レモン水には、クエン酸の疲労回復効果、ビタミンCの抗酸化作用、リモネンのリラックス効果と、うれしいことがいっぱい。ただし紫外線でメラニン色素を生成するので夕方にとって。
Q 疲れが続くと、尿がにおう気が……
(六本木えりかさん 東京都 49歳)
A もしかしたらケトン体が出ているのかも。
ケトン体は体内で脂肪が変化して作られる物質で、尿に出ると独特なにおいがします。無理な食事制限や激しい運動で疲労したとき、グルコース(ブドウ糖)の代わりにケトン体が使われるので、体が疲れていたのかも。しばらくしてにおいが消えるようなら問題ありませんが、気になるなら受診して。
Q ずーっと疲れていてどのくらい疲れているのかわからない。ドラクエのHPのように数値化できますか?
(へとへとママさん 神奈川県 44歳)
A "疲れ"を数値化してみました!
脳疲労が進み、自律神経のバランスがくずれると睡眠障害が。やがてメンタルに影響し、何もやる気が起きない、うつ状態になることも。適度な運動と睡眠、きちんとした生活リズムで自律神経を整えて。やることを「to do list」で見える化すると、よけいなことを考えずにすみ、脳の疲労を軽減するのでおすすめ。
・寝つきが悪くなる: HP残り70
・マイナス思考になる: HP残り50
・「えっと」が増える: HP残り30
・物忘れが増える: HP残り20
・うつっぽい症状に: HP残り0
(元気なときをHP100とした場合のあくまでたとえです!)
参照:『サンキュ!』2021年12月号「あんまり人に言いたくない体の悩みをこっそり解決!」より。掲載している情報は2021年10月現在のものです。撮影/林ひろし モデル/小田島真紀子(サンキュ!アンバサダー) 構成/岡部さつき(風讃社) 取材・文/松崎祐子 編集/サンキュ!編集部