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【専門家がアドバイス】更年期のさまざまな悩み、どう解決する?

2024/11/25

ホルモンが減少することでさまざまな不調が続出!もしかして更年期?項目にあてはまるかチェックしてみて。心身の不調や治療法など、女性と男性、それぞれの更年期のお悩みに専門家がアドバイスします。

女性医療クリニック・LUNAグループ理事長。世界標準の女性医療を目指す。近年。男性更年期の治療にも力を注ぐ。...

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性ホルモンで乗り越える男と女の更年期 知っておきたい驚異のテストステロンパワー

更年期は女性は年齢が、男性は性欲が目安に

maruco/gettyimages

「女性の更年期は、閉経を挟む前後10年を指し、日本人の平均閉経年齢は51歳なので45~55歳に更年期を迎えます。更年期には女性ホルモン・エストロゲンの分泌量が、不規則にアップダウンしながら、若い頃の10分の一に減り、この急激な変化から心身に不調が起きます。一方、男性も男性ホルモン・テストステロンが減ると更年期を迎えます。ただ、個人差が大きく、多くの人は50代以降に更年期になりますが、早いと30代からなる場合も。男性の更年期は性欲の低下がバロメーター」と関口さん。

閉経前後+-5歳が更年期。女性ホルモンが不規則にアップダウンしながら10分の一に減るから乱れやすい

女性のための薬。更年期障害、月経前緊張症、月経またはエストロゲンのコンセプトです。女性の健康。ピンクの赤い錠剤や錠剤に木製のテーブルから作られた性別記号です。
Tero Vesalainen/gettyimages

もしかして更年期?Check
□ 肌荒れ、乾燥が気になる
□ 全身がだるい、痛みがある
□ トイレが近い
□ 気持ちがふさぐ
□ やる気がまったく出ない
□ 性欲が起きない。生きる意欲も低下
□ ほてり、のぼせ、多汗がある


●2,3つあてはまったら黄信号
上記は、女性ホルモンのエストロゲンが減ることで起こりやすい症状で、2~3つ以上当てはまったら更年期の可能性が。症状が強く、生活に支障をきたす場合は婦人科を受診して。
出典:『性ホルモンで乗り越える男と女の更年期』関口由紀(産業編集センター)

前は芸能人並みに汗をかかなかったのに今は滝汗。もしかして更年期?(43歳)

濡れた布で汗をかいた女性が夏の天候で暑く感じる
Doucefleur/gettyimages

A おそらく更年期。ホルモン補充療法は体にそこまで負担をかけずに始められます。
43歳なら、滝汗は更年期症状の可能性があります。婦人科でのホルモン補充療法(HRT)で改善可能で、HRTで補充するホルモンの量はピルに比べてもかなり少ないので体への負担が低め。まずは婦人科の受診を。

PMSがひどくとても落ち込みます。そんな自分が嫌すぎてツライ(37歳)

A 低用量ピルや抗うつ剤で改善できます。
PMSは、低用量ピルで排卵を抑えるとホルモンバランスが安定して症状が抑えられるのでおすすめ。それで改善しない場合は脳内ホルモン量調整のために、PMSの時期だけ少量の抗うつ剤を飲むのも手。

いきなりほてるので漢方で治療していたけど、お金が続かず挫折……(43歳)

粉末薬
shironagasukujira/gettyimages

A 病院に行けば、漢方も保険が利くので安心して。
ほてりは更年期症状の可能性が高いですが、婦人科や女性外来では漢方薬も前述のHRTも保険が利き経済的。初診料や検査代は別ですが、漢方薬治療は1カ月3000~5000円、HRTは1000~3000円程度です。

最近、動悸(どうき)を感じる。でも心電図は異常なし。体が疲れると心まで疲れ、涙が止まらなくなる(41歳)

大豆製品
kuppa_rock/gettyimages

A あなたのせいではなくホルモンの乱れや欠乏のせい。大豆や山芋など精のつくものを食べてみても。
41歳ならエストロゲン減少が始まっているか、逆に更年期前の“最後の悪あがき”で分泌量が増えすぎている可能性も。大豆や山芋など精のつくものを食べたり、たんぱく質や野菜中心の食生活に改善し、規則正しい生活と十分な睡眠を心がけて。それでも改善しなかったら、婦人科に相談を。

個人差が大きいのが男性の更年期。生活習慣で改善が期待できる

がっかりアジアのビジネスマン
sunabesyou/gettyimages

もしかして更年期?Check
□ 仕事や人間関係にストレスを感じる
□ 不規則な生活で寝る時間、食事時間が乱れがち
□ 体調がすぐれず、気持ちがあがらない
□ 寝つきが悪い。睡眠が浅い
□ 不安やさみしさを感じる
□ ひげの伸びが遅くなった
□ 性欲や勃起力が減退した
□ 最近「朝立ち」がめったにない


●2,3つあてはまったら要注意
上記の項目はすべて、テストステロン低下による男性更年期障害の症状で、2、3つ以上当てはまったら要注意。改善したい場合は泌尿器科など男性更年期の治療を行う医療機関へ。

以前より怒りっぽくなった。他人の失敗が許せないときがある(49歳)

A テストステロンが過剰に出ているせい。よい睡眠をとってホルモン分泌を安定させて。
テストステロンは攻撃性を高める働きがあるので、明らかに怒りっぽくなったなら何らかの原因でテストステロンが過剰に出ている可能性も。まずはよい睡眠をとり、日中は軽く運動をしたり楽しいことをして。そうするとホルモン分泌も正常化します。

もう仕事は消化試合みたいにこなしてるだけ……(49歳)

木材の背景に動物蛋白質源の選択
a_namenko/gettyimages

A テストステロン不足かも。肉や魚、大豆を意識して食べてみて。
意欲が低下するのは。更年期でテストステロンが減っている可能性大。性ホルモンを増やすには、原料となるコレステロールとたんぱく質をしっかりとるべき。肉や魚、大豆製品を、最低でも1日100g食べることを意識しましょう。

女性が好きで、キャバクラやラウンジに行っていたが今は面倒(48歳)

うつ病の男
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A 女性に興味がなくなるのは更年期のサイン。
女性への興味がわかない、意欲の低下などメンタルの不調もあれば、いわゆる男性の更年期の可能性大。運動でテストステロン増加を目指すのもアリですが、改善したいなら泌尿器科でのテストステロン補充などで治療を。

朝立ちが弱くなっている気がする……(47歳)

A 動脈硬化や糖尿病などの病気が隠れているかも。泌尿器科に相談してみて。
朝立ち、つまり早朝勃起は健康の証(あかし)で、60代でもするのが普通。朝立ちしなくなってきたら動脈硬化が進んできたり、テストステロンが減ってきたりすることが原因と考えられます。医師に相談を。


<教えてくれた人>
医学博士 関口由紀さん
女性医療クリニック・LUNAグループ理事長。世界標準の女性医療を目指す。近年。男性更年期の治療にも力を注ぐ。www.luna-clinic.jp

参照:『サンキュ!』2024年12月号「女と男の見た目と体の悩み、解決スペシャル」より。掲載している情報は2024年10月現在のものです。構成/海老澤まり子(風讃社) 取材・文/和田美穂 編集/サンキュ!編集部

 
 

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