【子育て相談】学校でイジメられている子どもへの対応の前に!ママがまず思い出すべき大切なこと
2022/06/08
【子育て相談】今回は、イジメられていて学校に行きたくないという子どもへの対応に悩むママのご相談にお答えします。子どもの不登校経験から、ママも子どもも前向きでハッピーになる生き方の著書を出版。心理カウンセラーの資格を持つrikaさんに、その対処法を教えてもらいました。
「子どもがイジメにあっている」
中学生の娘が学校でイジメにあっています。
無視、仲間外れ。
役割決めの時にイヤな役をさせられる、掃除場所の変更を知らせてもらえず1人で違う場所に行く、体育館シューズが掃除用具入れの上に置かれて届かない(放課後椅子に登って取った)などです。
本人は学校に行きたくないと言います。
「でも、直接なにかをされたわけではないんだから気にせず頑張って行こう。」と声をかけています。
「それくらいのことで……」と思っているので、「直接暴力されたり囲まれたりしたわけじゃないんだから気にしすぎよ」「大丈夫!無視したらいい!」と励ます言葉ばかりになります。
娘は学校に行っていますが元気がありません。
私も励ましの言葉が思いつかず。
なんと言ってあげたらよいのでしょうか?
本当に「それくらいのこと」なのか?
娘さんは、学校でイヤな思いをされているのですね。
実際直接何かされたわけではないから気にしないようにと娘さんにおっしゃっているとのことですが、直接身体を傷つけられたり、身の危険を感じたわけではなかったとしても、心はとても傷ついているはずです。そして、気になったのは、「それくらいのことで」と書かれているところです。
無視、仲間外れ、イヤな役をさせられる、掃除場所の変更を知らせてもらえない、体育館シューズが掃除用具入れの上に置かれる……、
これらは「それくらいのこと」なのでしょうか?
娘さんは「それくらいのこと」をいちいち気にしすぎなのでしょうか?
ママがひどい扱いを「それくらいのこと」と捉えて、子どもに「気にするな!」と言っていると、
イヤな扱いをされても我慢する。
ひどい扱いを受けても仕方ない。
子どもはこんな思考になり、イジメを我慢して受け入れることになりかねません。
また、イヤな扱いをされないようにクラスメイトの顔色を見たり、除け者にならないために無理して合わせたりするかもしれません。
大切な宝物
想像してみてください。
自分の宝物である子どもがイヤな目に遭っているのです。
自分の大切な子どもがあり得ない扱いを受けているのです。
娘さんは、理不尽な仕打ちを、それくらいのこととして我慢したり、受け入れたり、耐えたりしないといけない子ではありません。
ママがそれくらいのことと思っているので、娘さんに対しての言葉も、「気にしすぎよ。大丈夫!」になってしまいます。
娘は学校に行っていますが元気がありません。
私も励ましの言葉が思いつかず。
なんと言ってあげたらよいのでしょうか?
と書かれていますが、必要なのは、学校に行くための励ましの言葉ではありません。
「大丈夫だから気にせず行きなさい!」ではなく、
「あなたはママの大切な子だから、そんなひどいことをしてくるなんて許さない!」
と言って、娘さんのツライ気持ちを理解してあげることです。
学校でイヤな思いをして、おうちでも「気にせず学校に行きなさい」と言われたら、娘さんは居場所をなくしてしまいます。
理不尽な扱いを受けることを許さないという気持ちが大切
子どもがイジメられた時、ママに必要なのは、子どもに我慢させる(イジメを受け入れる)のではなく、そんな状態を断固受け入れてはいけないという意志を見せることです。
そして、まずは、「うちの宝物の子どもに一体何をしているんだ!!」「うちの大切な子どもにひどいことしたら絶対許さない!!」という怒りの気持ちを持つことです。
これをすぐに誰かにぶつけるということではありません。この気持ちを思い出すことで、アドバイスの方向性も、学校に行かせるための声かけではなくなります。
大切な子どもが学校で理不尽な扱いを受けているとしたら、それを許さないという気持ちをママである私たちがまず持つことが大切です。
■執筆/rika…ハッピーママサロン「rika's cafe」を主宰。子どもの不登校経験から『子どもが不登校になったら読む本ーすべて解決できる""笑顔の処方箋""』(clover出版)を執筆。ママも子どもも前向きでハッピーになる生き方を発信している。
編集/サンキュ!編集部
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