睡眠時間の前半はエステ時間になる!? ~連載「はじめよう!フェムテック」
2022/09/26
2021年10月から、ニッポン放送でスタートした番組『はじめよう!フェムテック』。ベネッセコーポレーションとかます東京の共同企画で、今、社会的なムーブメントになりつつある「フェムテック」を、さまざまな角度から取り上げています。パーソナリティーは、おなじみの伊久美亜紀総編集長と東島衣里アナウンサー。この連載では、毎週オンエアされた内容を、ギュッとまとめてお伝えします。
番組ではフェムテックに関する、あなたの職場や家庭などでの問題点やポジティブな試みなどを募集いたします。ニッポン放送『はじめよう!フェムテック』宛にメール(femtech@1242.com)でお送りください。
<パーソナリティー>
●伊久美亜紀 Aki Ikumi
大学卒業後、出版社3社の編集部を経て、1995年ベネッセコーポレーションに入社。『サンキュ!』編集長を長く勤め、現在はK&Fメディア総編集長として『たまひよ』『サンキュ!』『いぬのきもち』など年間約100冊の雑誌・書籍・絵本の編集責任者を務める。30歳の長女一人。
●東島衣里 Eri Higashijima
長崎県出身。大学卒業後、ニッポン放送に入社。現在は「中川家 ザ・ラジオショー」(金 13:00~15:30)、「サンドウィッチマン ザ・ラジオショー」(土 13:00~15:00)などの番組を担当。最近、女性の健康、そして幸せについて友人と語り合うことが多くなった31歳。
<ゲスト>
●友野なお Nao Tomono
睡眠コンサルタント。 株式会社SEA Trinity代表取締役。順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科で睡眠について学び、修士号を取得する。 自身が睡眠を改善したことにより、15kg以上のダイエット、さらに体質改善に成功し、その経験から科学的に睡眠を分析。現在は、千葉大学大学院 医学薬学府 先進予防医学 医学博士課程で睡眠とソーシャルキャピタルを研究する。睡眠の専門家として、企業研修を始め、全国でリバウンドしない快眠メソッドを伝えている。「眠れないあなたを救う睡眠ファースト」(主婦の友社)など、著書多数。 Website SLEEP CULTURE: http://tomononao.com/
まだまだ認知度の低い「フェムテック」を推進して、女性だけでなく社会全体の幸せを目指したい!という意気込みでスタートした番組の第2フェーズ。今回のゲストも、睡眠コンサルタントの友野なおさんです。「前回は、友野さん流のよい睡眠法について教えていただきました。友野さんのアドバイスは、だれもが日常生活で簡単にできることばかり。睡眠の質を上げて、心も体も元気に毎日を充実させたいですね」(伊久美)
忙しい人ほど “睡眠時間はエステ時間” と心に留めて!
■東島アナ「今回のゲストも、前回に引き続き、睡眠コンサルタントの友野なおさんです。今回のテーマは、フェムテックにつながるキーワード“美容と健康”についてです。これらは、睡眠と深い関係がありそうですよね」
■友野「そうですね。美容の土台となる心身の健康をしっかりと固めてくれるのが睡眠です。また、ぐっすり眠れていると感じているかたほど、あらゆる肌トラブルが少ないということも、調査で報告されています。まさに、美容と健康の質=睡眠の質と言えます」
■東島アナ「よくこの番組で、“女性の健康は、ホルモンバランスがキーワード”という話が出てくるのですが、睡眠とホルモンバランスも、しっかりと結びついているのでしょうか」
■友野「はい。睡眠時間をエステ時間にしていただきたいのです。そうするためのカギは、成長ホルモンの分泌です」
■伊久美「睡眠時間をエステ時間にする~すごいキーワードが出ました。そういう考え方がありましたか!」
■友野「忙しいかたほど、寝ている時間をちょっとした工夫で、スキンケアやエステ、ダイエットの時間にできるので、睡眠時間を無駄にしないでいただきたいと思います」
■伊久美「今、本当に皆さん忙しいですよね。私は『サンキュ!』という生活情報誌に関わっているのですが、約25年前の創刊時には、読者の8割が専業主婦でしたが、現在は7割以上のかたがお仕事を持っています。エステに通う時間がなくても、睡眠でケアできるのはうれしいですよね~」
■友野「現在でも、家事や育児は女性が担っていることが多いですよね。私自身もそうですが、美容室へ1年間行けなかったり、エステなんて夢の夢の先、という生活を送っている中で、どうせ寝るなら、睡眠時間で効率的に自分を磨きたいと思っています」
■東島アナ「ひとつお伺いしたいことがあります。よく“夜10時から深夜2時までは、睡眠のゴールデンタイム”だと言われていますが、これについて、友野さんはどのようにお考えですか」
■友野「実はこれ、睡眠都市伝説なのです(笑)。22以降に営業しているお店もないような時代の話で、多くの人が早く就寝していました。現在には全くあてはまらない生活リズムですよね」
■東島アナ「そうなんですね~! ずっと信じていました(笑)。それでは、今のゴールデンタイムは何時から何時までになりますか」
■友野「今は0時から6時までの6時間です。目安としては、日付が変わる前に、寝ることを目標にしていただけたらと思います。寝始めて、最初の3時間に成長ホルモンが集中して出るのですが、ちょうど同じくらいのタイミングで睡眠ホルモンとも呼ばれるメラトニンも出ているのです。メラトニンは、よい睡眠を促がしてくれると同時に、ホルモンじたいに強い抗酸化作用があります。その成長ホルモンとメラトニンの力で、睡眠時間の特に前半は、まるでエステ時間のようになります」
■東島アナ「寝るだけできれいになれるなんて! お金もかからないですし、うれしいですね~」
眠れないときは、一度ベッドから離れてみる
■東島アナ「睡眠が大切なことはわかっていても、ベッドに入ってもすぐに眠れない経験がどなたにでもあると思いますが、そんな時はどうしたらよいでしょう」
■友野「よくそのような声を耳にしますね。結果、スマホを見てしまい、余計眠れなくなってしまう。そんな眠れない時に実践してみていただきたいのは、一度ベッドや寝室から出ていただくことなのです」
■伊久美「へぇ~! 一度出るのですか」
■友野「眠れない時にベッドに居続けると余計眠れなくなるのです。そして翌日以降も、“ベッドは休まる場所ではなく眠れない場所”という意識づけが脳にされてしまいます。30分くらい眠れない場合はベッドから出ていただいて、眠気がくるのを待つことが正しい過ごし方になります」
■東島アナ「本当ですか! びっくりです。眠れないときは、どのように過ごせばよいのでしょう」
■友野「光の刺激を受けないことが重要なので、例えばネイルのお手入れをする、塗り絵をする、洗濯物をたたむなど、脳を使わない単調な作業を行うのがよいですね。そして、絶対に時計を見ないことです。そして眠気がきたら、すぐにベッドへ移動してください」
■東島アナ「もし、何か気になることや悩みごとがあって眠れないという時は、どうしたらよいですか」
■友野「そういう場合は、“入眠儀式”を決めていただくとよいですね。例えば、毎日好きな香りを嗅ぐ、パジャマに着替えるなど、“これを行うと安心できる”、“自分は眠れる”と思える行為を習慣にしていただきたいです」
■東島アナ「入眠儀式を行うと、精神的な緊張もほぐれそうですね。最後にお伺いしたいのは、この番組のテーマであるフェムテックと睡眠、眠りが変わると、女性の健康はどう変わっていきますか」
■友野「生涯、女性はホルモンのことなどデリケートなライフコースをたどりますので、毎日の睡眠が改善されると、心と体の元気が充電されていきます。そして、若々しく活力にあふれた毎日が明日へと繋がっていくのです。ですから、睡眠を女性の生涯に渡る大事なテーマとして考えていただけたらと思います」
■伊久美「女性の心身の健康にとって、睡眠は本当に大切ですね。どのお話も興味深くて、前のめりになって聞いてしまいました。今回教えていただいたことを、早速実践してみたいと思います!」
合言葉は「はじめよう!フェムテック!!!」
●次回は、元競馬騎手の細江純子さんをゲストにお迎えします。
【番組インフォメーション】
『はじめよう!フェムテック』は、毎週・土曜日15時50分~16時にオンエア。聴き逃しは『radiko』で(※首都圏にお住まいのかたは放送後1週間)お聴きになれます!
【イベント インフォメーション】
■女性の“健康”と“活躍”を支援する「Femtech Tokyo」開催!
女性のライフステージにおける様々な課題を解決できる「フェムテック・フェムケア」を手がける企業が集まるイベント、第1回 Femtech Tokyoに、ニッポン放送「はじめよう!フェムテック」と『サンキュ!』が協力媒体として参加します。当日は、様々な企業が生理・妊活・妊娠期・産後・プレ更年期など女性の心身の悩みを解決するコンテンツを展示する予定です。
2022年10月20日(木)~22日(土) 会場:東京ビッグサイト
「展示会の詳細&入場のお申込(無料)はこちら」https://www.femtech-week.jp/ja-jp.html
●記事まとめ/板倉由未子 Yumiko Itakura
トラベル&スパジャーナリスト。『25ans』などの編集者を経て独立。世界を巡り、各地に息づく心身の健康や癒やしをテーマとした旅企画を中心に、各メディアで構成&執筆。イタリア愛好家でもある。伊久美さんとは27年来の付き合い。https://www.yumikoitakura.com/