子どもの独立、夫と自分のリタイア。そんなこれからを楽しみにする「棚と引き出し」の見直しとは?

2023/02/18

気になるあの人の「中身」をのぞき見する企画です。家にお邪魔して、見せてもらうのは「棚」と「引き出し」と「冷蔵庫」の中。元カリスマ読者モデル、現心理カウンセラーの若松美穂さんのお宅にお邪魔しています

リタイアを見据えて、リフォーム以前の小さなお家改造。思い出棚も見直して。

50代に入り、リタイアが見えてきたという若松美穂さん。今後のことをよく家族で話すようになったと言います。それぞれの人生設計に合わせて、リフォームまではいかないけれど、少しずつ家の改造を進めているところです。
「夫婦の寝室は、私の仕事場にもなっているので、夫の部屋も欲しいんですよね」
すでに長女が出ていって広くなった子ども部屋を、夫の部屋に移行中です。
「まだ下の娘はいるのですが、ほとんどパパと共有の部屋になりつつあります。ギターとか趣味のものを置いたり、映画を観られるように壁を空け、プロジェクターで投影できるようにしたりしました」
大学生の娘さんとパパが仲良しなのが羨ましいですが、娘の部屋は半分パパのプレイルームに。
「娘はまだしばらくいるつもりのようですが、独立して欲しいので、ちょっとした追い込みでもあるかも(笑)」
夫婦二人の生活へと着実に向かっています。

子ども部屋の棚。アルバムやテキストなど大切なものを保管している。子どもの頃の絵はなかなか捨てがたい。

子どもたちが家を出るとはいえ、思い出の品などはなかなか整理しづらいものですが…。
「うちでは年に一度、年末に持ち物の整理を家族みんなにしてもらっています。子どもたちにも自分のものは自分で管理してもらい、もういいかな、と自分で思ったものは処分してきました。ただ、絵などは、どちらかというと私がとっておきたかったのかな?というものも。褒められたものなどは捨てがたくて。でも、もうそれも卒業なのかな。写真に撮って処分しようと思っているところです」

「これからの準備」は母も巻き込みつつ、進めています

母の着物や毛皮の整理も。

捨てずらいといえば、着物や毛皮といった高価なもの。お母様の持ち物が多く、もう着ないとはいえ、なかなか手放せないものも多かったと言います。
「一度査定に出してみたんです。そしたら、ほとんど値がつかなかったんですね。それで持ち主の母もあまり価値がないと納得して、手放してくれるようになりました。着物は売るのではなく、親戚や友人にもらってもらったり、好みのものや思い出のものは、裁縫の得意なお友達にお願いして洋服に仕立てなおしたりしました」
取材の日、お母様が履いていたのは大島紬をスラックスになおしたもので、とても素敵な着こなしでした。
洋服なども、持っているものを把握して、着るものは着る、着ないものは売ったりあげたりして整理することを、そろそろ考えてもいいのかもしれません。

重いものは棚の下段に移動。

今のうちに、体に負担のないように収納を見直すことも始めています。どうしても、年齢とともに、体力、筋力の衰えは否めません。
「私も夫もみんな背が高くて力も強い方だったので、大きなものや重いものなども今までは平気で上の方においたり、2階に持って上がったりしていたんですね。ところが最近、さすがに重いな、とか、持って上がるのに息が切れるな、と思うことが増えてきて」
水やビールの買い置きを2階まで持って行くのをやめて、床下収納に入れたり、ル・クルーゼなどの鉄鍋も食器棚の上段に置いていたのを下の段に移動しました。
「ちょっとしたことですが、重いものを下に、軽いものを上にしたことで、ずいぶん使いやすくなり、怪我の心配も軽減されるのかなと思います」

客間の押入れにあったのは、パステル画のセット。

客間の使い方も見直しました。
心理カウンセラーの若松さんは、カラーセラピー、アートセラピーの資格も持っています。このセラピーは、色やアートの力によって心を癒すメンタルケアです。
「客間にダイニングセットを入れて、セラピーなどの作業ができるスペースとして活用することにしたんです」
客間って必要なのかな?と思っていた若松さんですが、今はプライベートにも仕事にも必要な空間になりました。
「カラーセラピーのパステル画は、絵が上手くなくても、手順通りに色を使って描いていけば30分ほどでハガキ一枚の絵が描けます。色とアートで癒され、出来上がることで達成感も得ることができます。余計なことを考えずに夢中になって没頭できるので、ストレスがたまったりもやもやしている時にオススメです」
お母さんとのコミュニケーションやメンタルケアに役に立っているそうです。

客間を多目的に使えるように改造。母や友人とパステル画を描いたりするスペースに。

「50代、60代となっていくと、どんどん外に出るのも億劫になりがちです。美味しいものを食べる会とか音楽を聞く会とか、こういうカラーセラピーやアートセラピーの会など、なんでもいいから女同士で集まって仲間づくりをしていきたいと思っています」。そんな若松さんの思いが、部屋にも表れていました。
「これからは自分のために生きたい」と、目を輝かせる若松さん。やってくる老後も見据えて、ずっと幸せに元気に暮らすために、少しずつしなやかに歩みを進めています。

PROFILE
若松美穂(わかまつみほ)さん
埼玉県在住 夫、長女、次女、母の5人家族。
20代から、カリスマ主婦として活躍。生活情報誌『サンキュ!』や『ESSE』などで紹介され、人気者に。
2011年、心理カウンセラーの資格を取得。主婦業のかたわら、エッセイストとしての執筆活動のほか、講演、各メディアへの出演など多方面で活躍。「若松美穂のお金をかけないハッピーテク」(ベネッセ)など著書多数。
アメブロ 「若松美穂 日々とこころの日記」https://ameblo.jp/ima-tomirai/

撮影/林ひろし 取材・文/尾崎真佐子

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