コミュ力不足を解消したくて、カウンセラーのアドバイス通りに1カ月試してみた結果

2023/05/27

会話に自信がないという相談者のりんさん。子どもの習いごとで会うママ友との会話で「何を話したらいいんだろう」と悩み、つい人を避けてしまうこともあったそう。
そんなりんさんに、心理カウンセラーの若松さんは「無理に話そうとしなくても大丈夫」「相手を観察すると話のきっかけが見つかる」とアドバイス。1カ月後、りんさんのコミュニケーション力はアップしたでしょうか?

「その人に興味がないなら無理に話さなくても大丈夫」と言われてホッとしました

編集部:前回の悩み相談から約1カ月がたちました。りんさん、カウンセラーの若松さんとのお話を振り返ってみていかがですか?

りんさん(以下、りん):若松さんに「ママ友にあまり興味がないんじゃない?それなら無理して話さなくてもいいんじゃない?」と言われたときはハッとしました。

編集部:それはなぜ?

りん:私もそれに薄々気づいていたけど、「相手に興味がないって、人としてどうなの?」と後ろめたい気もして……。でも若松さんに客観的に指摘されて、やっぱりと思うと同時に、「それでもいいじゃない」と言われたことで心が軽くなりました。

若松さん(以下、若松):それはよかったです!

りん:うまく話せない自分を認めてもらえた気がして、「何だ、無理して話さなくてもいいんだ」ってホッとしました。おかげで子どもの習いごとでママ友と顔を合わせるのも、前ほどプレッシャーじゃなくなりました。

若松:リラックスできるようになったんですね。

前に話したことを話の糸口にしたら、自然と会話がはずみました

りん:とはいえ、ママ友と良好な人間関係を築きたいし、友達が増えたら楽しいので、自然に話せるようにもなりたくて。

若松:そうですよね。

りん:それで「まずは笑顔で挨拶を」とか「相手を観察して話のきっかけを見つける」「以前のちょっとした会話を覚えておく」など、若松さんのアドバイスを試してみました。

編集部:どうなりました?

りん:まず、以前ならドキドキして隠れた~い!と思う場面でもラクになりました。

編集部:おお~!

りん:「こんにちは」と落ち着いて挨拶ができて、変に構えなくなった気がします。

若松:あまり焦らなくなったんですね。

りん:はい。子どもの習いごとで会うママ友に、冬山での雪遊びにどういう服装で行ったらいいか教えてもらったことがあって。それを思い出して「その節はありがとうございました。無事に楽しく雪遊びができました」と話しかけたら、その方も楽しそうにおしゃべりしてくださって、一歩近づけたかなと思いました。

若松:さっそく実践されたんですね、すばらしい~!

相手の心を察するより「自分が心地よくなるにはどうすればいい?」と考えてみて

りん:笑顔で話しかけることを意識したら、以前より言葉が出てきやすくなったし、挨拶だけで会話が続かなくても、私の気が収まるというか、前ほどストレスを感じなくなりました。

若松:笑顔の効用ですね!

りん:はい。話すことが何も浮かばなくても「私は、今は聞きたいことがないだけ。そういうこともあるよね。無理する必要ないんだ」と思えるようになって、罪悪感や焦りをあまり感じなくなったと思います。

編集部:笑顔で話しかけるって当たり前のようだけど、意識して行うと意外と効果があるんですね。心がほどよくゆるむというか。

若松:リラックスしますよね。それとりんさんは、相手の反応ではなく自分に焦点を当てていたこともよかったと思います。「自分がどうしたらいいか」と考えていらっしゃったので、そのぶん答えが探しやすかったのかなと。

編集部:というと?

若松:相手のことを気にしても、本当の気持ちはわからないから。話さず黙っている相手が、単に話したくないのか、それとも夫とケンカしてブルーなせいなのかとか、こちらが把握することはできませんものね。

編集部:なるほど~。

りん:そうですね。私の場合、話しかけて相手の反応が悪ければ、まあいいやとあっさりあきらめがつくんです。でも悩んでいたのはその前の段階のことで、話のきっかけづくりとリラックスした気持ちづくりに、いちばん困っていたんですよね。

若松:うんうん。

りん:相手がいい人だとわかっているからこそ、仲良くなりたいというか、話をして近づきたいという気持ちがわくので、悩んだのかなと。

若松:そうですね。りんさんの場合、ご自身の困りごとが解決すれば納得できて行動しやすかったですよね。

りん:はい。

若松:今、人との会話やコミュニケーションに悩んでいる方は、相手がどうとかでなく、りんさんのように「自分が心地よくいるために、自分はどうしたらいい?」って考えてみると、解決の糸口が見つかるかもしれませんね。

編集部:会話が続かないときは、自分に優しくなって「会話が続かないときだってあるよ」とねぎらって。

若松:そうそう。相手の気持ちを気にしすぎずに、「今日は」こういう人なのね、「今日は」あまりしゃべらないのかな~という感じで、気楽につきあえたらラクになると思います。

今までは「子ども」というフィルター越しにママ友を見ていました

若松:それにしても、ご自身の変化をこんなふうに短期間で客観的に振り返ることができる人って、そうそういないと思います。もしかしたら、ご自身がすでに気づいていたことを、カウンセリングを通して整理されたのかもしれませんね。

りん:私、カウンセリングは初めての経験で、失礼ながら当初はさほど期待していなかったんです。

若松:(笑)。

りん:ごめんなさい(笑)。でも話のきっかけづくりに相手を観察することを若松さんに教えてもらって、そのアドバイスだけでも「そうか!なるほど~!」って納得しました。

若松:それを聞いて安心しました(笑)。

りん:ママ友のファッションを見て「素敵ですね、ブルーがお好きなんですか」とか、そういう会話のしかたすら、私は思いつかなかったので。

若松:そうでしたか。

りん:相手に興味を持つとか観察するって、本当に大事だなと思いました。考えたら私、今まで子どもを通してママ友を見ていたんですよね。「子どもと、その子のママ」という意識があったので、気も使うし、子どものことを何かほめなきゃ、質問しなきゃって考えてしまって。

若松:お子さんが大事だからこそそうなるし、うまくやりたい、嫌われたくないって思いますよね。

りん:そうなんです。子どもありきのママ友だったせいか、おしゃべりではなく仕事モードというか、会議で何を質問しようみたいなマインドになりやすかったです。

編集部:強迫観念にかられて。

りん:はい。一個人として見てなかったと気づきました。

若松:ほほ~。

りん:だけど相手をママではなく一人の女性として興味を持つようにしたら、心も落ち着いて、どんな方か知りたいなと思えるようになりました。

頭で考えすぎず、五感を働かせて会話を楽しみたいです

若松:「落ち着いて」というのがりんさんの会話のキーワードですね、きっと。

りん:そうですね。テンパると「何を話そう」と頭で考えちゃうので、落ち着いてもっと五感を生かして会話をしたいです。

若松:五感を生かす!確かに~。

りん:目で相手の様子をよく見るとか、相手の話をよく聞くとか。頭でゴチャゴチャ考えていると、相手の話をうわの空で聞いてしまうので。若松さんとお話しして、自分が頭で考えすぎていたことに気づけたのもよかったです。

若松:五感を働かせて、あわてたら落ち着いて、リラックスして。

りん:今もうまくいかないときはあるけど、解決策を教えていただいたので、それをどう実践するかだなと思っています。

若松:お伝えしたことをこんなにすぐ役立ててくださって、私もうれしいです。

編集部:そういえばりんさん、お引越しの予定があるんですよね。

りん:2カ月後に関西に転居するんです。新たな出会いのイベントが控えているので、今回気づいたことを活かして、よりスムーズで楽しい人間関係を築けるようにしたいです。

若松:りんさんなら新天地でもそれほど困らずにやっていけそう!もし困ったことがあってもそれをチャンスに変えて。自分が成長するためのメッセージがそこにあるかもしれないから。

りん:そうですね。人づきあいって難しいけど、基本的にみんないい人ですよね。苦手だなと思う人にもいいところがあるので、できるだけいい面を見ながら関わっていけたらと思います。

若松:すばらしい~!ところでりんさんは、どちらかというと自分が話したり表現するほうに興味があるんですよね。

りん:話すことは好きですね。

若松:お話が上手だから今後はぜひそちらを生かして、プライベートやお仕事でも活躍されたらいいんじゃないかしら?

りん:どうでしょう、自分ではあまり話上手じゃないと思うのですが、そういっていただけてうれしいです。

若松:話好きな人が多い関西に転居したら、本領を発揮できるかもしれませんね。

りん:できますかね、関西弁で(笑)。

編集部:むしろすごいラリーになっちゃうかもしれませんね。

若松:話が止まらないみたいな。ぜひ素敵な新生活を送ってくださいね。

りん:私が想像していた以上にいろいろ気持ちを引き出していただいて、ありがとうございました!

編集部:これからも応援しています!

イラスト/髙栁浩太郎 文/神坐陽子 企画/サンキュ!コメつぶ編集部

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