子どもが成長すると冷蔵庫の中はどう変わる？家族中心から自分中心にしていくために

気になるあの人の「中身」をのぞき見する企画です。家にお邪魔して、見せてもらうのは「棚」と「引き出し」と「冷蔵庫」の中。元カリスマ読者モデル、現心理カウンセラーの若松美穂さんのお宅にお邪魔しています。

50代からはもう料理は頑張らない。家族が「勝手に」使いやすい冷蔵庫とキッチン収納

エッセイスト、心理カウンセラーとして活躍する若松美穂さん。昨年、50歳になりました。子どもたちも成長して、キッチン事情もだいぶん変わったようです。
「大学生ともなると、子どもたちもうちでごはんを食べる機会は減っていきます。お弁当ももうないですし。私たち夫婦も若いころよりも食べる量は減ってきているので、必然的に、料理を頑張る必要はなくなってきました」。
今の冷蔵庫に入っているものは？と拝見すると、残ったお惣菜やご飯、お味噌汁などがラップにかかっていたり、キムチなどのお漬物、豆腐や納豆といった加工食品が少しずつ入っていました。

「“作り置き”というほどでもなくて、ちょっとした野菜のおかずを多めに作って、ちょこちょこタッパーに入れておいたりしています。娘も予定が色々あるので把握しきれないですし、いつでもお腹が空いた時に何か食べられるような感じにしておけばいいかな、と」
もうすっかりなんでも自分でできるようになった娘さん。むしろ都合のいい時に好きなものを食べられる方が、本人にとってもストレスがなさそうです。

冷凍庫も拝見。こちらも小分けにしたものが多いようにお見受けします。
「ご飯は一膳ずつ冷凍。お肉も少しずつ冷凍しているので、何にもなくても、これさえあればどうにかなります。最近は冷凍食品がとても美味しくなっているので、ハンバーグやスパゲティなど、常備しています。ふるさと納税でも一人分ずつ小分けになっているような冷凍食品を選ぶことが多いです」
冷凍のほか、レトルトのカレーなどもストックしておけば、家族がいい意味で「勝手に」好きな時に好きなものを食べられます。

もともとレストランでのアルバイトがきっかけで出会ったという若松さん夫婦。今でも夫は料理が趣味でもあり、キッチンに立つことも多いそう。
「思い立って何か作りたい！となる人なので、調味料だけは一通り揃えています。なかなかスッキリはしないのですが、彼の楽しみですし、やりたいと思った時にできるようにしてあります」
ここでも、家族それぞれの個性と都合を優先した収納になっています。
そして、左側に見えるのは、お弁当グッズですが…。
「もうお弁当を作る機会はほとんどないので、お弁当箱などはだいぶん整理したんですが…。ピックとか型抜きとか可愛いし、なんだか思い出があるので捨てきれずにいます（苦笑）。ここは私の気持ちの問題かな」
無理して何もかも捨ててしまうのではなく、だんだんとゆっくり自分の気持ちに合わせて整理していっているそうです。

若いころほどすぐには回復しない疲労を感じて頼ったもの

家族から少し手を離した若松さん。最近大事にしているのは、自分自身のケアです。若い時は多少のストレスや疲労にもすぐに対処できたものですが、だんだんと自然治癒が難しくなってきたと言います。
「自分を労わるために、香りの力を頼るようになりました。お茶は、手軽に取り入れられる香りですよね。紅茶、緑茶、中国茶と、一通りの茶葉を揃えて、気分によって選んでいます」
たとえ自分一人のためであっても、ポットから丁寧に淹れることで、気持ちが落ち着きリラックスできるのだそう。

家族のため料理を頑張っていたママの場所から、家族それぞれが使いやすい、みんなのための場所に成長した、若松家のキッチン。
家も人もずっと同じではなく、成長し変化していくものなのだと、気づかされます。

PROFILE
若松美穂（わかまつみほ）さん
埼玉県在住　夫、長女、次女、母の5人家族。
20代から、カリスマ主婦として活躍。生活情報誌『サンキュ！』や『ESSE』などで紹介され、人気者に。
2011年、心理カウンセラーの資格を取得。主婦業のかたわら、エッセイストとしての執筆活動のほか、講演、各メディアへの出演など多方面で活躍。「若松美穂のお金をかけないハッピーテク」（ベネッセ）など著書多数。
アメブロ 「若松美穂　日々とこころの日記」https://ameblo.jp/ima-tomirai/

撮影／林ひろし　取材・文／尾崎真佐子