浪費家だった主婦が「時短節約家」として、フォロワー13万人超の人気インスタグラマーになるまで

2023/05/07

見せてもらうのは「棚」と「引き出し」と「冷蔵庫」の中。今回は時短節約家として活動するくうちゃんのお宅にお邪魔しました。全3回の連載です。

PROFILE
時短節約家
くぅちゃん
Instagram @megum.nakano

家族構成:夫(41歳)、長男(14歳)、次男(11歳)の4人家族
住まい:東京都在住。持ち家・戸建て(3LDK)
略歴:
看護師として働きながら、6年で1,000万円貯金を達成。元浪費家とは思えないアイデア満載の節約術が人気で、雑誌『サンキュ!』にもたびたび登場。現在は看護師を退職し、時短節約家としてテレビや雑誌などで引っ張りだこ。執筆、商品開発、講演など、活躍の場を広げている。インスタグラムのフォロワー数は13.5万人。(2023年4月現在)

もともとは「貯められない体質」で、お金に無頓着でした

現在の中野さんのクローゼットは、お気に入りのみですっきり。浪費家時代は洋服であれふれていて、ぐちゃぐちゃだったそう。

浪費家だったのに、何があって節約に目覚めたんですか?(編集部)

夜勤を増やせばお金貯まるって思っていたけれど、そうすると子育てがね……って(くぅちゃん)

看護師として働いていたので、収入は安定していました。だから、節約するくらいなら働けばいいやと思っていたんですよね。洋服や旅行など、もう好きなだけ使ってました。

でも子どもが2人生まれて、仕事と育児の両立がいよいようまくいかなくなって。

お金は貯めるどころか貯金を切り崩すようになって、「このままじゃまずい」と初めて危機感を覚えましたね。夜勤などの仕事を増やせば収入は増えるのですが、子どもとの時間がとれなくなってしまう。

そのとき、優先すべきは子どもとの時間だと思ったので、融通が利くパートに切り替えて収入が減る分は節約しようと決めたんです。

支出を書き出す、早起きをする。それが節約の第一歩でした

節約を始めた当初は、『サンキュ!』11月号の付録についていた家計簿を愛用。今でもときどき見返すのだとか。
数年前の家計簿。食費・レジャー費など、ジャンル別に支出を記入することで、ムダ遣いがぐっと減ったそう。

まず手をつけたのはどこから?(編集部)

まずは家計簿。あと、時間の使い方も意外に重要!(くぅちゃん)

何から削ったらいいかわからない状態だったので、まずは支出を知ることからスタート。1カ月間支出を書き出してみて、「これもったいないよね」というところから削っていきました。

参考にしていたのは、雑誌『サンキュ!』の節約特集でした。今まで「節約=お風呂にペットボトルを浮かべるみたいな」昭和的なものを想像していたので、『サンキュ!』で見た「素敵に暮らして貯める生活」が斬新で! 

これならやってみたい!と、初めて思えたんですよね。当時“カリスマ主婦”と呼ばれていた方のケチケチしていないスマートな節約術が励みにになりました。

そして、時間の使い方も見直しました。

お金を使ってしまうときはどういうときか考えてみると、ストレスがたまっているとき。思い通りにならないとイライラするじゃないですか。それって、時間的に余裕がないことも多いんですよね。

だから、見直すべきは「時間軸」と気づき、早起きしてやっておくべき家事をすませる習慣をつけました。

ブログで家計をさらけだし、1,000万円貯金も達成!

自分が登場した『サンキュ!』誌面は、切り取って保存。付録の献立ノート(写真左上)をプロデュースしたことも。

そのころから『サンキュ!』にもたびたび登場していただきました。最初に掲載された記事を覚えてますか?(編集部)

覚えています。コンテストに応募したくて節約を頑張ったんです。(くぅちゃん)

もう10年くらい前になりますが、「頑張っているママコンテスト」という企画が最初ですね。頑張っているから応募したというより、応募したいから家事や節約を頑張ったというかんじ(笑)。

クラフト紙にみっちり書いたのものを応募の資料として出して、それで入賞したんです。ふだん主婦業を褒められることがなかったから、うれしくて!

それから「ワンチャンあるかも」なんて思って読者モデルにも応募したんですが、それは落ちました(笑)。
でも公式ブロガーになることができて、それからやりくりを公開するようになりました。今の「発信する」という仕事の原点ですね。

ブロガーになってから、生活が変わりましたか?(編集部)

家計事情が全部ネタになりました。笑(くぅちゃん)

もともと発信することが好きで、ミクシィや育児ブログも書いていました。

サンキュ!のブログは人気記事のランキングも出るので、「どうせ発信するなら多くの人に見てもらいたい!」「1番読まれている記事になりたい」という気持ちは強かったですね。

毎日記事をアップしたり、どうやったら多くの人に見てもらえるかいつも試行錯誤。ネタ探しのアンテナはいつも張ってました。

節約が成功したのも、「1,000万円を貯める!」とブログで宣言したことが大きかったです。家計簿や食費3万円台の1週間献立を公開したり、お金事情は全部ブログのネタになってました(笑)。

40歳目前でまさかの失業……。それが転機となり、「時短節約家」としての活動に弾みがついた!

念願の著書本も2冊出版。写真左が『節約主婦の今すぐ真似できる1000万円貯蓄』(KADOKAWA)、写真右が『食費がみるみる減る献立ルール』(扶桑社ムック)。

看護師という仕事を辞めてインフルエンサーにシフト。思い切りましたね。(編集部)

辞めることになったので、覚悟を決めた感じです。(くぅちゃん)

節約を始めて6年で1,000万円貯金を達成。それからテレビや雑誌の出演が増えました。

3~4年前からインスタグラムに本腰を入れ始め、フォロワーも順調に伸びて、インフルエンサーとしての収入も得られるようになりました。でもそれは、あくまでも副業。この頃は看護師としてフルタイムで働いていたし、ちょっとお小遣いになればいいなと思っていました。

それが40歳目前で、11年務めていた病院を思いがけず退職することになって(職場の人間関係のトラブルが原因でした)……。

それで、「時短節約家」一本でやるしかない状況になったんです。

想定外だったのですね!今の大活躍を考えると意外です。(編集部)

安定した収入を求めていましたからね(笑)。(くぅちゃん)

不安ではありましたが、収入が減ったら得意分野である節約をすればいいし、看護師に復帰することだってできる。失敗してもいいから、まずはチャレンジしてみよう!と思いました。「ピンチはチャンス!」とも言いますから。

その時立てた目標が、本を出版すること、時短節約関連の商品を開発すること。
インフルエンサーとして独立してもうすぐ3年ですが、いずれも叶えることができました。

発信することはいわば趣味なので、好きなことをしてお金がついてくるのは本当にラッキー!今は節約やSNSに関するセミナーや講演会に読んでいただくことも増えて、毎日忙しくしています。40歳を過ぎて、こんなに自分に合う仕事に出合えるとは思ってもみませんでした!

発信をしたくて努力して、努力の過程が「ネタ」になって、ピンチさえもチャンスだし最大の「ネタ」になる。くうちゃん、強いなあ…!と改めて感動した編集部。その努力の過程も今後の夢もじっくり聞いていきます。

毎日がネタ探し。でも楽しいと言い切るくうちゃん。楽しそうです。

撮影/大森忠明 取材・文/草野舞友 企画/サンキュ!コメつぶ編集部

 
 

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