【韓国ドラマ】ヤン・セジョン主演『30だけど17です』17歳で時が止まった男女が織りなすヒーリングラブコメディを韓ドラマニアが徹底解説!
2024/11/07
除隊後の復帰作となる2023年10月公開Netflixドラマ『イ・ドゥナ!』で、再び世の女性たちを魅了した癒し系俳優ヤン・ジョン。
そんな彼が初めて挑戦したラブコメ作品が『30だけど17です』。とても興味を惹かれるタイトルですね。
本作は17歳で時が止まってしまった男女が、互いの傷を癒しながら成長していく究極のヒーリングラブコメディです。それでは、韓ドラマニアで韓ドラライターのJUMIJUMIさんに徹底解説してもらいましょう!
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あらすじ:17歳で心閉ざしたウジンと、心の時が止まったソリ。ひとつ屋根の下で暮らすことになり…。
17歳の高校生ウジンは、名前も知らない他校の女子高生に一目惚れし、告白を決意します。しかし初めて言葉を交わした日、彼女が乗っていたバスが事故に…。「自分のせいで好きな人が死んでしまった」と、ウジンは心を閉ざしてしまいます。
30歳になったウジン(ヤン・セジョン)は、有能な舞台デザイナーになりましたが、人との交流を拒み、周囲にどう思われようと無関心な「遮断男」になっていました。
事故に遭ったのはバイオリニストを目指していたソリ(シン・ヘソン)。昏睡状態のまま13年の月日が流れ、30歳になったある日、ついに目を覚まします。しかし自分の顔も体も17歳のころとは大違い!夢も友達も青春時代も失い、世のなかも別世界のようにさま変わりしていました。
微かな記憶を頼りに住んでいた家を訪ねますが、唯一の家族である叔父と叔母の姿はありません。そこに住んでいたのはウジン、その甥っ子チャン(アン・ヒョソプ)、家政婦のジェニファー(イェ・ジウォン)と、ソリがかわいがっていた愛犬ペンでした。
行き場もなく頼れる人もいないソリの事情を知ったチャンは、ウジンの反対を押し切り「家族が見つかるまで」という条件でソリを住まわせることに。
しかし心が17歳のままでトラブルだらけのソリと、人と関わりたくないウジンはたびたびぶつかり…。
見どころ:本作の魅力はとにかく「癒し」です!
見どころ1:心が17歳の「天真爛漫ヒロイン」と、17歳で心閉ざした「遮断男」の恋に癒される!
心が17歳のままのソリは、天真爛漫で無邪気で真っ直ぐな少女そのもの!しかし事情を知らない他者から見れば、世間知らずでおかしな30歳。ソリ自身も30歳になった自分に適応できず苦しみますが、周囲の人々の助けを借りながら少しずつ成長していきます。
親しみやすさ抜群で健気なソリを見ていると、自ずと応援したい気持ちが湧いてきます!
そんなソリに影響され、固く閉ざされていたウジンの心にも少しずつ変化が…。他人に興味がなく冷たい「遮断男」というのは、自分を守るための鎧でした。
ソリが夜の怪しい店でアルバイトを始めたと勘違いしたウジンは、ソリを助け出すため強面店員を振り切って店内に乱入!結局捕まって摘み出されるという一幕も。
本当は心優しく温かい人であるというウジンの本来の姿が垣間見えてくると、そのギャップにトキメキが止まりません!
ひとつの事故をきっかけに大きな傷を負った2人が、距離を縮めながら互いを癒す存在に…。
事故当時の真相や空白の13年、そしてこれからの未来。彼らがさまざまな問題を乗り越えたとき、そこには温かい涙と究極の癒しが待っています!
見どころ2:恋のライバルは甥っ子⁉︎さわやか高校生チャンを演じるのはアン・ヒョソプ!
ウジンの甥っ子チャンは、高校3年生でボート部エース。座右の銘は「ドント シンク フィール」。コミュニケーション能力抜群で、困っている人を放って置けない思いやりにあふれた青年です。
心が17歳のソリとはすぐに意気投合し、ソリが落ち込んでいると熱い言葉で励まし、いつも気にかけるチャン。ともにすごすうちにソリに対する特別な感情に気づきますが、ソリの実年齢は30歳。「自分が30歳の年上を好きになるなんて⁉︎」と戸惑いますが…。
チャンのさわやかでかわいい笑顔、一途で真っ直ぐな想いにキュンキュンすること間違いなし!仲良しすぎる叔父ウジンとのブロマンスにも癒されちゃいます!
チャンを演じたのは、『浪漫ドクターキムサブ』シリーズや『社内お見合い』などで知られるアン・ヒョソプ。
ボート部らしくしっかり日焼けし、スポーツマンらしくスッキリ短髪!本作では、洗練されたイメージの強いアン・ヒョソプの一味違った魅力を楽しめます。
見どころ3:個性爆発!悪い人が全然いない、愛すべきサブキャラクターたち!
ウジンの家で働くジェニファーは、どんな仕事も完璧にこなすスーパー家政婦!クセになる独特な話し方と、変わらない表情、常に冷静な態度。あまりに完璧すぎて「彼女はロボットなのでは…」という疑いが生まれるほど。
多くは語らないものの、必要なときに的確な「偉人の名言」でソリたちを導くジェニファー。しかし彼女には謎が多く…。
チャンの親友で同じくボート部のヘボムとドクスは、暇さえあればチャンの家に入り浸り、ソリとも仲良くなります。
育ち盛りで、いつも何かを、とんでもなく大量に食べている3人組!その仲良し具合、豪快な食べっぷり、ちょっとおバカなところがかわいくてたまらない!彼らも本作の大事な癒しポイントです。
へボムを演じているのは、本作が俳優デビュー2作目の初々しいイ・ドヒョンです。
そしてもう1人の主要キャスト!ソリの愛犬ペンの、犬とは思えない素晴らしい演技もお見逃しなく!
筆者の感想:「癒し」を求めて何度も見たくなる!幸せになれる作品です。
筆者のとても個人的な感想ですが、ヤン・セジョン出演作では本作が一番好きです。
ヤン・セジョンは元々ふんわりした柔らかさを持つ癒し系俳優だと感じていましたが、本作ではそんな彼の魅力に「人間の弱さ」が加わり、結果的にものすごく母性本能をくすぐるキャラクターができあがったと思います。
大きな悲しみから逃げ、心を閉ざし、自分に鎧を着せて本当の自分を見失っていたウジン。そんな彼が少しずつ鎧を脱ぎ、心の傷を乗り越えていく姿には心打たれるものがありました。筆者には、生まれたての子鹿を見守るような感情が湧いてきました。
「コン・ウジンはヤン・セジョンでなければダメだった。」そう言い切れるほど、最高のマッチングだったと思います。
そしてソリを演じたシン・ヘソン。とても親しみやすいキャラクターを演じることから「国民の娘」とも言われていますが、本作の演技も素晴らしかったです。
愛されて育ってきたことがわかるソリの感情の豊かさ。天真爛漫かと思えば、ときにとても繊細になる17歳の女の子の心情。そして17歳だった心の年齢が、少しずつ30歳に近づいていく過程。
とてもむずかしい役柄を、一切の嫌な印象を与えずに演じ切れる才能に天晴れです!
筆者は本作を何度も見ていて、もちろん展開も結末も知っていますが、クライマックスでは必ず大粒の涙が出てしまいます。そして見終わった後にはとても幸せな気持ちになり、自分の心もスッキリと癒されているのを感じます。
本作は、見た人を幸せな気持ちにさせてくれる作品です。「心が疲れてるな。」というとき、「笑って泣いてスッキリしたい!」というときには、ぜひ本作を!
筆者が伝えたい!おまけ情報!
本作は2018年の作品。同年のSBS演技大賞では、シン・ヘソンが最優秀演技賞、ヤン・セジョンが優秀俳優賞、イェ・ジウォンが助演女優賞、アン・ヒョソプが新人俳優賞、17歳のソリを演じたパク・シウンが青少年演技賞を受賞。五冠という驚異的な結果を残しました!
そして授賞式では、チャン(アン・ヒョソプ)、へボム(イ・ドヒョン)、ドクス(チョ・ヒョンシク)のボート部仲良し3人組が再集結し、スペシャルステージを披露しています。
バイオリンの演奏や、ラップにダンスまで!才能あふれる3人のスペシャルステージをぜひ見ていただきたいです!
そして17歳のソリを演じたパク・シウンは、本作以外にも多くの作品に出演してきた名子役ですが、現在は6人組ガールズグループSTAYC(ステイシー)のメンバーとして活躍中!彼女の今後の活躍からも目が離せません!
■執筆/JUMIJUMIさん…韓国留学を機に韓国の文化に魅了される。年間50作品以上の韓国ドラマを視聴し、またライターとして情報発信も積極的に行う。ただ作品の内容を説明をするだけでなく、食や生活様式など文化面から掘り下げた解説を得意としている。インスタグラムはjumistyle99。