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派遣社員から正社員へ。仕事のやりがいって、実はお給料と福利厚生かもと思う、プライベートの充実した日々

2024/01/25

働く女性のリアルな声を聞く企画。夢を持って働きながらも、妊娠や離婚といったプライベートでの変化もあり、思うようにならなかったと言う奥田真美さん(仮名・38歳)にお話をうかがいました。

幾度もの転職、派遣社員を経て、現在は内装施工管理の会社に正社員として勤めています。現在のお仕事やプライベート、将来の夢について話を聞きました。

派遣から正社員へ。女性だからと遠慮しないで、自分から「上にいきたい」とはっきりいうことで道が開けた

編集部:前回、派遣社員から正社員になったお話を聞きました。何が決め手だったと思いますか?

奥田:面談などの機会があれば、自分から「直雇用にしてもらえませんか?」「社員にしてもらえませんか?」と希望を言うようにしていました。

チャンスがあるなら手を伸ばす、やりたいならやりたいといえば、会社の人も動いてくれるんだと感じました。もちろん、私もこの会社ならと思ったし、日々の業務はしっかりこなしていたと言うのは前提なのですが。

嬉しいのはお給料が上がったとき。純粋にモチベーションにつながります

編集部:社員になった今、お仕事で一番やりがいを感じることは?

奥田:お給料が上がった時と、時間内に仕事が終わった時ですかね(笑)。仕事は仕事と割り切っているところがあります。

ただ、図面を見るのは好きです。事務作業のために図面を渡されるのですが、これからできる商業施設の中を先に知れたりするのは楽しいです。ニュースになるような話題の場所もあったりするので。

建築やものづくりが好きなのは若い頃から変わっていないので、少しでもそういうものと関わっていることも、この仕事が続いている理由なのかなと思います。

編集部:辛いことはありませんか?

奥田:女性が少なく、男性がほとんどの職場なので、ハラスメント的な発言は多いです…。変な人はいないのですが、当たり前のようにそういう風土みたいなのが残っていたので。

しばらくは我慢していたのですが、目に余ることがあって…。そのときは本社に通報して改善してもらいました。そういう窓口があってフェアに対応してもらえるのも大手で働くメリットかなと思います。

資格や経験などスキルを磨いておくことは、必ず自分を助けてくれる

編集部:これまでに身に着けてきたスキルや強みだと思うことは?

奥田:パソコン関連のスキルは強いと思います。時間内で仕事を終わらせるためにExcelでは時短テクも色々と覚えました。今は、MOS資格のExcelも取得しています。建築系の会社なのでCADも使えるように勉強してきました。

今の会社では資格を取得すると奨励金がもらえるんです。なので、今度はMOSのWordを取ろうと思っています。それと、IT系の資格で、ITパスポートという情報セキュリティマネジメント系の資格も取ろうかなと思ったり、英語も今推奨されているのでTOEICも考えています。

編集部:今後はどんなふうにキャリアを積みたいですか?

奥田:仕事内容は可もなく不可もなくという感じなのですが、特に転職したいとは思っていません。何度か職探しを経験してきて、やっぱり落とされたりすると気持ちも落ちるし、エネルギーが必要ですよね。そこまでしたくなくて、今ぐらいの感じがいいかなと思っています。

ただ、今は事務職なのですが、総合職コースに変わるとお給料が上がるので、それはやってみようかなと思っています。毎年試験があって受からなければいけないのですが。

派遣時代から作った「残業しない」スタイル。プライベートの充実がやっぱり大切

ワークライフバランスは働く上で最重要条件
ワークライフバランスは働く上で最重要条件

編集部:今は、プライベートの方を重要視している感じでしょうか?

奥田:そうですね。17時に仕事が終われば18時には家に着きます。時間に余裕があるので、ワイン教室に行ったり、ベランダでガーデニングしたりして楽しんでいます。

もともと派遣社員時代に「残業しない」というスタイルを作っていたので、今もそれを変えずに済んでいます。

休みも取りやすいので、息子とキャンプに行ったり、山登りに行ったりもします。コロナ前には、息子とゴッホの絵を見にオランダまで旅行したこともあります。

時間とお金に余裕があるのはありがたいです。

学生時代から夢見ていた、家をつくりたいという思いは…?

編集部:フルタイムでの勤務で、シングルマザーということですが、家事の負担は重くないですか?

奥田:食洗機とルンバは導入しています。猫がいるので掃除しないと西部劇のような毛玉が床を転がります…。それと、賃貸の時から自分で食洗機も設置していました。

平日の夕ごはんは肉や魚を焼くだけで、あと野菜たっぷりの汁物があればOKにしています。味付けも白だし、ポン酢、めんつゆか塩こしょう、バター等、考えなくてもいいもので負担を減らしています。きゅうりや白菜で浅漬けもよく作ります。副菜はこれでいいやという感じ。

洗濯は毎日せず、何日分かまとめてやるようにしています。

編集部:将来の夢はありますか?

奥田:2000万円の資産を作って、住宅ローンを返し終わったら、退職することを目標に働いていきます! 

退職したら、自分でマンションをリフォームしながら暮らしたり、温泉の近くで時々バイトをしたりしてのんびり暮らしたいんです(笑)。リフォームへの興味は、自分の家で叶えます!


紆余曲折を経て、自分らしい働き方を模索していった奥田さん。様々な立場を経験したからこそ見えたことがあるようです。

【お話を聞いた人】
●奥田真美さん(仮名・38歳)
小学6年生の長男と2人暮らしのシングルマザー。工学部卒業の知識を活かして、内装会社の事務員として勤務。ワークライフバランスを保てることが働く条件。

○お仕事データ
勤務形態 正社員
勤務時間 フルタイム(8:30~17:00)
年収 約370万円
お仕事内容 内装工事会社の事務。資材発注、
図面作成、支払書類作成、電話応対など。

奥田真美さん(仮名・38歳)
奥田真美さん(仮名・38歳)

イラスト/すぎやまえみこ 取材・文/尾崎真佐子 企画/サンキュ!コメつぶ編集部

 
 

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