どこでも簡単に続けられる“膣トレ”は、社会問題を解決する糸口となる!?

2024/10/03

2021年10月から、ニッポン放送でスタートした番組『はじめよう!フェムテック』。ベネッセコーポレーションとかます東京の共同企画で、今、社会的なムーブメントになりつつある「フェムテック」を、さまざまな角度から取り上げています。パーソナリティーは、おなじみの伊久美亜紀さんと東島衣里アナウンサー。この連載では、毎週オンエアされた内容を、ギュッとまとめてお伝えします。

番組ではフェムテックに関する、あなたの職場や家庭などでの問題点やポジティブな試みなどを募集いたします。ニッポン放送『はじめよう!フェムテック』宛にメール(femtech@1242.com)でお送りください。

<パーソナリティー>
●伊久美亜紀 Aki Ikumi
ライフスタイル・プロデューサー、企業コンサルタント。大学卒業後、『レタスクラブ』編集部、ハースト婦人画報社を経て、1995年~2022年までは、ベネッセコーポレーション発行のメディア総編集長として『たまひよ』『サンキュ!』『いぬのきもち・ねこのきもち』など年間約100冊の雑誌・書籍・絵本の編集責任者を務め、2023年に独立。32歳の長女一人。

●東島衣里 Eri Higashijima
長崎県出身。大学卒業後、ニッポン放送に入社。現在は「中川家 ザ・ラジオショー」(金 13:00~15:30)、「サンドウィッチマン ザ・ラジオショーサタデー」(土 13:00~15:00)などの番組を担当。最近、女性の健康、そして幸せについて友人と語り合うことが多くなった33歳。

<ゲスト> 
●山口明美 Akemi Yamaguchi
1975年、東京都生まれ。株式会社3FACEの代表取締役であり、膣プランナー、美容家として活動。通称「膣ねぇ」。19歳でエステティシャンとしてキャリアをスタートし、美容業界で30年以上の経験を持つ。人生100年時代における「美容寿命」の延伸を目指し、フェムケアの重要性を広める活動を行っている。フェムテックに関する教育やセミナーを通じて、正しい知識の普及に努め、女性特有の健康課題を社会全体の問題として捉え、その解決を目指す環境づくりやヘルスリテラシーの向上に貢献している。各種企業や団体へのサポートを行い、共著書に『なんとなくずっと不調なんですが膣ケアで健康になれるって本当ですか?』(サンクチュアリ出版)がある。プライベートでは二人の娘の母。


認知が広がりつつある「フェムテック」を推進して、女性だけでなく社会全体の幸せを目指したい!という意気込みでスタートしたこの番組。前回に続きゲストは、膣プランナーで美容家の山口明美さんです。「今回は、具体的な膣トレの方法を教えていただきました。人から気づかれず、電車の中などでも実践できるから続けられそうです。みなさんも今日からぜひ!」(伊久美)

骨盤底筋を自然に鍛える機会がない現代では、膣を締める意識とトレーニングが必要 

■東島アナ「前回に引き続きゲストは、“膣ねぇ”こと、膣プランナーで美容家の山口明美さんです。山口さんは、産婦人科医を含む医師、助産師さんにチェックを受けた共著『なんとなくずっと不調なんですが、膣ケアで健康になれるって本当ですか』(サンクチュアリ出版)を出されています。この本の中に登場する美容や健康によいことや、下半身のトレーニングについてお伺いします。骨盤底筋を鍛える下半身のトレーニングが大事だということですが、本当にだれでもできるものでしょうか」

■山口「できます(笑)! では今ここで、わかりやすく簡単に行ってみましょう。座っている皆さんは、椅子に骨盤底筋を敷いている状態です。尿道と膣口と肛門すべてをハンモックのように連なっている筋肉です」

■伊久美「イメージできました」

■山口「目をつぶって動くことはないので、外から見ると、何をしているのかわからないと思います(笑)」

■東島アナ「女性も男性もできるとのことなので、早速、皆さんもトライしてみましょう!」

■山口「腹式呼吸で、まず鼻で息を4秒吸い、お腹を膨らませ、口から8秒かけて細くフーッと吐いていきましょう。吐く時に、女性は膣を、男性は肛門をギューッと締めてください。最後はお腹がペタンとなり、腹筋がプルプル~となるくらいです」

■伊久美「衝撃的な初体験でした(笑)。座ったまま実践できるのに、1回の呼吸で体が熱くなってきました。これは吐き切るというのがポイントなのですか?」

■山口「そうです。吸う時には体を緩め、フーッと吐くときにギューッと力を入れる。その時にまず肛門、そして尿道、最後に膣口をギュ―ッと締めます。これを各箇所10回ずつ行います」

■伊久美「3カ所の穴締めですね(笑)。すごく汗が出そう」

■山口「皆さん椅子に座って行うだけで、ダラダラ汗をかきますよ」

■東島アナ「骨盤底筋が緩んでしまうと、どういうことが起こるのでしょう」

■山口「産後のかたの8割が尿もれを体験されています。20代でも縄跳びをしただけで、ちょっと尿が出てしまうというかたもいます。今は和式トイレもほとんどなくなりましたし、踏ん張るという行為ができなくなっていますから、座っている時も膣を締める意識が大事なのです」

食事や入浴など、膣内環境の向上によいことは? 

■東島アナ「他にも、膣トレの利点はありますか」

■山口「最近、“膣内フローラ”という言葉を聞くようになったかたも多いと思います。“腸内フローラ”は、実は膣の中にも乳酸菌、つまり善玉菌がたくさんあり、酸性でよい状態だと菌の繁殖も少なく性病などの病気にかかりにくかったりします」

■伊久美「腸内の話はだいぶ世の中に浸透してきていますが、膣内がそこまで大事だということは意識していなかったです。そして、腸内を健やかに保つには、日ごろから、みそ汁や納豆などの発酵食品をとるとよいと聞きますが膣内も同じですか?」

■山口「そうです。発酵食品をとることで膣内環境がよくなると、おりものが減ったり、膣のうるおいを保てたり、肌の調子もよくなります」

■東島アナ「日常的な和食メニューというのは楽ですね。血行をよくすることも大事ですか」

■山口「はい。私が一番大切にしているのは入浴です。忙しくて全身入浴が難しい、シャワーだけですませてしまうというかたは、足浴だけでもよいです。でも、膣トレをするほうが血行促進につながるかな~と思います。意識してギューッと締める。筋肉を動かすことで熱が生産されて、周りの血流がパァーと流れるので」

■伊久美「確かに、瞬時に全身が熱くなりました」

■東島アナ「温かい食事や飲み物もよいのでしょうか」

■山口「そうですね。腸が冷えてしまうと、腸の真ん中に膣が入っている構造なので、できるだけ体を冷やさないことです。温かい飲み物やショウガなどの血流がよくなる食材を積極的にとるのもおすすめです」

■東島アナ「いろいろと教えていただきありがとうございます。最後にお伺いします。康課題の解決は、女性の幸せな社会生活につながる!とこの番組では考えているのですが、山口さんはこの点についてどのようにお考えですか」

■山口「女性が活躍する時代。働きながら出産して子育てをしている女性が多いので、フェムケアは絶対に必要です。男女共にその意識を高めていくことが社会問題の解決につながることだと思っています」

合言葉は「はじめよう!フェムテック!!!」

●次回は、生活情報誌『サンキュ!』の山本編集長をゲストにお迎えします。

【番組インフォメーション】 『はじめよう!フェムテック』は、毎週・土曜日15時50分~16時にニッポン放送でオンエア。聴き逃しは『radiko』のタイムフリー機能で、放送1週間後までお聴きになれます!

●記事まとめ/板倉由未子 Yumiko Itakura
トラベル&スパジャーナリスト。『25ans』などの編集者を経て独立。世界を巡り、各地に息づく心身の健康や癒やしをテーマとした旅企画を中心に、各メディアで構成&執筆。イタリア愛好家でもある。伊久美さんとは28年来の付き合い。https://www.yumikoitakura.com/

●撮影/寿 友紀 

 
 

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