今、ママたちが社会に出て働く目的やモチベーションは!?~連載『はじめよう!フェムテック』
2024/10/25
2021年10月から、ニッポン放送でスタートした番組『はじめよう!フェムテック』。ベネッセコーポレーションとかます東京の共同企画で、今、社会的なムーブメントになりつつある「フェムテック」を、さまざまな角度から取り上げています。パーソナリティーは、おなじみの伊久美亜紀さんと東島衣里アナウンサー。この連載では、毎週オンエアされた内容を、ギュッとまとめてお伝えします。
番組ではフェムテックに関する、あなたの職場や家庭などでの問題点やポジティブな試みなどを募集いたします。ニッポン放送『はじめよう!フェムテック』宛にメール(femtech@1242.com)でお送りください。
<パーソナリティー>
●伊久美亜紀 Aki Ikumi
ライフスタイル・プロデューサー、企業コンサルタント。大学卒業後、ハースト婦人画報社やレタスクラブの編集部を経て、1995年~2022年までは、ベネッセコーポレーション発行のメディア総編集長として『たまひよ』『サンキュ!』『いぬのきもち・ねこのきもち』など年間約100冊の雑誌・書籍・絵本の編集責任者を務め、2023年に独立。32歳の長女一人。
●東島衣里 Eri Higashijima
長崎県出身。大学卒業後、ニッポン放送に入社。現在は「中川家 ザ・ラジオショー」(金 13:00~15:30)、「サンドウィッチマン ザ・ラジオショー」(土 13:00~15:00)などの番組を担当。最近、女性の健康、そして幸せについて友人と語り合うことが多くなった33歳。
<ゲスト>
●山本沙織さん Saori Yamamoto
岐阜県出身。大学卒業後、保険会社を経て、1997年にベネッセコーポレーション入社。生活情報誌『サンキュ!』副編集長、書籍ムック部副編集長、姉妹誌、WEBサイト立ち上げ、『サンキュ!』や妊娠出産ブランド『たまひよ』のブランドマーケティング責任者を経験。通算20年以上、ママ向けメディアの編集やマーケティング、イベント事業に携わる。現在は『サンキュ!』編集長として活躍中。企業向けの講演、セミナーなど多数行う。プライベートでは中3と小4姉妹の母親でもある。https://39mag.benesse.ne.jp/library/
認知が広がりつつある「フェムテック」を推進して、女性だけでなく社会全体の幸せを目指したい!という意気込みでスタートしたこの番組。ゲストは、『サンキュ!』の山本沙織 編集長です。「沙織さんには定期的に出演していただいていますが、今回は『サンキュ!』8月号で大人気だった特集“働くママのリアル”から、気になったことをお伺いしました。予想以上に、ママさんたちが、将来の自分や働き方について希望をもっていらっしゃることがわかってうれしく思いました」(伊久美)
社会と繋がり貢献するために、自分に合ったスタイルで学ぶママが急増中!
■東島アナ「ゲストは、もうこの番組の準レギュラーですよね! ベネッセが発行する生活情報誌『サンキュ!』の編集長・山本沙織さんです。今回は『サンキュ!』8月号の特集“働くママのリアル”から、この番組で気になったところをピックアップしてご紹介します。まず、“働くママのリアル”とはどのような特集なのか、教えていただけますか」
■山本「『サンキュ!』には、“ワーママは今日も崖っぷち”という、漫画家・おぐらなおみさんの人気ナンバー1連載があるのですが、その漫画を集めたものと、『サンキュ!』が独自で行った働くママに聞いた調査をセットにした特集になります」
■東島アナ「詳しく見ますと、まず、“あなたが働く目的は?“という問いに対して1位がお金、2位やりがい、3位が社会貢献という結果になっています」
■山本「働く目的を“お金・やりがい・社会貢献”の3つに絞り、それぞれ質問したTOP2BOXの結果です。8割くらいの人がお金のためと答えていて、仕事のやりがいと答えているかたも過半数、社会貢献のためというかたも約3割、という感じでした」
■伊久美「社会貢献が3割もいるなんて、偉いですね!」
■山本「そうですね。貢献とともに“社会と繋がりたい”“自分が行うことが、なにか社会に繋がっていると思いたい”“なにか貢献できたらうれしい”という意識をもたれているかたが、結構いらっしゃるなぁという感じです」
■東島アナ「続いては、“家事や育児の両立のために、仕事を減らしたり辞めたりした経験があるかどうか”という問いに、“はい”と回答したかたが63.2%という結果でした」
■山本「こちらも多いなぁと感じています。一般的によくいわれますが、一つは、お子さん出産後に、家事と育児と仕事の三つどもえの量をこなせず、“ちょっと私には無理だ”ということで、心身に影響が出てしまうパターン。あとは職場のあるあるで、子どもが熱を出し急に帰ることなどに関して、なかなか職場の理解が得られない。怒涛の保育園時代を乗り越え、やっと子どもが小学校や中学校に上がったとしても不登校になってしまう。などいろいろなケースがあり、仕事が続けられない場合があります。このような壁が、コロナ禍以降増えたように思います」
■東島アナ「次は“今後の人生で、仕事に対する夢や目標はありますか”という質問に対しては、“はい”と回答されたかたが63.6%でした」
■山本「これも過半数を占めていて、さまざまな事情で仕事を辞めたり、形を変えたりされるかたがいらっしゃる、その一方で、“将来こんなふうになりたい”、“資格を取りたい”、“管理職になってみたい”と語られるかたが非常に増えています」
■伊久美「希望があるよい話ですよね。結構数字が高いなぁと思いました」
■山本「私もそう思いました。『サンキュ!』も創刊28周年ですけれども、昔よりも希望を抱くことができて、実現しやすい環境にもなってきたのではないかと思っています」
■伊久美「周りに理解していただけるようになったというのもありますよね」
■山本「あとはインターネットの発達で、自分なりに勉強しやすくなったり、違う仕事を得やすくなったりということもあるのかなぁと思います」
■伊久美「『サンキュ!』は、創刊以来、ずっとママさんに希望をもっていただきたいという方針できたから、うれしいですね」
■東島アナ「お話の中に出てきた、学びの部分もかなり大きなポイントですよね」
■山本「そうですね。最近“リスキル”“リスキリング”といわれる、新しい技術の習得ですね。『サンキュ!』の読者では、例えば、整理収納アドパイザーやファイナンシャルプランナーなどの資格を取得し、人に教えているかたやアンバサダーとしてインターネットで発信するインスタグラマーもいます。家庭の中で培った経験や知識をもとに資格を取得して仕事に繋げ、リスキリングを生かされている読者は人気がありますね」
■伊久美「皆さん、勉強されていますよね~~」
■山本「弊誌の調査では、雑誌を買う人は意識が高いかたが多いと感じています。『サンキュ!』を買ういちばんの理由をたずねてみると、“勉強になる”と答えるかたが多いのです」
■伊久美「東島さんも、『サンキュ!』を愛読してくださっていますよね」
■東島アナ「はい。勉強になるし、私にとっては、癒やしの要素も強いです」
■山本「『サンキュ!』に書いてあること自体も学びですし、自分と等身大の人も出てくるので、共感したり癒やしになったりするという理由で購入してくださるかたが多いです。また、雑誌だけではなく、オンライン講座で学んだり、UdemyやYouTubeなどの動画を見たり、いろいろなところで勉強して資格を取得されています。最近聞いた話ですと、お子さんの動画をいつも撮っているかたが、画像の編集等を学んでWebデザイナーになるなど、趣味が高じて資格を取り仕事にしていくというかたもいます。勉強しながら資格をとるかたが、本当に増えているなぁと思いますね」
■伊久美「今の時代というものが見えてくるお話でしたね」
●次回も、『サンキュ!』の山本沙織 編集長をゲストにお迎えします。
『サンキュ!』最新号・11月号発売中。2025年の家計簿手帳、無印良品BOOKがついています
合言葉は「はじめよう!フェムテック!!!」
【番組インフォメーション】 『はじめよう!フェムテック』は、毎週・土曜日15時50分~16時にニッポン放送でオンエア。お聴き逃しのかたは『radiko』のタイムフリー機能で、放送1週間後までお聴きになれます。
●記事まとめ/板倉由未子 Yumiko Itakura
トラベル&スパジャーナリスト。『25ans』などの編集者を経て独立。世界を巡り、各地に息づく心身の健康や癒やしをテーマとした旅企画を中心に、各メディアで構成&執筆。イタリア愛好家でもある。伊久美さんとは28年来の付き合い。https://www.yumikoitakura.com/
●撮影/寿 友紀