緑と白だからこそ意味がある!非常口マークの配色に隠された秘密
2024/11/12
火災や地震などの緊急事態に、非常口や避難ルートを示すものとして設置される非常口マーク。出口に向かって走るピクトグラムのデザインがお馴染みですが、実はこのマークの配色には意味があるといいます。
一体どのような理由で緑と白の配色になったのでしょうか?
緑と白の2色が使われているのはなぜ?
非常口マークに緑色が使われている理由はいたってシンプルで、緑が赤の「補色」だから。「補色」とは正反対に位置する色同士のことで、補色同士を組み合わせるとお互いの色を鮮やかに目立たせてくれます。つまり炎の「赤色」に対して、補色の「緑色」がもっとも見えやすいということに。また、緑色には心を落ち着かせる効果も期待できるようです。
背景が緑か白かによって、非常口マークの意味が異なるのも知っておきたいポイントです。背景が緑で、ドアに向かって走っている人が描かれているマークは「避難口誘導灯」。近くにあるドアが非常口であることを示しています。
一方で白い背景に矢印が書いてあり、小さく「ドアに向かって走っている人」が描かれている非常口マークは「通路誘導灯」。
こちらは法律で定められた間隔で設置されており、「通路誘導灯」をたどっていくと非常口にたどり着くことができます。建物によっては非常口が奥まったところにあるなど、場所がわかりづらいことも。経路案内してくれる看板があるのは安心ですよね。
ビルや商業施設など、身近なところでよく目にする非常口マーク。シンプルな見た目ですが、緊急時にすぐ見つけられるように考え抜かれたデザインであることがわかります。これを機に、よく利用する施設の非常口マークのデザインや設置場所をチェックしてみてはいかがでしょうか。
■執筆/マツヤマ剛
ありとあらゆる面白情報を収集する雑食ライター。営業職で「トークのタネ」として雑学を集めていたことをきっかけにトリビアに目覚め、一念発起して編集プロダクションに転職。その後独立し、今に至る。特に、生活に関連するような知識には目がなく、日々情報収集に励んでいる。
編集/サンキュ!編集部