いくらが正解?お盆(初盆・新盆)、法要の「お布施」相場、包み方、渡し方を解説
2018/07/24
菩提寺の僧侶に読経してもらうと、お礼として渡す「お布施」。はっきりとした料金表などは無く、金額がわからずいくら包めばいいのか困ってしまいがちなもの。今回は、冠婚葬祭アドバイザーの中山みゆきさんに「お布施」のことをいろいろと聞いてみました。
「お布施」を渡す理由と一般的な相場
「お布施」は、お葬式や法事などの仏事で、僧侶へ読経や戒名をいただいた謝礼としてお渡しするもの。初盆の場合、読経のほかに戒名に対する「お布施」があります。
一般的に戒名は文字数が多くなると位も上がり、高額になってきます。宗派や地域で異なりますが、通常のお盆では30,000円から50,000円が相場ですが、初盆はこれに戒名料が入るため、50,000円からと考えておきましょう。
お布施と「お車代」「御配膳料」の違い、相場
菩提寺とのお付き合い方にもよりますが、自宅に僧侶を呼んだ場合、「お車代」として3,000円から10,000円程度を包みます。また、初盆の場合には読経の後に、僧侶と参加者を交えて食事会を行うこともあります。もし僧侶が食事会に参加しない場合、「御配膳料」として5,000円から10,000円包みます。
「お車代」と「御配膳料」は、「お布施」とは別に白い袋に入れ表書きを書いて渡します。地域によっては「お車代」という表書きで、「お布施」や「御配膳料」、「お車代」の現金を一緒の袋に入れるところもあります。
「お布施」の包み方、書き方
「お布施」の現金は、中袋にお金を入れて「奉書紙」という袋で包みます。無ければ、市販の白い封筒でも大丈夫です。ただし、郵便番号を書く欄の無い白い無地のものに限ります。
一般的に「水引き」は不要ですが、地域によるので前もって調べておきましょう。表書きの上段には「お布施」「お車代」など、下段には「●●家」または、施主のフルネームを。封筒の裏には住所と金額を書きます。筆は薄墨ではなく、黒い墨を使います。
「お布施」を渡すタイミングと渡し方
法事が始まる前に控えの間などがある場合は、そのときに挨拶をするタイミングで「本日はどうぞよろしくお願いいたします」という言葉とともに渡します。あとは、法事が終わった後に僧侶が帰る前に「本日はありがとうございました。どうぞお納めくださいませ」というお礼をのべながら渡すといいでしょう。
まとめ
「お布施」の金額から渡し方、マナーまでこれでばっちりですね。基本マナーをしっかりおさえて、ご先祖さまのためにも菩提寺の僧侶といい関係を保っていきたいものです。
教えてくれたのは・・・中山みゆきさん
冠婚葬祭アドバイザー。All Aboutで冠婚葬祭サイトの運営に携わる。現在は、その知識を生かして冠婚葬祭関連のアドバイス活動を重ね、「思いやり」の心を大切にした情報を発信中。
取材・文/有馬未央(KIRA KIRA)