お墓まいりの花の選び方を解説、価格相場・避けたい花・飾り方は?

2018/07/29

「お墓まいりに持って行くお花は決まっているもの?」「マナー違反になっちゃうお花とかあるの?」など、冠婚葬祭アドバイザーの中山みゆきさんに聞いてみました。ぜひ参考にしてください。

お墓まいりにふさわしい花は  

日本ではよく菊の花をお墓に供えますが、これは菊の花が邪気を払うと意味を持っているため伝統的に仏花とされていたことから。日持ちもよく、枯れても散らかりにくいという点も、菊の花が供花とされている理由です。

菊の花以外には、カーネーション・アイリス・キンセンカ・スターチス・りんどう・グラジオラス・ケイトウなどがあります。お参りする時期によって、市場に出る仏花は変わってきますので、その季節に合ったものを供えればよいでしょう。

故人が好きだったお花がある場合は、もちろんその花を供えてあげましょう。

お墓まいりのお花で避けたほうがいいもの

一般的に下記のお花は避けたほうがいいとされています。

●トゲがあるもの……バラやアザミなど。ただし、トゲをカットすればOKです。
●香りのきつい花……ユリなど。虫が集まりやすいため。
●毒を持つ花……スイセン、彼岸花など。
●ツルがあるもの……アサガオ・クレマチスなど。巻きついて邪魔になるため。
●首から落ちる花……椿やボタンなど。

金額はどのくらいが相場?

地域によってその価格は変わりますが、一般的に300円から1,000円ぐらいが相場。どのお花がいいか悩んだら、花屋さんに希望の予算を提示して「仏花」の花束を作ってもらうといいでしょう。新鮮な花でいろいろなアレンジをしてもらえます。

また、スーパーマーケットやコンビニ、ホームセンターなら手軽に買えて価格も少し押さえられます。自分の予算、または好みで買う場所を決めてみてはいかがでしょうか。

生花じゃないとダメ? 造花は避けるべき?

出典:amazon

最近では、造花やドライフラワーを仏花としてお供えする人が増えています。生花でなければいけない理由はありません。大切なのは、供養する側の気持ちです。実際暑い地域では、生花は1日で枯れてしまいますので、造花をお供えする地域もあるそうです。

とは言っても仏教的な考えに沿わないと受け付けないこともありますので、霊園や公園墓地以外の寺院にお墓がある場合でしたらご住職に尋ねるのもよいでしょう。また生花は傷みやすく、虫などが寄ってくる原因になるので仏花の持ち帰りをすすめている霊園もあります。初めてお墓まいりに行かれる際、霊園やお寺に尋ねてみることをおすすめします。

お花の飾り方のルールは?

一般的にお墓の左右に花立があります。つまり、花立は2つ。そのため、仏花は1対になっていて、2束で1つのセットになります。でも、1束だけ買うのでもOKです。1束に入っている花の本数をそれぞれ奇数(3本、5本、7本)になるように2つに分けて、2つの花立に分けて飾りましょう。

お花の色に決まりはあるの?

花の色にも特に決まりはないようですが、一般的に「白・赤・黄・紫・ピンク」の5色、3色だと「白・黄・紫」の組み合わせが多いです。でも、あまりこだわらずに故人が寂しくないように華やかな色の組み合わせの花で彩ってあげると、雑然としたお墓はきっと賑やかになりますね。ただし、故人が亡くなって日が浅い場合には、白を基調とした淡い色の花を供えるほうがいいでしょう。

まとめ

雑然としたお墓を彩るお花、できるだけ華やかに、そして心休まるようなお花を飾りたいものですね。特に、故人の好きだったお花を供えると、供養する側の温かい気持ちが伝わることでしょう。


教えてくれたのは・・・中山みゆきさん
冠婚葬祭アドバイザー。All Aboutで冠婚葬祭サイトの運営に携わる。現在は、その知識を生かして冠婚葬祭関連のアドバイス活動を重ね、「思いやり」の心を大切にした情報を発信中。

取材・文/有馬未央(KIRA KIRA)

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