初盆の法要に招かれた際のマナー、ふさわしい服装を解説
2018/08/02
暑い夏に行われる初盆の法要、「案内状が届いたけど何を着たらいいの?」「喪服でいいの?」、悩みますね。そこで今回は、冠婚葬祭アドバイザーの中山みゆきさんに、マナー違反にならない服装を教えてもらいました。
案内状に「平服でお越しください」とある場合はどうする
初盆の案内状に「平服でお越しください」と書いてありますが、平服は普段着でなく、略した服装のことです。カジュアルな服装で行ってはいけないことはわかるけど、暑い時期ですから、何を着ていいか悩むところですね。遺族の方に失礼に当たらないよう、法要の場で浮いてしまわないよう、それぞれの服装を具体的に説明していきます。
招かれた女性の服装は
無地の濃いネイビー、グレー、ダークグレーなど落ち着いたスーツやワンピースなどの略式礼装で。プレーンなデザインのスーツかワンピースが基本。スーツはパンツスタイルでもOK。光沢のある素材は避けてください。暑い時期ですので、体温調整ができるように、黒のワンピースに黒の薄手のカーディガンなど組み合わせてもいいでしょう。地味な服の持ち合わせがなく、悩むようなら、喪服でも大丈夫です。
招かれた男性、子どもの服装は
男性の場合は、女性と違ってブラックスーツを選ぶほうが簡単で楽です。黒に限らず、ダークスーツでもOK。ネクタイは黒か地味な単色、地味な組み合わせのストライプでもいいでしょう。子どもは制服があれば、制服を着させるのが楽です。制服が無い場合、女の子は地味な色のワンピース、男の子は派手な服を避け、シャツは白っぽいもの、ズボンはブラック、ネイビーなど地味目な色の服を選びます。乳幼児の場合は普段着でも大丈夫です。
遺族側の女性の服装は
遺族側は、招かれた側よりも軽い服装をしてはいけないルールがあります。葬儀の時のように決まりはありませんが、一般的に三回忌まで葬儀の時と同じようにブラックアンサンブル、ワンピースなどのきちんとした喪服を着るのがマナーです。ですが暑い時期ですので、特に年配の方などは体調を考えて、ゆったりしたものや体温調整のしやすい地味目な服装でもかまいません。
遺族側の男性、子どもの服装は
男性はブラックスーツに、白いシャツ、黒ネクタイなので、喪服を着るといいでしょう。子どもは制服があれば着用。制服着用以外の子どもは、招かれる側と同様、女の子は地味なワンピースや白いブラウスと濃い色のスカート、男の子は派手な服を避け、白いシャツにブラック、ネイビーなどのズボンを選びます。
小物類などはどうしたらいい?
●女性のアクセサリー……一連のパールのネックレスやイヤリング・ピアスは身につけてOK。指輪は結婚指輪のみ。
●女性のストッキング……基本はブラックで。招かれる側は肌色でも可。
●女性の靴……ブラック。
●女性のバッグ……ブラック。
●女性のネイル……ヌーディ系は可。派手な色やデザインはもちろんNG。
●女性のメイク……ノーメイクは逆に失礼にあたります。ナチュラルメイクが基本。口紅は派手目なカラーは避けて落ち着いたものを。ロングの髪の毛は一つに束ねて。
●男性の靴、靴下……靴下は、濃紺かブラック。靴はブラック。
●日傘や帽子……派手な色合いのものを避ければ使用OK。
服装・小物でNGなことを教えて
ちょっと意外に思うかもしれませんが、男性も女性も腕時計は必ず取ってください。靴は、男女共にシンプルなデザインで。金具がついていたり、エナメルなど光沢のあるものはNGです。男性のタイピンやカフスボタンに金具のついたものもNG。女性は、サンダル、ミュール、素足、肌の露出度が高い服はもってのほかです!
まとめ
初盆の法要に招かれたら、遺族の方々に失礼に当たらないように、そしてマナー違反で気まずい思いをしないように、家族みんなの服装や小物に気を配りたいものです。
教えてくれたのは・・・中山みゆきさん
冠婚葬祭アドバイザー。All Aboutで冠婚葬祭サイトの運営に携わる。現在は、その知識を生かして冠婚葬祭関連のアドバイス活動を重ね、「思いやり」の心を大切にした情報を発信中。
取材・文/有馬未央(KIRA KIRA)