七五三のお参りは神社・お寺どちらに行くべき?当日の流れも解説

2018/11/01

七五三のお参りは近くの神社、有名な神社やお寺、どこに行ったらいいのかしら。祈祷は受けなくてはならないのかしら。あれこれ悩んでいるかたも多いのではないでしょうか。そこで、そんなあれこれを冠婚葬祭アドバイザーの中山みゆきさんに教えてもらいました。

七五三のお参りは神社、お寺、どっちがいいの?

七五三のお参りは神社でもお寺でも、どちらでもOK。基本的には、近くの氏神様で行うものですが、希望の神社やお寺に行きたい場合は、遠くまで出かけても構いません。ただ、子どものことを考えると体力的にも無理がない範囲が無難です! 小さい子どもが慣れない着物姿になるなど、かなり負担は大きいので、そのあたりを考慮してあげてください。

人気のある所はかなり込むということも頭に入れておくとよいでしょう。親が満足するのではなく、子どもがいちばん負担なくお参りできるのがベストです。

氏神様へのお参り

神社の場合は、生まれた土地の氏神様にお参りするのが良いとされています(生まれた土地の氏神様が子どもを守るとされているため)。慣れない着物姿でも近くならスムーズに移動でき、子どもも機嫌をそこなわないのではないでしょうか。親も負担を感じなくて楽ちんです。

有名神社やお寺へのお参り

有名神社やお寺は思い出にもなり、写真なども素敵に撮影できるかもしれませんね。有名で人気がある神社やお寺は、とにかく込みます。早くからの予約は必須! 自宅から遠ければ、慣れない着物姿での移動は小さい子どもは疲れてしまうので注意が必要です。

神社とお寺のお参りの違いは?

神社でのお参り方法

一般の神社でのお参りと同じで大丈夫です。

1.神社の敷地内では静かに歩き、参道は真ん中を歩かず端を歩きます。
※参道の真ん中は神様だけが通るものです。
2.鳥居の前で一礼します。
3.入り口にある「手水舎」で手を清め、口をすすいでから社殿に進みます。

4.おさい銭をあげます。
5.次に鈴を静かに鳴らします。
6.次に2回礼をして2回手を打ち、ここでお願い事をし(手をあわせて祈願)、そして1回礼をします。「二礼、二拍手、一礼」と覚えるとよいでしょう。

お寺でのお参り方法

1.山門前で一礼し、合掌します。敷居は踏まず、またぎます。
2.入り口にある「手水舎」で手を清め、口をすすぎます。本堂でお線香をたいていれば、その煙を浴びて体を清めておきます。ロウソクも献灯をしておきます。

神社とお寺との作法の違いは「拍手」です。お寺では拍手せず、手を合わせて祈ります。音を出すか出さないかで覚えておくとよいでしょう。

七五三、当日の流れを複数パターン解説

最近の七五三は、1日で写真撮影、お参り、食事会と行う、写真は前もって前撮りしておき、当日にお参りと食事会などいろいろなパターンがあるようです。お家族のご都合とお子さんの体力などに合わせ、予定を組みたいものです。

パターン1:写真は前撮り→当日お参り→食事会

このパターンだと、当日お子さんの服装は動きやすいものを選べます。写真撮影は、9月中に写真館などですませておきます。当日は、お参りに行き、そのあと食事会と比較的楽な1日になります。

<こんな人におすすめ>
初めて3歳の七五三を迎える家庭向き。3歳はまだ手がかかるので、着物の撮影は前もってしておき、当日はドレスや洋装で出かけられるのでとても楽。そのあともそのまま食事会に行けます。

パターン2:当日に写真撮影→お参り→食事会】

当日にすべて行うパターンは、親にも子どもにとっても大変な1日になりそう。写真撮影をする写真館は午前中に予約しておきましょう。

午前中に着付けや写真撮影をすませて、軽食を取り、神社などにお参りに。お参りをすませて、食事会へと。写真館とお参りする神社やお寺、食事会をする所はすべて近くに設定すると疲れも軽減するでしょう。食事会は、着替えをしてゆっくりと自宅で行うというのもよい方法です。

<こんな人におすすめ>
イベントを1日で済ませたい家庭向き。充実した1日になることは確かです。しかし、とにかく疲れます。お子さんの体力を考慮して予定を立ててくださいね。

パターン3:写真は前撮り&当日も撮影→お参り→食事会】

9月中に写真館などで1回目の写真撮影。そして、当日にももう一度着付けをして写真撮影。1回目は和装、2回目は洋装などいろいろ楽しめます。こちらも、当日は午前中に着付け、写真撮影をすませましょう。そのあと、お参り、食事会と続きます。

<こんな人におすすめ>
1回目の撮影では親や兄弟姉妹と、2回目は祖父母とも一緒に撮影ができますね。1回目の撮影では貸衣装で、十二単、着物、コスプレを楽しみ、2回目は洋装など、子どものかわいい写真を多く残せます。しかし、当然ながらかなりの予算が必要となります。時間と予算に余裕のあるかたにはおすすめします。

お参りで、祈祷は受けなければならないもの?

七五三のお参りは、おさい銭をあげてお祈りするのはもちろん、神社でお祓いを受け、祝詞をあげてもらうのが一般的です。が、別に祈祷をしてもらわなくても子どもに災いは降りかかりません! 祈祷をする場合は、事前に予約をしておくほうがいいでしょう。

最近では、わが子の記念写真の撮影にこだわっている親御さんが増えてきましたが、なかには記念撮影だけして、肝心のお参りをされないというかたもいると聞いたことがあります。七五三の主役はもちろん子どもたち。どんなに豪華なお祝いでも親の満足だけで終わらないように。

生涯一度の大切な行事なので、写真だけにこだわらないで、心に残る記念日になるように思い出をつくってあげることが大切です。

食事会は外食や自宅でケータリングなどにするのもアリ

お参りが終わったあとに食事会をする場合、お店の予約は1カ月前までにはしておきたいところ。人気のお店の土曜・日曜ならもっと早く予約する必要がありますね。主役は子どもですので、子どもが喜ぶメニューでお祝いするのがベター。でも、祖父母を呼ぶ場合は、子どもの好きなメニューだけで決めるのではなく、年配者向けのメニューも対応できる場所を選びましょう。

また、七五三用に家までケータリングしてくれるお店もあります。これなら、自宅でゆっくりと豪華な食事がいただけますね。

自分で作る場合、子どものリクエストを中心に家族みんなでいただけるものを。定番のちらしずし、サンドイッチ、揚げもの(前日に下ごしらえをして、当日は揚げるだけにしておく)など。親のほうも疲れているので、あまり無理せずに、ネットで簡単レシピなどを調べてみましょう!

まとめ

かわいいわが子の姿をしっかり写真に残してあげたいし、お参りもきちんとしたいと思うのは親心。後悔のないよう、そしてお子さんの素晴らしい記念になるよう、お子さんの体力などを考えて、前もって予定を立てたいものですね。

教えてくれたのは・・・中山みゆきさん
冠婚葬祭アドバイザー。All Aboutで冠婚葬祭サイトの運用に携わる。現在は、その知識を生かして冠婚葬祭関連のアドバイス活動を重ね、「思いやり」の心を大切にした情報を発信中。

取材・文/有馬未央(KIRA KIRA)

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