引っ越し業者に頼まず、自分でやると引っ越し費用は安くなる?

2019/01/07

引っ越しはなにかとお金がかかるもの。できれば、引っ越し業者を頼まずコストを抑えたいけど、自分たちで引っ越しをするのは本当に安上がりなの?家電の梱包・運搬はどうしたらいいの?など、暮らしスタイリストの河野真希さんに教えてもらいました。

引っ越しを自分でやると出費は抑えられる?

引っ越し業者に頼まずに自分たちで引っ越しをすると、費用は安くなることが多いです。ただ、手伝ってもらった人にお礼をしたら、かえって高くついてしまったり、素人が搬出搬入を行った結果、家具や家電を壊してしまったり、部屋を傷つけたりして、買い直しや修理にお金がかかったという話もよく聞きます。

最初から自分たちで引っ越しをすると決めつけず、事前に業者に見積もりを取って比較検討したり、大きな荷物でも運べるだけの人手が確保できるのか見極めてから、判断しましょう。

引っ越しを自分でやる場合のメリット・デメリット

自分たちで引っ越しをする場合のメリット、デメリットを下記にまとめておきます。参考にしてください。

引っ越しを自分でやる場合の「メリット」

・引っ越し費用を安く抑えられる
・自分たちの好きな日時やペースでできる

引っ越しを自分でやる場合の「デメリット」

・大きな家具もあり、とにかく作業が大変なので、体力が必要
・手伝ってくれる人を集める必要がある
・家電や家具などの破損や故障の場合の補償がない
・段ボールなどの梱包材は全部自分たちで用意することになる(段ボールは買うと高くなることも。またサイズがそろっていない段ボールは積みにくく、運びにくいというデメリットも)

自力で引っ越しをするときに必要なもの

まずは、荷物の運搬をするための車の手配です。冷蔵庫や洗濯機、ベッドやソファといった大型の家電や家具も運ぶなら、軽トラック以上の車が必要。知り合いなどに借りたり、レンタカーの手配をしましょう。次に人手です。大型の家具や家電がある場合は、最低でも2人以上は必要です。

そのほかの段取りは以下のとおりです。

引っ越しを自分でやる場合の段取りリスト

■段ボール
スーパーやコンビニ、ドラッグストア、家電量販店などからもらってくるか、購入します。大・小それぞれ必要。

■緩衝材
緩衝材はエアパッキンなどが望ましいですが、揃えるのが難しい場合や新聞紙やタオルで代用しましょう。

■ガムテープ、養生テープ、マスキングテープ、荷造り用のひも、「ふしぎテープ」
段ボールにはガムテープ、家具など跡が残らないほうがいいものには養生テープ、配線の目印などにはマスキングテープ、本などをまとめるには荷造り用のひもなどを、使い分けましょう。「ふしぎテープ」はそういった名前の商品があります。これはテープ同士だけがくっつくテープなので、雑誌などをまとめたり、食器をまとめて固定したりする際に有効です。

出典:amazon

■マーカーペン
段ボールの上や横に、箱詰めしたものを書くなど。

■カッター、はさみ
段ボールを解体するなど。

■ビニール袋、ラップ、輪ゴム
液体の入ったびんや容器を梱包するために使います。細かいものをまとめるのにも便利。

■工具
ベッドや組み立て家具など、金具を取りはずしたり取りつけたりするため。

■掃除用具
掃除機やぞうきんなど。

■軍手
ラバーつきのものが便利。

■圧縮袋
洋服用・ふとん用。荷物が小さくなって便利。

大型家具や家電は自分たちで運べる?

ベッド、ソファ、テレビなどの大型の家具は、車まで運び出すことができ、かつその車に積み込める大きさであれば、自分たちで運ぶことも可能です。傷つかないように毛布などで包んで、車に積むのがおすすめ。けがや破損を避けるためには、2人以上で運ぶようにしましょう。

家電について、特に自分たちで運ぶのがむずかしいのが冷蔵庫と洗濯機です。不可能ではありませんが、きちんと知識を得てから慎重に運ぶ必要があります。自分たちでの運搬に不安がある場合は、冷蔵庫と洗濯機だけ単身パックや大物の家電製品の宅配便などを利用するのも1つの手です。

ただし、料金的に安くなるかは荷物量や距離などの条件によって変わってきますので、よく確認してください。なお、エアコンの取りつけ・取りはずしは、資格がないとできない作業があるため、自分たちで行うことはできません。

まとめ

業者に頼むより費用を抑えられがちな自分たちで行う引っ越し。荷物が比較的少なめで、前もって計画的に荷造りができ、体力も気力もある人には向いているかもしれません。冷蔵庫や洗濯機だけはプロに任せるなど、臨機応変に組み合わせるのも手ですね。


教えてくれたのは・・・河野真希(かわのまき)さん
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしをつくる、始めるためのライフスタイル提案を行う。流行や思い込みにとらわれずに、無理なく持続可能で快適な自分らしい暮らしづくりを応援。『料理教室 つづくらす食堂』主宰。

取材・文/有馬未央(KIRA KIRA)

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