プロバレーボール柳田将洋さんインタビュー「強い心をもったキャプテンはどう育ったのか」

2020/04/16

ワールドカップバレーボール2019では、日本代表のキャプテンとして活躍した柳田将洋さん。リーダーとして周囲の意見を調整する力と、強い心を持った柳田さんが、これからの時代を担う未来の主役たちへメッセージを贈ります。

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<柳田将洋さんプロフィール>
プロバレーボールプレーヤー。1992年7月6日生まれ。東京都出身。2013年に全日本代表選出。2015/16にVリーグで最優秀新人賞を獲得。2017年よりドイツ、ポーランドなど海外を拠点にプレーし、現在はドイツ1部リーグのUnited Volleysに在籍中。昨年12月から映像配信サービス「The Moment」をスタートしている。ポジションはアウトサイドヒッター。

言葉づかいや礼儀作法は厳しくしつけられました

昨年、行われた「ワールドカップバレーボール2019」ではキャプテンとして日本代表をけん引し、史上初となる大会4位という成績を残した柳田将洋選手。インタビューで見せる聡明な立ち居振る舞いや報道陣へのこまやかな心くばりが印象的ですが、そのだれからも一目置かれる人となりは、どのような環境ではぐくまれたのでしょうか。

「母親のしつけは厳しかったですね。人と接するときに僕が恥ずかしい思いをしないよう、小さいころからあいさつや礼儀作法について、口酸っぱく言われた覚えがあります。箸が止まってしまうから食事のときにはテレビを消すようにとか、左手でお茶碗を持って食べなさいとか……。すべてのことに対して厳しかったですね」。

柳田選手の将来を思うお母さまの教育のもと、礼儀正しい青年へと成長しました。

もう1人、柳田選手に大きな影響を与えたのが東洋高校時代のバレー部の監督でした。通常、高校生の練習メニューは監督が決めますが、柳田選手が3年生当時の東洋高校は、選手が意見を出し、主将である柳田選手が意見をまとめて監督に提出していたそうです。

「メニューだけではなくチームのルールやコート内の決まり事なども選手の主導でした。監督は頭ごなしに否定はせず、どうしたら実現できるか考えてくれました。そのおかげで、バレーボールについて常に前向きに、楽しみながら考えることができました。何よりも監督に『信頼してもらえた』という事実がうれしかったことを覚えています」。

チームにはさまざまな考え方の選手がいますが、全員の言葉に耳を傾けることの大切さと、リーダーとしてその意見を調整する力を身につけました。

小学校1年生からバレーボールを始めたという柳田選手ですが、続けているなかでへこたれそうになったことはなかったのでしょうか。

「もちろんありますよ。でも、僕がそれを顔に出したら周囲に悪影響を及ぼす恐れがあります。だから表情には出しません。バレーボールは信頼関係がくずれるとボールが回ってこない競技。だから、たとえ心が折れてもそれを周囲に悟られてはいけないと思います」。

強い心を持った柳田キャプテンが引っ張る日本代表。その戦いから今後も目が離せません。

his history

小学校1年生からバレーボールを始めた柳田選手。練習には宿題を持参し、休憩時間を使って勉強。文武両道の生活を送りました。

食が細く、現在より15kgもやせていた高校時代。「ご飯茶碗半分でおなかがいっぱいに。とにかく食べろと言われていました」。

参照:『サンキュ!』2020年5月号「未来の主役たちへ」より。掲載している情報は2020年3月現在のものです。撮影/平野敬久 構成・文/市川忍 編集/サンキュ!編集部

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