接着石膏付きハートオブジェクト

「ずっと元気がなかった夫がうつで突然会社に行けなくなった…」その時妻はどうした?

2020/05/06

うつはだれもがなりうるとわかっていても、自分の夫が実際そうなったら、動揺は大きいもの。うつってどんな状態?妻はそのときどうすればいい?夫がうつ病になった人に当時のことを取材しました。

<夫がうつになった人>
Mさん(東京都 39歳)
夫(35歳)、長男(小1)、長女(2歳)の4人家族。夫は会社員でシステムエンジニア、Mさんは元歯科衛生士で現在は専業主婦。

うつになるまで

【2007年~2019年】
休日や深夜に呼び出しのある職場での勤務が続く。2017年あたりから毎日ぐっすり眠れない日が続く。

【2019年8月】
部署異動。人員不足の部署で管理職になり疲弊。同時に同僚からのモラハラや部下からの逆パワハラが続き、強いストレスを感じる。

【2019年9月】
気分が落ち込み、不安に駆られるようになる。寝つけなくなり下痢が続く。食欲もなくなる。

【2019年11月7日】
朝、電車で職場に向かうが、気分が落ち込んで電車を降りられなくなり乗り換え駅を通り過ぎる。乗り越して下車し、駅をうろうろ歩き回り、そのまま帰宅し会社を休む。

【2019年11月8日】
メンタルクリニックを初めて受診。「抑うつ状態」と診断される。

【2019年11月中旬】
会社に診断書を提出。残業が少ない部署への異動に向けての話し合いが始まるが、人手不足のため進展に時間がかかり、精神的につらい状況が続く。

【2020年1月中旬】
部署異動。落ち込みや不安が少しずつ軽くなる。

【現在】
理由なく気分が落ち込むこともあるが、回復してきていると感じている。

「元気ないな」から「病気」の変わり目はどこ?

夜テーブルの上の白い画面を持つノート パソコン
profstocktv/gettyimages

娘が1歳のころ、私は夜中に数回、授乳やおむつ替えで起きていました。何度起きても夫はふとんで寝ておらず、ふとんに来るのは明け方。それまでは別の部屋でパソコンに向かっているようでした。眠れないんだな~と思いつつ、あえて問い詰めずに様子をみていたら、夫はある朝、乗り換え駅を乗り過ごして、違う駅で下車。自分でもなぜそうしたのか理解できないまま、会社に行かずに帰宅するという出来事がありました。夫が「オレ、もうやばい」とつぶやいたのを聞き逃さず、急いで近所の心療内科を検索。夫は翌日も会社を休み、初めて心療内科を受診しました。電車を乗り過ごしたときが、夫の「憂うつ」が「うつ」という病気になったサインだったのでしょう。心だけでなく体が出社を拒否したのだと思います。

前向きに闘うために診断書を提出

昨年夏の部署異動後から夫の激務や人間関係のしんどさを聞いていました。心療内科で「疾病名:うつ状態」と書かれた診断書をもらい、会社に提出。ここからが、夫の〝前向きな戦いの始まり〞でした。ストレスが少ない部署への異動を会社に申し入れ、話し合いの結果、異動が実現。職場の環境が変わってからの夫は少しずつ元気を取り戻し、今は職場で仲のいい人とお酒を飲みに行けるくらいまで回復しました。

お金の不安はあった?

不安が押し寄せてくることもありました。そんなときはあえてうつ関連の本やネットの情報に近づかないようにし、『幕張』など昔大好きだったギャグ漫画を読み直しました。朝はブルーハーツの曲をかけてごはんを作っていましたね。お金については「もっと家賃の安い所に引っ越せばいい」「私が夜、工場で働けばいい」などと前向きに考えていました。小さく暮らせばいい。夫が生きていてさえくれれれば、だいたいなんとかなる。今もそう思っています。

妻が心がけたこと

1 家事やごはんを手抜きしていい日をつくった

「支える私もしんどいから、主婦業の手抜きに罪悪感を持つのはやめよう」と考えることにしたMさん。体や心が疲れたときは、激安スーパーのお総菜を活用。

2 家に太陽の光と風を入れた

口数も表情も少なくなった夫につられ、落ち込むことも。でも光と風に当たれば前向きに。「パパも私も日干ししよう!」と、カーテンや窓を開けるのが習慣に。

3 「ラクになるときが必ず来る」と信じた

独身時代、職場の人間関係に苦しみ、うつになったMさん。「でも今は元気!」。つらい期間には必ず終わりがあると体感。だから「希望を持っていました」。

参照:『サンキュ!』2020年5月号「もしも、うちの夫がうつになったら……?」より。掲載している情報は2020年3月現在のものです。撮影/小田垣吉則 取材・文/宇野津暢子 編集/サンキュ!編集部

『サンキュ!』最新号の詳細はこちら!

関連するキーワード

 
 

PICK UP ピックアップ

TOPICS 人気トピックス

RECOMMEND