めちゃくちゃ差が出る!簡単にできる、地震に強くなるキッチンの工夫

2020/09/18

日々の備えがどんなふうに役立つのか。いざ、地震が起きたとき、その違いは明白になります。レスキューナースの辻直美さんが編み出したテクは、特別にお金がかかるものでも大がかりなものでもなく、すぐに実行できるものばかりです。

2018年 大阪府北部地震直後の様子

【辻家】

<キッチン>調味料のボトルが数本倒れただけ。

<リビング>何も倒れず、変化なし。

<寝室>ベッドの上もまわりも変化なし。

手軽にできる対策で、こんなに差が!!

【同じマンションの隣家】

<キッチン>棚から食器がすべて落ち、床を埋めつくす事態に。

<リビング>背の高いラックが倒れ、物が飛散。住人がラックの下敷きになり骨折。

<寝室>ベッドの上に棚が倒れかかる。就寝中なら大けがをするところ。

被害を最小限にする「安心して住める家」は自分でつくれます

上の写真は、2018年に起きた大阪府北部地震(震度6弱)の直後。辻家と隣家の被災の様子を記録したものです。マンションの同じ階、まったく同じ間取り、同じ強度でも、備えのあるなしで被害には大きな差が!「わが家は調味料ボトルが数本倒れただけ。復興まで30秒もかかりませんでした」(辻直美さん)。一方、隣家は、床が見えないほど物が散乱してしまったうえに、住人が倒れたラックの下敷きになってしまい骨折で入院。1カ月半もの間住めなくなってしまったのだそう。地震から家を守った備えは、実は100円ショップのグッズがメイン。お金や手間をかけなくても、「安心して住める家」はつくれます。

【キッチン】刃物や割れ物が多い場所、プチプラ防災対策で危険を回避

背の高いラックは天井までぴったりつけて転倒防止

背の高いラックなどは、天井までのスペースをすき間なく埋めることで、倒れにくくなります。なるべく接地面積の広い物を選ぶとさらに確実。

上には軽い物を置けば、もしもの落下時も安心

下には水など重い物を置く。

食器は棚ではなく引き出し収納で落下を防止

食器棚の場合、揺れで扉が開き、落ちて割れてしまうことも。おすすめは引き出し収納。引き出しがない場合は、プラスチック製のボックスに滑り止めシートを貼れば安心です。

小物家電は滑り止めをつけて飛ばない工夫を

震度が大きい場合、炊飯器などの小物家電は簡単に飛んでしまい、凶器になりかねません。下に滑り止めシートを敷いておけば、動いて落ちたり、飛ぶリスクが下がります。

冷蔵庫は出入り口をふさがないようにいちばん奥に

キッチンで被災した場合、手前に冷蔵庫があると、倒れて逃げ道をふさいでしまうことも。転倒しても影響が少ない場所に配置しましょう。

扉はストッパーで開かない工夫を

冷蔵庫の中身が飛び出さないように、扉にはストッパーを。子どものいたずら防止グッズを活用。

食品をアイテム別に収納して取り出しやすく

調味料や食品はアイテム別にストッパーつきのかごに入れて収納。すぐに取り出せるので、停電中に庫内の温度を保つのにも役立ちます。

引き出しはプチプラのS字フックで固定

調理道具が入った上部の引き出しは、S字フックを渡しておけば、中身が飛び出すことがありません。専用の道具でなくても、100円ショップのS字フックで解決。

長いカーテンは、外への飛び出しを防ぐ壁になる

出入り口に掛けた長いカーテンは、目隠しだけではなく、壁代わりの効果も。1枚布があるだけで、道具や食器の破片が別の部屋に飛び散るのを防いでくれます。

<教えてくれた人>
辻直美さん
国際災害レスキューナース。一般社団法人育母塾代表理事。看護師として活動中に阪神・淡路大震災を経験。災害医療に目覚め、看護師歴28年、災害レスキューナースとしては25年活動している。被災地への派遣経験をもとに、本当に使える防災術を伝えるべく、幅広く活躍中。

参照:『サンキュ!』2020年10月号「コロナ時代の防災対策」より。掲載している情報は2020年8月現在のものです。監修/辻直美 撮影/林ひろし 構成・文/田久晶子 資料写真提供/『レスキューナースが教えるプチプラ防災』(扶桑社) 編集/サンキュ!編集部

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