片づけを始めたのに「がんばったのに全然変わらない」と落ち込んだ経験はありませんか?じつは片づけが続かない原因のひとつが「最初に手をつける場所の選び方」。特に見た目のスッキリ感が少ない場所から取りかかると、どれだけ時間をかけても変化が分かりにくく、達成感を得にくいため途中で挫折しやすくなります。
整理収納アドバイザーで100均を始めとしたプチプラアイテムにも詳しい、ライターの山岡さくらさんが、あえて後回しにしたい場所を教えてくれました。
引き出しの奥や細かい仕切りの中
キッチンのカトラリーケースや文房具の引き出しなど、小さなものがいろいろ入っている場所は、中身を一つひとつ確認しながら整理する必要があります。しかも片づけ終わっても、外からはほとんど変化が見えないため「せっかくがんばったのに達成感がない…」と感じやすいのが難点。
さらに、細かい物は一つ選別するのに思った以上に時間がかかります。たとえば輪ゴムやクリップ、試供品、電池など、判断に迷うものが多く、仕分け作業が長引く原因になりがちです。
まずは棚の上やカウンターなど外から見えるスペースを整え、見た目がスッキリした!という達成感を味わう方が、モチベーションをキープしやすくなります。
押し入れやクローゼットの奥
奥の方にしまい込んだ季節外れの衣類や布団、箱に入れたままの思い出品などは、判断に時間がかかるもの。たとえば「また着るかも」「高かったから」といった理由で迷い、なかなか手放せないことも多いものです。
がんばって片づけても見た目はほとんど変わらないので、「今日一日かけたのに、部屋が全然片づいて見えない…」とがっかりしてしまうことも。一度中身を全部出したら、予想以上に量が多くて疲れてしまうこともあります。
片づけ初心者の場合は、まずクローゼットの手前や毎日使う衣類、リビングなど人目につく場所から着手するのがおすすめ。目に見える変化を先に作ることで、気持ちがぐっと軽くなり、奥のものにも取り組もうと思えるように。
シンク下や洗面台下の収納
水回りの収納も、後回し推奨スポットです。パイプが通っていて形がいびつな上、ストック品や掃除グッズ、洗剤など細かいアイテムが混在。種類が多く、仕分けしながら収納方法を考える必要があるため、想像以上に時間と労力がかかります。
しかも、ここは外からはほとんど見えない場所。せっかく数時間かけて整理しても、開けなければ変化を実感できません。「片づけたい」という最初の勢いをここに使ってしまうと、達成感が得られず心が折れてしまうことも。
片づけの流れがつかめてきたタイミングで、収納用品を活用しながら一気に見直すのが成功のカギです。
達成感のある場所からスタートを
片づけを長続きさせるコツは、見た目が変わる場所から始めること。テーブルの上、玄関のたたき、リビングの一角など、作業後にパッと変化がわかる場所から手をつければ、「部屋が明るくなった」「動線がラクになった」といった手ごたえを感じやすくなります。
一方、引き出しの奥や押し入れの奥、シンク下などは、見た目の変化が少なく判断に時間がかかるため、後回しにする方が結果的に早く片づくケースも少なくありません。まずは外から見えるところから。それが無理なく片づけを続ける第一歩です。
■執筆/山岡さくら…元汚部屋出身、面倒なことは大嫌いなずぼら整理収納アドバイザー。無印良品、ニトリ、100均、3COINSなどのシンプルでプチプラなアイテムを活用した収納を得意としている。
編集/サンキュ!編集部