家族が集まるはずのリビングなのに、なぜか落ち着かない、長居したくない…。そんな感覚を覚えたことはありませんか?どんなにインテリアを整えても、居心地の悪さを感じる部屋にはある共通点があるんです。
整理収納アドバイザーで100均を始めとしたプチプラアイテムにも詳しい、ライターの山岡さくらさんに「なんとなく落ち着かないリビング」になってしまう原因と、今日から見直せるポイントを教えてもらいました。
なんでも持ち込んでリビングが倉庫化している
リビングは家族みんなが使う共用スペース。つい「とりあえず置き場所」になりやすく、郵便物、学校のプリント、カバン、服、本など、あらゆるものが集まりがちです。気づけば「片づけても片づかない」状態に。
モノが多い空間では、脳が情報を処理しようとするため無意識に疲れてしまいます。くつろぐための場所のはずが、知らず知らずのうちにストレスを感じる空間になってしまうことも。
リビングに置くものは本当にここに必要なものかを一度見直してみましょう。出かけるときに必要なものは玄関近くへ移動、書類はファイルボックスを別の場所に設けると、それだけでスッキリ感が変わります。
家族全員の視線がバラバラ
家具の配置によって、家族の視線や動線が交わらないレイアウトになっていませんか?テレビを見やすく配置しても、ソファの向きやテーブルの位置がバラバラだと、自然と会話が減りがちに。
「居心地のよさ」は、空間の中でのつながりから生まれます。お互いの顔が見える配置にするだけで、なんとなく安心感が生まれ、家族の会話が増えることも。
また、視線の先にいつもモノがごちゃついていると落ち着かない印象になるため、見える範囲を意識して整えるのもポイントです。テレビボードやテーブルの上を片づけるだけでも、印象ががらりと変わります。
色や明るさがちぐはぐ
リビングのインテリアや照明のトーンが統一されていないと、目が休まらず落ち着かない雰囲気に。明るすぎる照明や、雑貨の色が多すぎると、知らず知らずのうちに疲れてしまいます。
メインカラーを2色までに絞り、クッションやラグ、カーテンなどのファブリック類を同系色でそろえると、一気にまとまりが生まれます。照明は昼白色よりも、あたたかみのある電球色のほうがリラックス効果が高く、夜の時間を穏やかに過ごせます。
さらに、観葉植物や木目の家具など、自然素材を取り入れると、心が落ち着く視覚のやすらぎをプラスできます。
落ち着く空間には「余白」と「バランス」がある
居心地のいい部屋とは、決してモノがない部屋ではありません。大切なのは「どこに何を置くか」「どんな色でまとめるか」といったバランス。
モノを減らして余白をつくることで、視覚も心も落ち着きます。足し算ではなく引き算の考え方で整えていくと、自然と家族が集まりたくなるリビングに変わっていきます。
■執筆/山岡さくら…元汚部屋出身、面倒なことは大嫌いなずぼら整理収納アドバイザー。無印良品、ニトリ、100均、3COINSなどのシンプルでプチプラなアイテムを活用した収納を得意としている。
編集/サンキュ!編集部