じつは30代から要注意!よく耳にする歯周病とはどんな病気?

2022/06/19

お口からのトラブルを予防するための歯科医でサンキュ!STYLEライターの野尻真里です。

よく耳にする【歯周病】という病気がどんな病気か知っていますか?
高齢者の病気だと思われがちですが、実は30代を迎えたら特に注意してほしい病気の1つです。
今回は、【歯周病】について知ってほしい症状や治療、予防法をまとめました。

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1 歯周病ってどんな病気?

歯周病とはわかりやすく言うと、歯や歯茎またはその間の溝に、汚れや細菌が溜まることで菌の働きが活発になり、歯を支えている骨など周りの組織を溶かしていく病気です。

歯を支えている組織が溶けると言うと痛そうな印象がありますが、これはほとんどが無症状で起こります。無症状のうちに歯周病が進行し、どんどん歯の周りの組織が溶けていくため、急に歯がグラグラして抜けてくるというケースもあります。

歯周病は、高齢者だけの病気ではありません。成人は少しずつ歯周病菌の影響を受けていく傾向があります。特に30代からは歯周病を意識して気をつけるべきだと言われています。

2 歯周病の症状とは?

軽度の歯周病では

歯周病の症状は、上記したように激痛を感じることはほとんどありません。軽度のうちは、歯茎が炎症することによって、むず痒い感じや歯茎の腫れ、噛んだ時に鈍い痛みなどを感じることがあります。また、口臭の原因にもなっています。

これらの症状は、飲み薬で乗り切ったり、我慢できる程度の症状であることが多いです。そのため、歯科医院に来院する人も少ないです。

中等度から重度の歯周病では

中等度から重度になると、軽度の症状に合わせて、歯の揺れや、歯が揺れ動いたことによって噛み合わせに変化が生じて違和感や痛みを感じることがあります。また、揺れている歯に強い噛む力が加わったことによって歯が破折したり、歯が抜けることもあります。

3 歯周病の治療法は?

1度進んでしまった歯周病を元の状態に戻すことは現状出来ません。病態に応じて部分的に手術を行うことがありますが、歯周病全てに行えるわけではありません。

歯周病は、程度をよく検査し、進行具合を比較しながら、進行を食い止める治療を行います。
つまり、現状維持に徹する治療を行うことが多いです。

治療期間は?

歯周病は基本的に歯科医院に数カ月に1回来院してもらう必要があります。

歯茎の検査を行い、お口の中の状態、基礎疾患の有無や喫煙の有無など様々な状況を総合して、歯科医師が判断し、状態が良好だと判断すると、歯周病治療のために来院してもらう間隔はひらきます。

4 歯周病を予防するにはどんな対策がある?

歯周病を予防するには、とにかく不潔な環境を作らないことが重要となります。歯周病は自分で行うセルフケアと、歯科医院で行うプロフェッショナルケアの両方がしっかりと行われることで予防が出来ます。

セルフケアとは?

セルフケアは、毎日の歯磨きです。
歯間の歯垢までしっかり落とし、磨き残しを作らないことが大切です。
自分ではしっかり磨いたつもりでも、歯科医院で磨き残しの染め出しを行うと実は磨けていない箇所がある人が大半です。
完璧な歯磨きは意外に難しいのです。

プロフェッショナルケアとは?

プロフェッショナルケアは、歯医者さんで行う歯石取りなど歯の清掃です。
歯石などセルフケアでは落とせない汚れも歯科医院でしっかりと落とすことでより清潔なお口を維持することが出来ます。

5 早めの検診でまずは自分の現状を知ることが大切

まずは自分の歯周病の程度を知ることが必要となります。

歯石の付着や歯茎の炎症の程度、歯周病の進行状況は自分で知ることは難しいです。歯科医院で、虫歯など他にお口の中に異常がないかも含めて検診に行くことから始めてみて下さい。

◆この記事を書いたのは…野尻真里
お口からのトラブルを予防するための歯医者さん。ママさん向けの予防歯科セミナーなどを開催し、健康な歯を保つための情報をお届けしています。

※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

 
 

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