“節約”と聞くと、どんな行動をイメージしますか?買うのをガマンするなど、お金を使わない行動を思い浮かべる人も多いはず。実際、支出が減ると節約には繋がりますが、ストレスからリバウンドしてしまうことも少なくありません。そこで今回は、あえてお金を“かける”ことで、お金が溜まった事例をFP2級の資格を持つ丸山希がご紹介します。

減らしやすい「お小遣い」は満足度にも直結
支出を見直すときに削りやすいのが「お小遣い」です。自分のやる気やガマン次第で節約できますが、ストレスが溜まりやすく長く続けるのが難しい支出のひとつ。お小遣いをゼロにして、食費や日用品費から余ったお金をお小遣いにした経験がある人も多いのではないでしょうか?お小遣いを減らすと、ほかの支出で補填するようになり、結局支出の内訳が複雑になってしまいます。
我が家も節約のために自身のお小遣いを減らし、その結果、日用品費から自分の化粧品代などを補填するようになってしまいました。その結果、お小遣いという項目は減ったけど、支出は変わらないどころか高くついてしまったのです。あえて、予算を確保しておいた方が節約に繋がりました。
「娯楽費」はメリハリをつけて1回に予算を投入
旅行やお出かけなどの娯楽費は、節約の効果が出やすい項目です。中でも「旅行」は、一回にかかるお金が高くなるため、節約しようと思いがち。旅行で節約をして普段のレジャーにお金をかけていませんか?旅行などの非日常体験は、満足度が高くなるのでしっかりお金をかけた方が、普段の節約に繋がることがあります。
例えば、ちょこちょこ外食や惰性の週末レジャーなど……日常で削れる娯楽費を節約し、旅先で思いきり遊んだ方が思い出にも残るはず。
5人家族で普段外食をすると1万円を超えるため、外食を毎月1回減らすと年間で12万円以上の節約になるのです。12万円を旅行費用に回せると、できる体験も一気に増えます。メリハリをつけることで節約にも満足度にも繋がりますよ。
「健康」に関わる項目は備えの予算をケチらない
人間ドックや健康診断など、今は元気でも将来のために備えるお金はもったいないと感じてしまいます。しかし、健康予防にかかるお金は大切です。子どもにも関係する身近な費用には、歯科検診があります。
1回3千円程度、3カ月から半年に1回くらいの頻度で受診することで、口の中の健康を守ることができ、虫歯などの治療が必要な症状に早く気づけます。
夫の場合、歯科検診に行かずに歯の痛みに気が付いてから受診したことがあります。虫歯が進行していて1回の治療が1万円を超えており、さらに何度も通う必要がありました。結果、通院が完了するまでに3万円以上かかったのです。3万円分の節約が3千円でできるなら、予防にお金をかけた方が良いですよね。
予算は減らし方とかけ方のどちらも大切
あえて予算を多めに確保することで、節約に繋がることはたくさんあります。予算を青天井にする必要はありませんが、無理なくお金をかけることで満足度にも繋がりますね。ぜひ参考に、皆さんも家計の予算を見直してみてくださいね。
■執筆/丸山希
FP2級を持つ3児の母。年間100万円貯めた経験がある食費節約のスペシャリスト家計のメリハリをつけるのが得意。Instagramは@otoku_maruyama_san
編集/サンキュ!編集部