芋栗かぼちゃの季節、でもダイエットが気になるよね?ヘルシーに食べるには?
2019/09/29
今年も、芋・栗・かぼちゃのホクホク3食材が旬を迎えています。
ほっくりとした食感と、優しい甘味が感じられるこれらの食材は、気温が下がり涼しくなってきた今の季節にピッタリ。秋の夜長のおともに……なんてできることならそうしたいですが、気になるのは「芋・栗・かぼちゃは太りやすい?」という問題です。そういうのは、ヨガインストラクターでビューティーフードアドバイザーの高木沙織さん。
なかでもさつま芋は、食べ方に注意が必要なのだそう。
執筆/監修: ヨガインストラクター 高木沙織
ヨガインストラクター/ライター。骨盤ヨガや産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、体幹トレーニングに特化したクラスを...
芋類の中でナンバーワンの糖質含有量、さつま芋
焼き芋に大学芋、スイートポテト。さつま芋って、どう食べてもおいしくはずれがありませんよね。
そのうえ、食物繊維が豊富。しかも、糖質の吸収を緩やかにし食後血糖値の急激な上昇を抑える水溶性食物繊維と、胃・腸で水分を保持してふくらみ、便秘の予防に役立つ不溶性食物繊維の両方をバランスよく含むことに加えて、腸のぜん動運動を促して、便を柔らかくする成分を含む腸の健康にうれしい食材なのです。
また、さつま芋に含まれるビタミンCは、火を通しても壊れにくい性質を持つため、美肌効果や免疫力アップを狙うかたにもうれしいでしょう。
ただし、ここでひとつ覚えておきたいことが。それは、さつま芋は芋類のなかでも、糖質の含有量が多いということ。血糖値の急上昇はインスリンを過剰に分泌させて、血中の糖分を脂肪として体に蓄えてしまうといわれています。
さつま芋自体に、血糖値の上昇を緩やかにする食物繊維が含まれますが、さらにオススメの食べ方は「さます」です。なぜなら、さつま芋に含まれるでんぷんの一部は、さめるとレジスタントスターチに変わり、血糖値上昇抑制に働くから。
ダイエット中のさつま芋料理は加熱後、さましてから。
不足しがちな亜鉛を含む、栗
続いては、栗の特徴についてお話ししましょう。
栗も秋の代表的な味覚。蒸したものをそのまま食べてもよいし、栗ご飯にしてもおいしいですよね。
そんな栗には、ふだんの食事からは不足しがちな亜鉛が豊富に含まれます。加えて、加工食品のとりすぎや過激なダイエットによっても不足の原因になり、味覚をにぶらせたり、髪の健康に影響してきたりもするので、しっかりと補う必要があるでしょう。
気になるカロリーは、日本ぐり(生・可食部100gあたり)で164kcal。糖質(炭水化物-食物繊維総量で計算)は32.7gほど。種実類のなかでは両方とも高い・多いです。精白米(うるち米・可食部100gあたり)は168kcal、糖質は36.8gであることから、比べてみるとよくわかるでしょう。
ですが、糖質の代謝に働くビタミンB1も含むため、摂取後は効率よくエネルギーに変換されます。とはいっても、次から次へと手が止まらなくなって食べすぎてしまわないように。
チーズや牛乳とあわせて心穏やかに、かぼちゃ
最後はかぼちゃ。
かぼちゃの旬は、国産で5~9月、輸入で11~3月なので、通年おいしいものが食べられる印象を持っているかたが多いでしょう。
気になる栄養成分ですが、やはりβ-カロテンでしょうか。皮膚や粘膜を健康にしてくれるため、これから流行する風邪の予防にも一役買ってくれるでしょう。そして、ビタミンCとビタミンEによる抗酸化作用は、体をつくるもとになるたんぱく質とあわせて取り入れることで、免疫力の強化にもなります。かぼちゃといっしょに肉や魚、卵なども食卓に並べて健康維持に役立ててみては。
カルシウムとあわせると、ビタミンC+カルシウムにより、ストレスに負けない穏やかな心を手に入れられるかも。
よりヘルシーに食べたいかたは、煮物にするとよいでしょう。ごま油で炒めたかぼちゃに、味つけは塩としょうゆのみ。砂糖やみりんを使わなくても、素材の味を楽しめますよ。
おいしいものは、カロリーが高く糖質も多い……。なんとも悩ましいですが、上手につきあって旬の味覚を味わいたいものですね。