健康概念のためのダイエットの若い女の子が。すぐ手を使って女性を彼女の好きな唐揚げを押し出すことによってジャンク フードを拒否し、赤いリンゴと健康のためのサラダを選択します。

現役医師が解説!「糖質制限ダイエット」のメリット&デメリット

2020/08/24

現役医師が、みなさまの健康に役立つ情報をお届け!今回のテーマはダイエットです。

その効果の高さからいまや定番ダイエットのひとつに数えられている「糖質制限」。医療法人丸岡医院の丸岡悠氏も「短期的に体重を落とすのには最適!」と、痩せ効果については太鼓判を押します。

一方で、継続性の面などで懸念もあるようで……「糖質制限ダイエット」のメリット&デメリットについて解説してもらいました。

医師としての知見も踏まえて「糖質制限ダイエット」を解説!

こんにちは!医師の丸岡悠です。

現在紆余曲折を経て形成外科医として働いておりますが、元々は総合内科を中心に学んできており、いつしか外科の魅力に惹かれ、形成外科医として現在は落ち着いているところです。

僕はいわゆる「明るいおデブ」と言われるようなタイプの人間でした。中学生のころからダイエットとリバウンドを繰り返してきており、30歳をすぎてようやく「ダイエットとは何か?」ということの本質が掴めてきたような気がします。

この記事では、そんな身を持ってダイエットを学んできた僕が、医師としての知見も踏まえたうえで、いまやダイエットの大定番とも言える「糖質制限」のメリットとデメリットについて解説していきます。

「糖質制限」で痩せる仕組みとは?

前後の女性のウエスト
ayakono/gettyimages

糖質制限のメリットその1は「短期的に体重を落とすのには最適!」ということです。これこそ世のダイエッターがもっとも望むワードではないでしょうか?

そしてメリットその2……は、僕が知る限りありません。驚かれるかたも多いかと思いますが、ここで糖質制限ダイエットについて噛み砕いて説明しましょう。

いわゆる炭水化物(例:パン、米、うどん、そば、イモなど)は食物繊維+糖質で構成されています。食物繊維はザックリ言えば、ウンチの元になるような栄養素。一方糖質とは砂糖のように食べると甘くて、身体を動かすエネルギーになるものです。

その糖質を極限までカットしたとき、身体が脂肪から生み出すのが「ケトン体」。これをエネルギー源として活用する反応を上手く利用したダイエット法が糖質制限ダイエットなのです。「脂肪→ケトン体→エネルギーGET!」という流れで体内の脂肪たちがどんどんエネルギーとして利用されて痩せるというワケ。

「糖質制限」は身体を改造する!?

さらに糖質制限でもう一つ重要な役割を果たすのが「インスリン」。インスリンとは身体の「同化作用」という「身体に脂肪や筋肉をつける」働きをしてくれるホルモンです。

皆さんにも馴染みのある「糖尿病」。その末期患者さんたちがどうなるかご存知でしょうか?太っているかたが多いII型のかたであっても、げっそりと痩せ始めてしまうのです。

糖尿病の末期になるとインスリンが出ないor身体の中で働かない状態になり、身体中の栄養分を「同化」することができなくなって痩せてしまうのです。この「インスリンが出ないor身体の中で働かない状態」に身体を改造する、というのも糖質制限ダイエットの目的でもあるのです。

糖質制限は確実に痩せる、しかし……

ドーナツを食べる若い女性
byryo/gettyimages

くり返しになりますが、糖質制限ダイエットは「短期的に体重を落とすのには最適!」と断言するほどに効果があります。僕自身、糖質制限に取り組んでいたときは3~4カ月で10kg以上痩せました。

しかし痩せはしたものの、正直な話このダイエットを続けられるとは思えませんでした。
来る日も来る日も、バターやお肉、魚、マヨネーズ、そして葉物野菜とキノコを食べる生活でした。醤油も糖質があるため塩とコショウで味つけしてそれらを食べ続けました。当然、果物なども食べられません。甘いものが食べたいときはカロリーゼロの人工甘味料で味つけされたデザートしか選べませんでした。

外食をしても多くの人とおいしいものを共有することもできなければ、身体によいと科学的に証明されているフルーツや、未精製の穀物なども食べられないのです。

スルスルと体重が落ちるので、やり始めてしばらくはモチベーションが上がります。でも、これを長期的に継続できるかと問われれば、僕には無理でした。

現役医師が考える最強のダイエット方法とは?

糖質制限ダイエットは賛否両論があります。僕自身、確信に近いほどに「糖質制限こそが人類の救いだ!」とまで感じていた時期がありました。それほどまでに、短期的な体重減少作用は強烈だったのです。

しかし、今では「短期的に得た身体は短期的に失われる」ことが分かってしまったので、もう長期的な糖質制限に取り組むことはないでしょう(それでもスキルとして糖質制限を理解し実行することは、ダイエット初期の助走としておすすめすることはできます)。

では、医師である僕が考える最強のダイエットメソッドとはなんでしょうか?それは「継続可能な方法を探しだす」ということです。

ダイエットの最初の一歩は、何キロ痩せるとかではありません。あなた自身が継続可能なダイエット方法を見つけ、そして必ずクリアできる目標を設定しクリアすることなのです。


■監修/執筆・・・

丸岡悠さん

総合病院に勤務しつつ、開業医としても生活習慣病などの治療にあたる医師。フィジーク大会への出場をきっかけに肉体改造に目覚め、その知識を生かして最強のダイエット法を探求中(※ただいま最強の健康を手にいれるためのフィットネスジムを建設中)。

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