温かい日本の米

「ご飯」は冷凍保存が便利!上手に美味しく保存するためのテクニック

2022/10/08

ご飯を長く美味しく食べるためには、冷凍保存が適していることをご存知でしょうか。本記事では、ご飯の美味しさを保ったまま冷凍する保存方法を解説しています。美味しいご飯をいつでも食べられるように、冷凍保存の手順と解凍方法を覚えておきましょう。

ご飯を美味しく冷凍するコツはデンプンの老化を防ぐこと

炊き立てのご飯が美味しいのはわかっていても、「毎食ご飯を炊くというのは面倒」という方も多いでしょう。また、「冷凍したご飯はどうも美味しくない」と思っている方もいるのではないでしょうか。

保存したご飯が炊き立てに比べて美味しくなくなってしまうのは、ご飯に含まれるデンプンの老化が原因といわれています。デンプンの老化には、温度と水分が影響しており、ほんの1時間程度の時間でも老化は進んでしまいます。

しかしながら、デンプンは0~4℃で老化が進みやすいものの、0℃より低い温度ではほとんど老化は進みません。

そのため、冷凍は美味しいままご飯を保存できる方法といえるでしょう。

冷凍ご飯をより美味しくするためのポイント

冷凍米。
Ryo2039/gettyimages

ここでは、冷凍したご飯をより美味しく食べるために、知っておきたいポイントについて解説します。美味しく食べるためのポイントとなるのは、冷凍ご飯の解凍方法だけではありません。

ここでは、冷凍しても美味しいご飯となるように、ご飯を炊くところから順を追って解説していきます。ご飯を炊く前の準備から冷凍の仕方、解凍の仕方まで、順を追って覚えておきましょう。

ご飯を炊く前にしっかり浸水させる

美味しいご飯に欠かせないデンプンを老化から守るポイントは、温度と水分です。

「温度」に関しては冷凍保存で老化を止められるため、より美味しいご飯を求めるのであれば水分がポイントになります。

洗ったお米に、水をしっかりと浸透させて炊き上げたご飯であれば、冷凍・解凍後でもふっくらと美味しいごはんが復活します。

お米の中心まで水分を浸透させるための時間は、夏なら30分程度、水温が低い冬は60分程度を目安に浸しましょう。

ご飯を冷凍する時のポイントは5つ

水分をしっかりと含んだご飯が炊けたら、次は冷凍です。ここでは、解凍しても美味しいご飯になるように保存するため、冷凍するときに知っておきたいポイントをまとめています。

冷凍保存に使う容器や、冷凍の手順などに気をつけ、解凍したときに美味しいご飯になるように冷凍してみましょう。

1:1食分ずつの小分けにして保存する

ご飯を冷凍するときは、ご飯茶碗1杯程度の小分けにするのがおすすめです。

炊いた直後は美味しかったご飯でも、大きな塊で冷凍してしまうと、冷凍のスピードがゆるやかになるため、デンプンが劣化しやすくなってしまいます。

また、解凍時も過熱のムラができてしまうため、ここでもデンプンの劣化を招きやすくなります。

そのようなことを防ぐためにも、ご飯茶碗1杯分の量を平らな状態にして冷凍保存し、冷凍・解凍によるデンプン劣化を抑えましょう。

2:ラップか冷凍ご飯専用容器か?容器にこだわる

ご飯を冷凍する場合、食品用ラップや専用容器など、いくつかの方法があります。それぞれ利点があるため、自分に合う方法を選びましょう。

食品用ラップは、形も自由に調整でき、冷凍庫の場所を取らずに保存できるおすすめの方法です。また、食品用ラップは形が決まっていないので、冷凍するご飯の量を変えたいときも便利に使えます。

保存用容器を用いる利点は、使い捨てではなく繰り返し使えることです。ご飯の冷凍専用の製品には、形状が工夫されていて加熱ムラを防ぐ構造になっているものもあるため、使い勝手が良いものを選びましょう。

3:炊き上がりをすぐに包むか容器に入れる

炊き立てのご飯からは湯気がたくさん上がっています。

美味しいままご飯を冷凍するためには、炊き上がりのご飯をすぐにラップに包んだり、保存容器によそってフタを閉めたりしましょう。

炊き立てすぐに冷凍することで、蒸発しようとしている水分がご飯の内側に留められます。水分を逃がさずにご飯と一緒に留めることで、解凍後のご飯はふっくらやわらかくなります。

4:粗熱が取れたら冷める前に冷凍庫へ入れる

炊き立てのご飯を冷凍用に小分けした後は、すぐに冷凍庫に入れないでください。これは、温度の高いものを冷凍庫に入れると、冷凍庫内の温度が上がってしまうためです。

また、冷凍に時間がかかってデンプンの劣化が起きる可能性もあり、冷凍庫の霜の原因や、他の食品の劣化原因にもなります。

小分けしたご飯は粗熱が取れるまで待ちましょう。

冷めきってしまうとデンプンが劣化し始めるため、粗熱が取れたら、冷める前に冷凍庫へ保存してください。

5:金属トレーの上に載せて冷凍する

ご飯を急速に冷凍すれば、よりデンプンの劣化が防げます。家庭の冷凍庫でも工夫次第で急速冷凍が可能です。

保存用のご飯は塊状ではなく平たくし、熱伝導率の高い金属トレーの上に並べて冷凍庫で保存しましょう。ご飯を平らにしておけば、急速冷凍できるだけでなく、解凍の加熱ムラも防げます。

家庭用冷蔵庫に急速冷凍機能が搭載されている場合は、その機能も活用しましょう。デンプンの老化を抑制できます。

なお、冷蔵庫はデンプンが劣化しやすい温度のため、冷蔵保存はおすすめできません。水分を含んだご飯を冷蔵庫の温度で保存すると、固くぽろぽろした状態になってしまいます。

解凍する時のポイントは2つ

冷凍したご飯を美味しく食べるために知っておきたいポイントを解説しましたが、解凍するときも押さえておきたいポイントがあります。

ここでは、冷凍ご飯を解凍するときに知っておきたいポイントを2つ紹介しましょう。

1:電子レンジで解凍する時はあたため機能を使う

電子レンジに「解凍」機能があっても、冷凍ご飯の解凍は「あたため」機能を使いましょう。

ラップや冷凍容器のまま、「あたため」機能を使って箸でほぐせる程度まで解凍したら、耐熱のご飯茶碗にご飯を移し、箸でほぐして余計な水分を飛ばします。ラップをかけて再度「あたため」で加熱してください。

このように2回に分けて加熱することで、余分な水分を飛ばせるため、炊き立てのご飯のように程よく水分を含んだご飯に仕上がります。

2:冷凍のままスープや出汁に入れるのもおすすめ

冷凍ご飯は、電子レンジで解凍しなくても、直接スープや出汁に入れ、リゾットやおかゆ・おじやを作っても美味しく食べられます。

冷凍ご飯さえあれば、インスタントスープや冷蔵庫の食材を使って、手軽にご飯料理ができるためおすすめです。

冷凍ご飯の保存期間は?

混合米を凍結
jreika/gettyimages

冷凍したご飯を美味しく食べられる期間は、冷凍後3週間程度です。冷凍後3週間程度であれば、炊き立てのご飯とあまり変わらない美味しいご飯として食べられます。

ただし、冷凍方法によっても劣化状態は異なるため、美味しくたべるためには、できるだけ早く消費する方が良いでしょう。

ご飯の保存は冷凍を活用しよう

本記事では、ご飯を美味しく食べるための冷凍保存方法や解凍方法について紹介してきました。ご飯は炊き立てが一番美味しいと言われていますが、工夫次第では冷凍ご飯も美味しく食べられます。

ご飯に含まれるデンプンの劣化を防ぎ、美味しい状態を保つためにも、ご飯の保存は冷凍を活用していきましょう。

美味しさを保つポイントを覚えておけば、簡単に冷凍ご飯を利用できるようになります。

参考にしたサイト

 
 

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