ブリの刺身、しゃぶしゃぶの切り身として役立ったお皿。

「ぶり」の冷凍方法は?上手な保存のコツやおいしい活用レシピを紹介

2023/03/02

今回は、ぶりを冷凍・解凍する適切な方法を解説します。冷凍したぶりを活用した、おいしく簡単にできるレシピもご紹介するため、本記事を参考にぶりの冷凍保存を活用してみてください。

冷凍したぶりの保存期間は?

ぶりの切り身を生のまま、適切な方法で冷凍した場合の保存期間は、2~3週間程度です。下味をつけてから冷凍した場合や、ぶりの塩焼きを冷凍した場合は、1カ月程度保存できます。

ただし、保存するぶりが新鮮でない場合や、冷凍庫の開け閉めが多い場合など、保存期間内であっても味や食感、風味が落ちることがあるため、早めに食べきることをおすすめします。

おいしさを保ったまま冷凍保存するには、一度解凍したぶりを再冷凍することは避け、食べる分だけ解凍するようにしましょう。また、冷凍したぶりを解凍する際や調理時に、においや見た目を観察して傷んでいないかチェックしてから食べてください。

ぶりをおいしく冷凍保存するコツと手順

ぶりの鮮度や味を保って冷凍保存するには、適切な下処理と手順が必要です。冷凍焼けを防ぎ、おいしさを保ったまま冷凍保存するための具体的なやり方とコツをご紹介します。

生のまま1切れずつ冷凍する

生のまま冷凍する場合は、ぶりの切り身を1切れずつ冷凍します。購入時のパックに入ったままのぶりの切り身を冷凍すると、乾燥しやすく衛生的にも良くないためおすすめできません。購入してから、なるべくすぐに冷凍しましょう。

鮮度の良い切り身には、表面につやがあり色がきれいで血合いに黒ずみがないという特徴があります。できるだけ鮮度の良い切り身を選ぶようにしてください。

1:ぶりの切り身に塩をふり10分ほど置く

ぶりの切り身に塩をふってから冷凍すると、生臭さが緩和され、余分な水分を取り除くこともできます。

ぶりの切り身をパックから取り出し、まな板やバットの上に乗せ、塩少々を両面にまんべんなくふりかけてください。食品用ラップをかけ冷蔵庫で10分ほど寝かせます。

2:水気を丁寧にペーパータオルで拭き取る

10分ほど休ませたら冷蔵庫から取り出し、ペーパータオルで臭いの元となる水分を丁寧に拭き取ります。

ただし、あまり強く押し付けると形が崩れてしまうため、やさしく押さえるようにしましょう。

3:食品用ラップで1切れずつ包む

水分を取り除いたら、ぶりの切り身をラップで1切れずつ包み、さらにジッパー付き保存袋に入れます。袋の中の空気をできるだけ押し出してから、完全にジッパーを閉めましょう。

食品用ラップでしっかり包むことで、酸化や乾燥、冷凍焼けを防げます。また、一人前を取り出して使いやすくなる点もメリットです。

味や食感を損なわないためには、なるべく空気に触れないように保存しましょう。

4:保存袋を金属製バットの上に置いて冷凍する

ぶりの切り身を入れたジッパー付き保存袋をアルミやステンレスなどの金属トレーに並べ、冷凍庫で急速冷凍します。素早く凍るように、切り身が重ならないようにしてください。

冷凍に時間がかかると、細胞が傷んで食感や風味が損なわれてしまいます。冷凍庫に急速冷凍機能がある場合は、積極的に利用しましょう。

下味をつけて冷凍する

ぶりの切り身は、下味をつけてから冷凍保存してもおいしく食べられます。この方法で保存すれば、調理するのが簡単ですぐに食べられるため、さまざまな料理に活用でき便利です。

また、臭いがつきにくく、味が良くしみ込むというメリットもあるため、ぜひ活用してみましょう。

1:ジッパー付き保存袋にタレを入れる 

まず、ジッパー付き保存袋に好みのタレを入れてください。

下味用のタレには、醤油やみりん、味噌、ドレッシング、塩麹などが利用できます。醤油とみりんのタレにつけておけば、照り焼きや煮物料理に使えて便利です。砂糖を入れる場合は焦げやすくなるため、下味ではなく調理時に加えましょう。

タレにつけて冷凍すると臭みが抑えられ、身がしっとりするため、ぶりだけでなく魚の切り身を保存する際におすすめの方法です。

2:ジッパー付き保存袋に切り身を入れて冷凍する

タレを入れたジッパー付き保存袋に、水気を拭き取ったぶりの切り身を加えて、タレをよく絡めます。しっかりと空気を抜いて袋の口を閉じ、アルミやステンレスなどの金属トレーやバットにのせて急速冷凍しましょう。

塩焼きにしてから冷凍する

ぶりの切り身は塩焼きにして冷凍保存しておくと便利です。解凍するだけで、いつでもぶりの塩焼きが食べられます。朝のうちに凍ったままお弁当に入れておけば、昼頃には自然解凍されて食べ頃になり解凍の手間がかかりません。

1:ぶりの切り身に軽く塩をふって焼く 

簡単な方法では、焼く直前にぶりの切り身の両面に軽く塩をふって焼くだけでもおいしく仕上がります。臭みをしっかり取ってから焼きたい場合は、下処理してから焼く方法もあるため、好みで使い分けてみましょう。

下処理して焼く際は、まず切り身の両面に塩をまんべんなくふり、さらに料理酒を上からかけ食品用ラップをして冷蔵庫で15~30分程度おいてください。冷蔵庫から取り出し、表面の水分を丁寧に拭き取ります。

焼く際は、魚焼きグリルやフライパンを使いましょう。テフロン加工のフライパンで焼くときはそのまま切り身をのせます。鉄のフライパンを使う際や焦げ付いてしまいそうな場合は、クッキングシートを敷くか、サラダ油を熱してから焼いてください。

2:ジッパー付き保存袋に入れ冷凍する

焼いたぶりを食品用ラップに包み、ジッパー付き保存袋に入れ、しっかりと空気を抜いてから口を閉じて冷凍庫に入れてください。

焼いたぶりの切り身は、そのままにしておくと水分が蒸発していってしまうため、焼き立てを食品用ラップで包むのがおすすめです。蒸気を逃がさないようにぴったりと包むことで、切り身の水分を保ちます。

また、1切れずつ包んで空気に触れないようにし、乾燥と酸化を防ぎましょう。

ぶりの解凍方法

ここでは代表的なぶりの解凍方法を3つご紹介します。必要な解凍時間が異なるため、用途に合わせて解凍方法を選ぶと良いでしょう。また、冷凍方法に適した解凍方法を使えば、よりおいしく仕上がります。

冷蔵庫で自然解凍する

生のまま冷凍したぶりや下味をつけて冷凍したぶりは、時間があれば、冷蔵庫で自然解凍(半解凍状態)してから調理に使うことをおすすめします。冷蔵庫で解凍することで、ぶりの食感やおいしさを損なわず解凍できるからです。

夕食のおかずにするのであれば、その日の朝に、お弁当のおかずにするのであれば、その前の晩に冷凍庫に移すとよいでしょう。

下味をつけて冷凍したぶりを焼く場合は、冷蔵庫で自然解凍したあと、焦げやすいためタレを拭き取ってください。煮物に使う場合は、解凍せずにタレごとフライパンなどに入れて調理できます。

生のまま冷凍したぶりの場合は、冷凍のまま調理すると、ぶりの食感や味が劣化する可能性があるため避けましょう。

電子レンジで半解凍する

生のまま冷凍したぶりや下味をつけて保存したぶりを電子レンジで解凍する際は、半解凍になるまで加熱し、ペーパータオルで水分を拭き取りましょう。

1切れあたり200Wで1分10秒程度が目安です。水分を取り除いたぶりに、料理酒少々をふり、臭みを和らげるようにします。半解凍の状態で調理することでドリップを防ぐため、解凍する際は加熱しすぎないように注意してください。

焼いたぶりは特に乾燥しやすいため、水分を逃しにくく中まで加熱できる電子レンジでの解凍がおすすめです。食品用ラップを外したぶりを耐熱皿の上に置き、大さじ1程度の水をまんべんなくふりかけ、ラップを大きく膨らませてふんわりと覆い、500Wで2分程度加熱してください。

水蒸気で切り身全体を加熱することで、焼き立てのようなふっくらした仕上がりになります。

氷水解凍も便利

時間がなくて早く解凍したいときは、氷水解凍がおすすめです。氷水を張ったボウルに冷凍したぶりを入れて半解凍程度になるまで置いておきましょう。冷蔵庫解凍よりも早く、流水解凍よりも少ない水で解凍できます。

より鮮度を保って解凍したい場合は、冷たさを保つために氷を足しながら行うことで、ドリップが出にくくなります。

ただし、刺身で食べる場合は、氷水解凍では細菌が繁殖しやすく、食感も悪くなるため避けた方が良いでしょう。また、スーパーなどで販売されている刺身はすでに解凍済みのものもあり、再冷凍はできません。刺身用として冷凍するなら、柵で購入しましょう。

しかし、アニサキスなどの食中毒の危険性があるため、家庭の冷凍庫で冷凍し解凍する際は十分に注意してください。-20°で24時間以上冷凍すると、アニサキスの幼虫は死滅するとされています。冷凍前に冷凍庫の温度設定をチェックするのもおすすめです。

冷凍したぶりの活用レシピ

ここでは、冷凍したぶりを使ったおすすめのレシピをご紹介します。冷凍したぶりを利用することで簡単においしいぶり料理が食べられます。短時間で仕上げたい場合や、いつもと違うぶり料理を試してみたいという場合も、ぜひ活用してみてください。

ブリの照り焼き

出典:E・レシピ

定番の和食として人気のぶりの照り焼きも、冷凍したぶりを使って簡単に調理できます。下味をつけて冷凍しておけば、パサつく心配もありません。炊き立てのご飯が進む一品です。

ブリのスパイシー唐揚げ

出典:E・レシピ

ぶりの唐揚げをスパイシーにアレンジしたレシピです。絶妙な揚げ具合のふっくらとした食感を楽しめ、香ばしいスパイスの香りが口の中に広がります。おつまみにも、ご飯のおかずにもおすすめです。

味しみしみ 切り身で作るブリ大根

出典:E・レシピ

石川県の郷土料理としても知られるぶりは11月~翌2月が旬で、厳冬期のぶりは特に脂がのっています。冷凍したぶりを利用すれば、煮込むだけで簡単に調理でき、味もしみやすくなるため便利です。家庭料理の定番として、ご飯によく合います。

ぶりの保存は冷凍を活用しよう

この記事では、ぶりの冷凍・解凍方法から活用レシピまでを詳しく解説しました。

ぶりを冷凍保存しておくことで、長期保存でき、時短レシピやさまざまな料理に活用できます。適切な方法で冷凍保存すれば、おいしさを損なうことなく保存が可能です。

この記事を参考に、ぜひぶりの冷凍保存を活用してみてください。

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