暑さとともにやってくる!厄介なコバエの種類・対策・撃退法を解説

2024/07/07

気温が上がってくるとともに気になるのが害虫の発生です。特に厄介なのがコバエ。「うっかり寝坊して生ゴミを捨て忘れたら…」「夏の旅行などで数日家を空けていたら…」「忙しくてお風呂の掃除をさぼっていたら…」など、ちょっと油断するだけで、部屋にたくさんのコバエが飛び回っているなんてことも。

そこで今回は、暮らしスタイリストとして料理を始め家事全般の情報を日々発信されている河野真希さんに、発生させないための予防や駆除方法などコバエ対策を伺いました。

そもそもコバエはどこからやってくるの?

いつの間にか部屋をブンブンと飛び回り、うっとおしいことこの上ないコバエ。「窓も玄関も開けっぴろげにしているわけではないのに、どこやらかってくるんだろう」と思うかもしれません。

コバエの大きさは、わずか数ミリ。窓や玄関を開けた瞬間や網戸の隙間、換気扇や排水口、また外から持ち込んだ観葉植物などから室内に入り込みます。窓やドアを開け放さず、換気するときには網戸を使うといったことはコバエ対策のひとつではありますが、それだけで完全に防ぎきれるものではありません。

大事なのは、万が一室内にコバエが入ってきてしまっても、繁殖させないこと。コバエの好む環境を作らないようにします。そのために、まずはコバエの特徴を知っておきましょう。

コバエ種類別の発生源と繁殖のしかた

実は、コバエという名前の虫はいません。体長が数ミリの小さなハエの仲間をそう呼んでいて、多く問題となるのは「ショウジョウバエ」「ノミバエ」「チョウバエ」「キノコバエ」です。

ショウジョウバエとノミバエは生ゴミや腐ったものを好むため、キッチンの周辺で発生しやすいコバエ。じゃがいもや玉ねぎ、バナナやみかんといった常温保存の野菜や果物も発生源になります。また、ノミバエは動物の糞に卵を産み、発生する種もいるので、ペットを飼っている人は要注意です。

チョウバエはトイレや洗面所、浴室などの排水口といった汚れた水回りを好みます。また、キノコバエは観葉植物の周りに発生しやすいコバエです。土の中にある有機物を食べ、その土に産卵して繁殖します。

ちなみに、最もよく見かけることの多いショウジョウバエは、卵から成虫になるまでわずか10日間。雌の成虫は羽化すると、数日で産卵を始め、一度に数十個の卵を産みます。その繁殖スピードを考えると、一匹でも見かけたら、大急ぎで対策する必要があります。

コバエを発生させないための掃除術

コバエを発生させないための基本はきちんと掃除をし、ゴミを捨てること。コバエの種類にもよりますが、特に水回りを清潔に保つことが肝心です。

残った食べ物はきっちりとラップをしたり、フタのついた容器に入れます。食器や調理器具などの洗い物もできるだけ早く洗います。また、生ゴミは放置せず、その都度ビニール袋などに密閉し、フタ付のゴミ箱に入れるようにしましょう。旅行などで長期間置いておかなければならない場合は、冷凍してしまうのもおすすめです。生ゴミを冷蔵庫に入れるのは抵抗があるかもしれませんが、調理後すぐのものであれば、決して不衛生ではありません。

また、トイレや洗面所、浴室はこまめに掃除をし、ぬめりや汚れを残さないようにします。定期的に排水口やバスタブの裏側などにカビ取り用洗剤や漂白剤を使用しておくのもおすすめです。

観葉植物につきやすいキノコバエ対策には、土の入れ替えが効果的。キノコバエは土の表面に卵を産み付けるので、深さ5センチ程度のところまで有機物質を含まない無機土に替えると効果的です。

家にあるものでOK!コバエトラップの作り方

もしコバエが発生してしまったら、できるだけ早めに駆除する必要があります。市販品でも設置型やスプレー型などコバエ用駆除剤がありますが、わざわざ買いに行くのが面倒なときがあります。

目の前で見かけたときにおすすめなのがアルコール除菌スプレー。殺虫剤などはキッチン周りでは使うのがためらわれることもありますが、キッチン用のアルコール除菌スプレーであれば、食材や食器にかかっても大丈夫。あとで拭き取る手間も要りません。

また、大量に発生してしまった場合はコバエトラップを作ってみましょう。最も効果があるといわれるのがめんつゆを使ったもの。適当な容器にめんつゆを入れて、2~3倍の水で薄め、そこに食器用洗剤を数滴垂らします。あとはコバエの多くいる場所に置いておくだけ。
ちなみに、この中にコバエが落ちて死ぬので、決して気持ちのいいものではありません。一週間程度置いておいたら、あとはトイレに流すなどして処理しましょう。

◆監修・執筆/河野 真希
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、はじめるためのライフスタイル提案を行う。流行や思い込みにとらわれずに、無理なく持続可能で快適な自分らしい暮らしづくりを応援。 『料理教室つづくらす食堂』主宰。

 
 

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