【管理栄養士監修】賞味期限切れの「はんぺん」は冷蔵保存でいつまで食べられる?
2020/08/26
はんぺんは長持ちしそうなイメージがありますが、傷んだはんぺんを食べてしまうと危険なこともあるため、賞味期限についてはしっかりと把握しておきましょう。
はんぺんは賞味期限がすぎても食べられる?
はんぺんはさまざまな調理方法で食べることができますが、賞味期限がすぎてしまったとき、食べてもよいのかという判断に迷いますよね。
一般的に食品の賞味期限がすぎたからと言って、すぐに食べられないほど傷んでしまうことはありません。傷んでいるときの特徴がみられないか、保存状態はどうだったかなどを考慮して、食べられるかどうかを判断する必要があります。
賞味期限と消費期限の違い
ここで、消費期限と賞味期限の違いについてまとめます。
賞味期限とは、未開封で保存方法をしっかり守って保存した場合に、記載されている年月日、または年月まで「おいしく食べられる」期限のことです。
賞味期限はスナック菓子・インスタントラーメン・缶詰など、製造・加工されてから、おおむね6日以上期限のある傷みにくい食品に記載されています。またこの期限をすぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません。
消費期限とは、賞味期限と同じように保存していた食べ物などが、記載されている「年月日」まで「安全に食べることのできる」期限になります。
お弁当・サンドイッチ・生菓子など、製造・加工されてから、おおむね5日以内の傷みやすい食品に記載されています。
もちろん賞味・消費期限ともに、開封してしまうことで、食品の保存状態が変化してしまうため、表示されている期間に関わらず、できるだけ早めに消費するようにご注意ください。
【保存方法別】はんぺんの賞味期限は?
賞味期限はあくまでも目安のため、保存状態が悪ければパッケージに記載されている賞味期限よりも早く賞味期限を迎えてしまいます。
安全においしく食べるためにも、どのような状態で保存すればよいのかを把握しておくようにしましょう。
未開封のはんぺんの賞味期限
賞味期限は未開封で正しく保存できていた場合の状態を想定して設定されています。そのため未開封であれば、商品に記載されている期限が賞味期限です。
賞味期限はおいしく食べることのできる期間ですので、メーカーは賞味期限内に食べることをすすめています。
開封済みのはんぺんの賞味期限
賞味期限は未開封の状態を想定して設定されています。そのため、開封をすればパッケージに記載された賞味期限に関係なく、冷蔵庫で保存して2日を目安に使い切るようにしましょう。
開封した後のはんぺんは、保存性が非常に悪くなるため、可能であれば当日中に食べましょう。とくに、保存料が使われていないはんぺんは傷みが早いので、注意が必要です。
賞味期限がすぎて傷んだはんぺんの特徴
賞味期限は食品を食べる際の1つの判断基準となりますが、これは前述のとおり「おいしく食べられる期間」。たとえすぎてしまったとしても、食品衛生上は問題ない場合があります。
賞味期限以外で食べられるか否かの判断をする場合は、食品の状態を確認することをおすすめします。傷んだはんぺんにはいくつかの特徴がみられることがあります。
ここからは傷んだはんぺんの特徴をご紹介します。
特徴1:ヌメリ
はんぺんが傷んでくると表面が溶けて、触ると糸を引くようなヌメリが出てきます。このようなはんぺんは、微生物が繁殖している状態なので食べることは避けましょう。また、表面だけでなく、内部にヌメリが出る場合もあります。
未開封の状態では直接触ることができないので確認しにくいですが、はんぺんが傷んでくるとパッケージの袋が膨張する場合があります。
特徴2:異臭
多くの食材は傷むと異臭がするようになります。はんぺんも傷むと異臭を放つようになってしまいます。
はんぺんは魚肉を加工した練り物なので、傷んでくると生臭いニオイや、鼻を突くような酸っぱいニオイがするようになることもあります。もし、はんぺんから異臭がした場合は食べないようにしましょう。
特徴3:味の変化
傷んだはんぺんは口にすると酸味や舌がピリピリすると言った刺激を感じたり、口内に生臭さが広がることがあります。
もしこのような状態のはんぺんを口にしてしまった場合は、すぐに食べるのを中止したほうがよいでしょう。
【日数別】賞味期限切れのはんぺんはいつまで食べられる?
ここからは賞味期限がすぎた後の日数別に、はんぺんが食べられるかどうかを見ていきましょう。
基本的にメーカーは賞味期限内での消費をおすすめしているので、食べるときは自己責任で判断するようにしてください。なお、パッケージに記載されている保存方法を守っていることを前提としています。
賞味期限が1~3日すぎたはんぺん
正しく保存ができていれば、賞味期限を1〜3日ほどすぎていても、食べられる可能性が高いです。
ただし、保存状態によっては傷むこともあるので、必ず食べる前に食品の状態を確認し、傷んでいる特徴が見られたら食べないようにましょう。
賞味期限が1週間すぎたはんぺん
賞味期限を1週間すぎた場合、正しく保存ができていたとしても、はんぺんが傷んでしまっている可能性があります。そのため、できれば食べることは避けた方がよいでしょう。
保存料が使われていない場合はとくに注意が必要です。先述した「賞味期限がすぎて傷んだはんぺんの特徴」に該当する状態があるかを確認しましょう。
賞味期限が1カ月すぎたはんぺん
賞味期限が1カ月もすぎている場合は、食べることはおすすめできません。
保存期間を延ばすために冷凍保存をするという方法もありますが、本来の食感が失われやすくなるため、すすめていないメーカーもあります。また、仮に冷凍した場合であっても、2週間が限度とされているので、1カ月すぎたものを食べるのは避けましょう。
はんぺんの正しい保存方法
ここからははんぺんの保存方法について解説していきます。
はんぺんの正しい保存方法については、基本的に商品パッケージに記載されているのでそちらをチェックしましょう。
冷蔵庫で保存する
商品によって多少の違いはありますが、はんぺんの保存温度は基本的に10℃以下で保存となっています。そのため、はんぺんの保存には冷蔵庫が適しています。
はんぺんの原料は魚ですが、冷蔵庫で保存する際には、生魚や生肉などのようにパックから取り出して水分や肉汁を拭き取るような必要はなく、袋のまま保存できます。
ただし、冷風口の近くや、チルド室で保存すると、はんぺんが凍ってしまう可能性があるので、注意しましょう。
冷凍庫で保存する
食材は冷凍保存することで、保存期間を延ばすことができるものが多くあります。はんぺんの場合は解凍時に水分が抜けてボソボソとした食感になるため、冷凍保存をすすめていないメーカーもありますが、商品によってはあまり変化が気にならないものもあるようです。
冷凍する場合、未開封であればそのまま、開封済みであれば直接手で触れないようにラップなどに包んでジッパーつきの保存袋へ入れて冷凍保存します。ただし、冷凍したものであっても2週間以内には食べ切るようにしましょう。
賞味期限切れのはんぺんには要注意!無理して食べないようにしよう!
賞味期限がすぎたはんぺんについて解説しましたがいかがでしたでしょうか。はんぺんはおでんに入れたり、焼いたり、はさみ揚げにしてもおいしい食材です。
賞味期限がすぎてしまっても、正しく保存され、傷んでいるような特徴がみられない場合は食べられることもあります。ただし、期限が切れた食材を食べてお腹を壊してしまっても、自己責任となるので判断は慎重に行いましょう。
おいしくはんぺんを食べるためにも、期限内に食べられるように心がけましょう。