【管理栄養士監修】「大福」は太りやすい?気になるカロリーと炭水化物量まとめ
2021/11/09
この記事では「大福」のカロリーについて解説していきます。また、ダイエット中などカロリーがとくに気になるときに取り入れたい食べ方などについてもご紹介します。
なお、文中のカロリー値は文末に載せた参考データを元にしています(一部、参考データを元に独自計算をしている場合もあります)。
大福を食べると太りやすい?
「和菓子は洋菓子よりも太りにくい」といわれることがあります。その理由として、脂質が少ないことがあげられます。
多くの洋菓子にはバターや牛乳、卵などの材料が多く使われていますが、これらの材料は脂質量が多くカロリーも高くなります。それに対して和菓子では砂糖、米などの脂質量の少ない材料が主に使われているため、洋菓子よりもカロリーが抑えられることを根拠としています。
とはいえ、和菓子も洋菓子もたくさんの種類があるので、一概に断定するのはやや乱暴な印象を受けます。和菓子の定番ともいえる大福は太りにくい食品といえるのか、カロリーや炭水化物量を確認していきましょう。
大福1個あたりのカロリー
55gの餅とつぶしあんでつくられた大福もち1個(96g)のカロリーは、232kcalです。
ご飯1膳(160g)のカロリー269kcalなので、やや少なめに盛ったご飯とカロリーはそれほど変わりません。間食として大福もちを1個食べるのは、ややカロリーが高いといえるでしょう。
そのほかの大福のカロリー
大福にはさまざまな種類があり、カロリーも種類ごとに異なります。草大福(よもぎ大福)といちご大福1個あたりのカロリーを比較してみましょう。
●大福もち(96g):232kcal
●草大福(96g):229kcal
●いちご大福(81.5g):148kcal
フルーツの入ったいちご大福が最も低カロリーな大福です。意外な印象を持たれたかたがいるかもしれません。いちごが入る分だけ、あんの量が減るため、カロリーが抑えられています。
大福の炭水化物量は?
炭水化物は大別すると糖質と食物繊維に分けられます。糖質は人体に欠かせない栄養素である一方、とりすぎると脂肪として蓄積されてしまいます。近年は糖質を制限するダイエットも流行したので、食品の糖質量を気にされるかたも多いのではないでしょうか。
前述した3種類の大福と、ご飯1膳の炭水化物量と糖質量は以下のとおりです。
●大福もち:50.91g(48.36g)
●草大福:51.9g(48.69g)
●いちご大福:33.1g(31.68g)
●ご飯:59.36g(58.88g)
※括弧内は糖質量
カロリーと同じく、3種類の大福のなかでいちご大福が最も糖質量の少ない結果になりました。大福もちも草大福も、おもちや片栗粉、つぶしあんなどエネルギーのほとんどが炭水化物で構成されている食材を使ってつくられるため、炭水化物量も糖質量も多くなってしまいます。
洋菓子と比較すると低カロリー?
冒頭で「和菓子は洋菓子よりも低カロリー」とされることがある点について触れましたが、いくつかの洋菓子とカロリーや糖質量を比べてみましょう。
●大福もち(96g):232kcal|50.91g|48.36g
●草大福(96g):229kcal|51.9g|48.69g
●いちご大福(81.5g):148kcal|33.1g|31.68g
●マドレーヌ(28.1g):118kcal|10.13g|9.93g
●いちごタルト(116.1g):266kcal|37.06g|36.15g
●ショートケーキ(118.8g・18cm型8等分):366kcal|29.05g|28.59g
※左から順に1個あたりの重量、カロリー、炭水化物量、糖質量
全体の傾向を見ると、確かに洋菓子より和菓子の方がカロリーは低めですが、炭水化物量・糖質量は高めになる傾向があります。
大福を食べる際のポイント
ここからはカロリーの気になるかた向けに、大福を食べる際のポイントを紹介していきます。ダイエット中などに大福を食べたくなった際の参考にしてください。
食べる時間を意識する
ダイエット中に大福を食べるときは食べる時間も意識しましょう。夜中に食べてしまうと、脂肪が蓄えられやすくなるといわれています。これは、脂肪を蓄積させる作用を持つタンパク質(BMAL1)の増加が原因です。
BMAL1は、夜中に増える傾向があるため、この時間にカロリーを摂取すれば脂肪になりやすくなります。BMAL1の量は14時から15時の間が最も減少するとされているので、間食するのであればこの時間帯がおすすめです。
食べるときにお茶を飲む
大福を食べるときに、いっしょにお茶を飲むようにしましょう。なかでも、緑茶には血糖値の上昇を抑えるカテキンが含まれています。また、ウーロン茶にはエネルギー消費や脂肪の燃焼を助けてくれる成分も含まれています。
さらに、ほかの成分の作用や適度な水分をとることによって、リラックス効果や満足感も得られるため、食べすぎの防止も期待できます。ホットで飲むとより効果的です。大福はお茶とも相性がよいので、ぜひセットで楽しみましょう。
果物入りを選ぶ
カロリーの比較でも紹介しましたが、いちご大福は通常の大福と比べると低カロリーになっています。そのため、果物入りの大福を選ぶことでカロリーは抑えられます。いちごだけでなく、キウイやみかん、マスカットなど種類がありますので自分の好みに合った果物入りの大福を探してみるのもよいでしょう。ただし、果物と一緒にクリームが入ったものもあるため、それらは当然カロリーが高くなるのでご注意ください。
大福を食べるなら量に注意!ほどほどに楽しもう
大福は洋菓子と比べた場合、脂質が少ないのでカロリーは低いといえます。1個程度であればすぐに太るわけではないので、甘いものを控えてストレスから過食に走るよりも、たまに間食で食べるのであれば大きな問題はないお菓子といえるでしょう。
ですが低カロリーといっても、洋菓子と比較した場合の傾向でしかありません。洋菓子よりも糖質量は多く、カロリーは少なめに盛ったご飯1膳と大差ないことを忘れてはいけません。
大福の食べすぎに注意し、ほどほどに楽しむよう心がけましょう。