LiLiCoさん「腐れ縁の男を断捨離した次の日に、今の夫に出会いました」

2021/08/25

やましたひでこ先生のご自宅(本物っ)に断捨離しているゲストをお迎えして対談。今月のお客様はパワフル&ゴージャスなLiLiCoさん! あの素敵な旦那さまとの出会いも、そして毎日のご機嫌も、ぜ〜んぶ断捨離が運んできてくれてるんだってー!

人間関係の断捨離には勇気がいるけど、効果は絶大!

■LiLiCo:
映画コメンテーター。1970年生まれの50歳。スウェーデン人の父、日本人の母との間に生まれる。18歳の時に単身で来日。テレビ番組『王様のブランチ』『ノンストップ!』などにレギュラー出演中。J-WAVE毎週金曜『ALL GOOD FRIDAY』ナビゲーター。近年は女優、声優、ナレーターなど多方面で活躍。

■やましたひでこ
断捨離®提唱者。1954年、東京生まれ。子育てや介護を経験した後、ヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」から着想を得た「断捨離」理論を構築。BS朝日『ウチ、〝断捨離〞しました!』(毎週月曜夜8時)にレギュラー出演中。著書に『モノ・人・心の悩みが消えていく 断捨離道場』(講談社)など。

出会いがないと嘆く独身女性のほとんどは、汚部屋に住んでいる

LiLiCo:若い頃は仕事で失敗するたびに断捨離してました。テレビの収録で自分が思うようにコメントできないと、家に帰ったあとはその日着ていた服を即ゴミ袋へ、なんてこともありましたね。むくみや身体の詰まりを感じたときも、すぐに断捨離。すると、心も身体もスッキリするんです。

ひでこ:住まいも身体も心も、実は全部つながっていますからね。どこかが詰まったと感じたときは断捨離して出口を1つ作れば、全体が流れ始めるんですよ。

LiLiCo:納得ー。しばらく断捨離しないでいると、仕事もプライベートも思うように進まなくなるのも、同じメカニズムですよね。車を運転していて1回赤信号に引っかかると、そのあともずっと引っかかり続けることってなぜかあるんだけど、まさにその現象みたいに。

ひでこ:そう。だからもちろん、人間関係も悪くなる。

LiLiCo:ですよね。それに、恋愛にも悪影響だと思う! その昔、仕事が急に忙しくなって、家が荒れてしまった時期があるんですが、当時は何度悔しい思いをしたことか。だって、せっかく素敵な男性に出会っても、家がちらかっていたらお持ち帰りできないじゃないですか(笑)?

ひでこ:確かに(笑)!

LiLiCo:私、思うんですけど、「出会いがない」って嘆いている独身女性はたいがい家が汚いですよね(苦笑)。

ひでこ:それは間違いない。家をオープンにできない人は、心をオープンにできない。だから、魅力的な人が近寄ってこないのよ。

断捨離の目的はミニマリストになることではなく、気分を上げること

LiLiCo:人生で一番大きな断捨離は、37歳の時でした。ありがたいことにLiLiCoというキャラクターが世の中に定着してきたので、40代に向けてさらに一歩踏み出すために、身辺整理したほうがいいかなって思ったんです。

ひでこ:人生の節目は断捨離のチャンス。それを肌で感じたのはさすがですね。どんな断捨離を?

LiLiCo:人間関係を一気に整理しました。

ひでこ:人間関係の断捨離って勇気が要るけれど、やってみるととても身軽になるのよね。

LiLiCo:それまでは「みんなと仲よくするべき」と思い込んでいたから、自分のお気に入りのレストランでちょっとしたパーティを開くことも多かったんですよ。とにかくいろんな人たちを招いて、お酒と料理を振る舞って、お代はもちろん全部私持ち。

でも、そんなことを繰り返していても、何のプラスにもならないって気づいたんです。みんなにとって、私はただの「おごってくれる人」にすぎないんですよね。私にしてみれば、お金の無駄遣いだわ、毎回二日酔いになるわで(笑)、いいことなし! 

それでパーティを開くのをやめて人間関係を断捨離してみたら、「プライベートでは本当に心を許せる人たちとつき合えれば、それで十分」と思えるようになったんですよ。浮いたお金で今は、発展途上国で暮らす3人の養子たちの面倒を見ています。せっかくがんばって稼いだお金なんだから、無駄にせず、少しでも人に役に立つことに使いたいなと思って。

ひでこ:ご主人(=歌謡コーラス・グループ「純烈」のメンバー・小田井涼平さん)との出会いも、その大断捨離以降?

LiLiCo:そうなんですよ! ただ実は、大断捨離以降も1人だけ、腐れ縁の男性を切れずにいたんです……10年近くも。ですが47歳のとき、その人との関係を思い切って断捨離したら、その次の日、収録で夫と出会ったんですよ!

ひでこ:劇的な効果! 断捨離は新陳代謝を促しますからね。不要なものを手放せば、必ず新しいものがやってくる。

LiLiCo:まさに。私、夫と出会うまでは、ほんっと~に男運がなかったんです(苦笑)。私自身の話よりも、私が仕事でお会いした著名人の話ばかり聞きたがるような、ミーハーな男性がほとんどでした。でも夫は、私に仕事のことをいっさい聞いてこない、初めての相手だったんです。そこが私にとっては結婚の決め手でしたね……。

ところで、夫の話が出たので、先生に一つ質問! 彼はフィギュアコレクターなので、わが家はフィギュアだらけなんです。ただ、夫にとっては癒やしであり活力のもとだから、断捨離する必要はないと思うんですが、どうですか?

ひでこ:正解。断捨離しなくていいです。なぜなら、断捨離はミニマリストになることではないから。その人にとって今必要で、心がはずんで、大切にできているなら、物量は多くてもいいの。

LiLiCo:よかった~! 先生がそうおっしゃってくれて。夫とつき合い始めて、私の家で一緒に暮らすことになったときに、「フィギュアをたくさん持っている」とは言われてはいたんです。それなら置き場所が必要だろうと思って、私の資料などを少し整理して、フィギュア10体分くらいのスペースを作っておいたんです。そうしたら、夫が持ってきたフィギュアはまさかの100体以上! あまりの多さに驚いた私は尻もちをつきました(笑)。それ以降もどんどん増えて、今では数え切れません。

ひでこ:真のマニアなんですね(笑)。もちろんその大量のフィギュアたちは、きちんと片づいているわよね?

LiLiCo:はい、夫は几帳面で整理整頓が得意なので、その点は大丈夫です。ちなみに、私が生まれ育ったスウェーデンは人をよく家に招くし、人が来たらまずは家の中をツアーする習慣があるんです。ふだんからどの部屋もきれいだし、開かずの間もない。だから私にとっても、片づけは暮らしの基本です。

ひでこ:それならバッチリね!

「人生を楽しむ」と決めさえすれば、オンとオフを分ける必要はない

LiLiCo:私にとって部屋をきれいにしておくメリットは、何がどこにあるのかがすぐにわかることなんです。そうすると物を探す手間が省けるから、すき間時間ができるじゃないですか。その浮いた時間を使えば、1つ仕事ができる! これは私にとってはテンションが上がる時間の使い方です(笑)。

ひでこ:空間にゆとりがあると時間にもゆとりが生まれて、やりたいことを1つでも2つでも多くできるようになる。すると、心も充実していく。断捨離はそんな好循環を生むんです。それにしても、LiLiCoさんは仕事が本当にお好きなのね!

LiLiCo:バレたか(笑)。休日も何かしら仕事しているし、そもそも、オンとオフを分けるという感覚がないんです。仕事も遊びも学びも全部グラデーションでつながってますね。これってどうなんでしょう?

ひでこ:いいことだと思いますよ! 断捨離の基本は「今の自分にふさわしいものを選ぶこと」。遊びのなかから仕事の気づきを得たり、仕事を通して個人的な好奇心を満たしたりなど、LiLiCoさんはその都度「今の自分」を豊かにするエッセンスをちゃんと選び取っている。つまり、断捨離上手なんですよ。

LiLiCo:そう言われてみると、「楽しむ」ことを自分で選んでいる実感はありますね。日本人は受け身の人が多いけど、一度きりの人生を満喫したいなら、自分の頭と心で決めて選んでセルフプロデュースしなきゃ。

ひでこ:同感! 断捨離を続けていくと、自分にとって本当に楽しいものがどんどん明確になっていくんです。それだけを選び続けていけば、人生は楽しいことだらけになる!

LiLiCo:最高~! 先生と私ってちょっと似てるのかもしれない。私も先生のおうちを見習って、もっと断捨離しようっと!

ひでこ:ではご参考までに、スウェーデン方式で我が家をツアーしましょうか?

LiLiCo:わぁ、うれしい! お願いしま~す!

参照:『サンキュ!』2021年10月号連載『断捨離トークひでこの部屋』より。
※掲載している情報は2021年8月現在のものです。

撮影/久富健太郎(SPUTNIK) ヘア・メイク(ひでこ先生)/Hachi  取材・文/志村香織

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