「後輩ギャルに刺激を受けて見栄を断捨離」ライター&YouTuber水野祐香さんが断捨離したものと、ずっと持ち続けているものは?

2024/07/13

ギャル・カルチャー雑誌『egg』のカリスマガングロモデルとして日本のギャルシーンを牽引した水野祐香さんは44歳・2児のママに。ライター&YouTuberとして美容やファッションに加え、節約や投資についても発信!そんな水野さんが断捨離したものと、ずっと持ち続けているものは?

YouTuber、ライター。1979年生まれ。カルチャー雑誌『egg』の読者モデル「ゴングロ三兄弟with ...

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断捨離(R)提唱者。1954年、東京生まれ。子育てや介護を経験した後、ヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」から...

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人生が面白くなる断捨離®

収入ゼロになっても、夫婦で海外旅行

ひでこ:10代の頃は元祖ガングロギャルだったんですって?
水野:ハイ。寝る時間以外は渋谷にいました(笑)。
ひでこ:今の印象からは想像できないわ。
水野:でも、ギャルのマインドは今も私の心の軸です。さすがにガングロは20代で断捨離しましたが(笑)。
ひでこ:ギャル時代から節約していたそうですね。
水野:母がお金に厳しい人で、実家を出て一人暮らしをしたいと言ったら「まずは自力で100万円貯めてから」と突っぱねられて。当時モデルをやっていたギャル雑誌『egg』でモデル兼フリーライターとして働きまくって稼ぎ、節約もして、2年で引っ越し資金と目標の100万円を貯めたんです。
ひでこ:お見事。意志の強さもギャル仕込みかしら?そこから今も節約を?
水野:ハイ。お金を大切にするのは私のデフォルト。なぜなら、ギャルにとって何よりも大事なのは自由であり続けることで、それにはお金が必要です。逆に、お金にある程度の余裕がないと、心にも行動にも制約が生まれてしまいます。よく「節約ってしんどくない?」と聞かれるけど、自分らしくのびのび生きる近道と考えているので、むしろ楽しいです。
ひでこ:その感覚、よくわかるわ。実は断捨離も、物という足かせを捨てて、人生を自由に満喫するために行うもの。だから楽しい営みなのよね。水野さんは29歳で結婚した時点で貯金が1000万円あったとか?
水野:ハイ。そのおかげで、34歳のときに『egg』が休刊になって収入が一時的にゼロになったときも、不安はなかったです。神様がくれた人生の夏休みだと思って、旦那さんと海外旅行したりして。
ひでこ:お金があれば自由でいられることを体現したのね。ギャルのタフな生きざま、お見それしました!

後輩ギャルに刺激を受けて見栄を断捨離

ひでこ:なぜ37歳でユーチューバーに?
水野:ライターの仕事は夜遅くまで取材や撮影をすることもあり、長女を出産してからは今までと同じ働き方をするのが難しくなって。自宅で稼ぐ方法はないかと考え、YouTubeチャンネルを始めました。閲覧数はなかなか伸びませんでしたが、根性で続けました。
ひでこ:今はチャンネル登録者数が13万人。発信のさい大切にしているのは?
水野:見栄を張らないことですね。実は20代の頃は節約生活をしながら、「もう私は大人だし、そろそろデパートコスメに移行したい」なんて見栄が出てきたんです。でも、取材で現役のギャルたちに会うと、誰も高いコスメなんか使わず、安いコスメを自分流に工夫してメイクしてて、みんなキラキラしていて。そんなギャルたちに刺激されて考えが変わって。そこから20年近く経ちますが、スタンスは今も同じです。
ひでこ:見栄を張りたくなるのは、他人の目を気にしている証拠。つまり「他人軸」なの。一方、ギャルは「自分軸」で生きていると言えるかしら?
水野:そうです! 他人にどう思われるかよりも、自分の「好き」を大事にするのがギャルなので。
ひでこ:でも、後輩のギャルたちの影響でギャルマインドを取り戻した、と。
水野:ハイ。あのときに見栄を捨てたおかげで、44歳になった今もYouTubeでスッピンをさらしてメイクを発信しています。
ひでこ:素晴らしい。断捨離は今の自分にふさわしい物を選び抜くことだから、自分軸を持つことが肝心。つまりギャルの皆さんは断捨離の第一関門を初めからクリアしていると言えそうね。

服も食べ物も新鮮なうちに味わう

水野:とはいえ、ギャルは派手に飾りたい欲があるから、空間も盛りがちなんです。私も若い頃は部屋がキャラグッズまみれ(苦笑)。結婚して9年住んだ一軒家も物が多過ぎて、引っ越しの2カ月前から作業を始めて前日も徹夜したのに、結局当日間に合わなかった苦い経験もありまして。そこから断捨離を心がけるようになったんです。
ひでこ:今は捨てられるように?
水野:意識が変わりました。例えば、高額な服ほど捨てるのが苦しいから、高い服を買わなくなりましたね。プチプラなら節約になるし、子どもと遊んで汚れてもイライラしなくて一石二鳥だなって。
ひでこ:いいところに気づきましたね。高級な服にありがちなのが、せっかく買ったのに「もったいないから」とほとんど着ないまま、クローゼットに寝かせてしまうケース。それって、ノドグロのお刺身を冷蔵庫に大事にしまったまま腐らせてしまうのと一緒なのよ。
水野:わ、それこそ本当にもったいない!
ひでこ:服も食べ物も鮮度が命。新鮮なうちに味わうのが正解です。

子どものおもちゃは「片づける」発想を捨てる

水野:ひでこ先生に質問があるんです。子どものおもちゃがあふれているのでスッキリ片づけたいんですけど、私の判断で捨てるのも悩ましくて……。
ひでこ:子育て中に一度はぶち当たる課題ね。答えはずばり、おもちゃを「片づけないといけない」という意識をいったん断捨離すること。
水野:え!?断捨離の先生が「片づけの意識」を捨てるって……?
ひでこ:おもちゃって親から見ると不要な物でも子どもにとってはそうではなかったりして、価値観のすり合わせが難しいの。「どうしたら片づくか」という「物軸」で見ると、親子で対立してしまう。なので、まずは「物軸」を捨て、「子どもがどういう状態だと生き生きしているか」にフォーカスするのが大事なの。
水野:物ではなく子どもを見る、と。
ひでこ:そう。おもちゃを片づけて空間がスッキリしても、子どもが生き生きしていなかったら本末転倒。「子どもは散らかすもの」という割り切りも必要よ。とはいえ、空間には限りがあるから、減らさなくてはならないときもある。その場合は、子どもに「どのおもちゃが大事?」と問いかけることです。
水野:子どもの気持ちを汲むことが重要なんですね。今日から試してみます!


節約も断捨離も目的があれば断然楽しくなるのよね。――ひでこ

自由でいるためにお金を大切にしています。――祐香


<教えてくれた人>
・やましたひでこさん
断捨離(R)提唱者。1954年、東京生まれ。子育てや介護を経験した後、ヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」から着想を得た「断捨離」理論を構築。レギュラー出演中のBS 朝日『ウチ、“断捨離”しました!』(毎週火曜夜9時)は放映200回を突破!

・水野祐香さん
YouTuber、ライター。1979年生まれ。カルチャー雑誌『egg』の読者モデル「ゴングロ三兄弟with U」としてギャルシーンを牽引したのちライターに。2017年にYouTubeチャンネルを開設し、美容や節約、家事の効率化など等身大の発信で同世代を中心に熱い支持を集めている。

参照:『サンキュ!』2024年7月号「断捨離(R)トーク ひでこの部屋」より。掲載している情報は2024年5月現在のものです。撮影/久富健太郎  取材・文/志村香織 編集/サンキュ!編集部

 
 

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