築古団地や古めの賃貸でよく見かける、どこか暗くてあか抜けないキッチン。
照明や扉の色、限られた収納スペースのせいで「どう整えてもスッキリ見えない…」と感じたことはありませんか?
そんなときには、照明の色を変えたり収納用品の選び方を見直してみるのがおすすめ。
ちょっとの工夫で「なんかいいかも」と思えるキッチンに近づきますよ。
今回は、転勤族&築古賃貸住まいのライターhikari(ひかり)が、築年数の古いキッチンでも取り入れやすい照明・色づかい・収納・ちょい足し雑貨の工夫をご紹介します。
リフォームなし、手持ちアイテムを活かす「等身大の工夫」で、心地よい空間づくりを目指してみませんか?

- 木目のあたたかさをプラス!リメイクシートで築古キッチンをやさしい印象に
- 「ごちゃつき」を防ぐには?収納は色と形をそろえてスッキリ見せ
- お気に入りをちょい足し!「古さ」をやさしく見せる工夫
- 小さく整えて、今のキッチンを好きになる
木目のあたたかさをプラス!リメイクシートで築古キッチンをやさしい印象に
築古のキッチンは、ステンレスやグレー系の素材が多く、どうしても冷たい印象になりがち。
そんなときにおすすめなのが、木目調のリメイクシートでやさしい雰囲気をプラスすることです。
扉や引き出し、棚の一部などに貼るだけで全体の印象がぐっとあたたかくなり、「古さ」が「味わい」に変わるような空間に近づきます。
リメイクシートはこだわって選びたいところですが、コスパ重視の方にはダイソーの「板壁風シャビーシック」柄がおすすめ。
100円アイテムにありがちなチープ感が少なく、築古キッチンにもなじみやすい落ち着いた色味です。
さらに、照明の色も見直すとより効果的。
白っぽい「昼白色」は全体が明るく見える反面、古さやくすみがかえって目立ちやすいことも。
あえて電球色(オレンジがかった光)を選ぶと空間全体がやわらかくなり、古さも目立ちにくくなります。
明るさが心配な場合は高ルーメンのLED電球を選んだり、棚下照明だけ昼白色にするなどの工夫をすれば、実用性もカバーできますよ。
「ごちゃつき」を防ぐには?収納は色と形をそろえてスッキリ見せ
築古キッチンは、備え付けの収納が少なかったり形が使いづらかったりして、どうしてもごちゃごちゃして見えるもの。
その結果、「もう収納は適当でいいや!」と投げやりな気持ちになってしまいますよね。
そんなときに見直したいのが、「しまい方」ではなく「見え方」の工夫です。
たとえば、白やナチュラルカラーで収納用品の色や高さをそろえるだけでも、整って見える印象に。
吊戸棚などよく目に入る場所は素材やトーンを合わせるだけで、生活感がぐっと薄まります。
そして実は、扉の中のような「見えない場所」を整えておくことも、意外と気分を上げてくれるポイント。
開けるたびにすっきりしていると、「今日も整ってる」と小さな満足感につながります。
キッチンの背面など、どうしても「見せる収納」になりがちな場所には、木製のラックやカゴを使うのがおすすめ。
収納しながら自然な温かみを出せて、築古の雰囲気ともなじみやすくなります。
よく使うモノは、無理に隠さず出しておいてもOK。
そのかわりに、容器やラベルをそろえて並べることで、心がざわつく雑多感を回避できます。
小さなスパイス棚は、ラベルや瓶を統一するだけでおしゃれに見えるもの。
詰め替えるのが面倒…という場合は、商品ラベルを剥がしておくだけでも十分見た目が整います。
汚れなどのお手入れをする余裕のある方は、棚にちょっとしたグリーンや雑貨を添えれば、見せる場所としても楽しめる空間に。
お気に入りをちょい足し!「古さ」をやさしく見せる工夫
築古のキッチンは、見た目の古さが気になって「できるだけ隠したい」と思うことも多いもの。
でもここは無理に隠そうとせず、「好き」をちょっとだけ足してみると、空間の見え方がガラッと変わることがあります。
たとえば、窓辺にグリーンを吊るしたり小さな花を飾ったりするだけでも、空間の印象がぐっとやさしくなるんです。
直射日光が入りづらい築古キッチンでも、アイビーやポトスなど半日陰OKな植物なら育てやすく、癒しにもなりますよ。
また、お気に入りのフレームやコーヒーグッズ、カフェ風の雑貨などをキッチンの一角に置いてみるのも◎。
キッチンに立ったとき、視界に「好きなもの」があるだけで、気持ちがほんの少し上向きになるはずです。
整っていなくても、完璧じゃなくても、「ここだけは自分らしくて好き」と思える場所がひとつあるだけでOK。
暮らしの中で感じる小さなストレスが、ほんの少し和らぐかもしれません。
小さく整えて、今のキッチンを好きになる
築古や賃貸のキッチンは設備やレイアウトに手を加えづらく、「どうしようもない」と感じることも多いもの。
でも、照明の色を変えたり、収納用品をそろえたり、ちょっとお気に入りの雑貨を足したりするだけで、「ちょっといいかも」と思える空間に変わっていきます。
大がかりなリフォームをしなくても、暮らしの中でできる「小さな整え」を重ねることで、今あるキッチンを自分の「好き」に近づけていけるんです。
ちょっとずつ、自分の気持ちが落ち着く場所に変えていけたら、キッチンに立つのが心地よい時間になりそうですね。
◾️執筆/hikari
築古賃貸の小さなベランダで150種類以上の多肉植物と暮らす転勤族主婦。ズボラでも楽しめるベランダガーデニングや、築古物件で心地よく暮らす工夫を発信中。インスタグラムは@hikari_comfylife
編集/サンキュ!編集部