近藤春菜さん「断捨離して引っ越ししたら、1人でいても孤独を感じなくなりました」

2021/09/25

やましたひでこ先生のご自宅(本物っ)に断捨離しているゲストをお迎え。今月のお客様はハリセンボンの近藤春菜さん! 今年(2021年)3月にあの人気朝番組『スッキリ!!』のレギュラーを卒業した春菜さんは、プライベートでも大きな断捨離を経験したようで……。

■近藤春菜:
お笑いタレント。1983年、東京生まれ。お笑いコンビ・ハリセンボンのツッコミ担当。2003年に相方の箕輪はるかさんとコンビを結成し、2004年にデビュー。「〇〇じゃねぇよ!」のギャグで幅広い世代からの人気を獲得。9月5日にはハリセンボントークライブ「のます」が復活したことも話題に。
https://www.instagram.com/harisenbon_haruna/?hl=ja

■やましたひでこ:
断捨離®提唱者。1954年、東京生まれ。子育てや介護を経験した後、ヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」から着想を得た「断捨離」理論を構築。BS朝日『ウチ、〝断捨離〞しました!』(毎週月曜夜8時)にレギュラー出演中。著書に『モノ・人・心の悩みが消えていく 断捨離道場』(講談社)など。
https://ameblo.jp/danshariblog/

忘れるくらいなら断捨離したほうが、物も私も幸せになれる

【春菜】:もともと捨てられない性格なんですが、周りの断捨離マニアたちにお尻を叩かれて、ようやく重い腰を上げたのがこの春。5年間続けたレギュラー番組『スッキリ!!』を卒業するという大きな転機を迎えたので、思いきってプライベートも変えようと、引っ越しを決めたんです。そしたら、想像以上の断捨離体験が待っていて……。

【ひでこ】:引っ越しは断捨離の絶好のチャンスですからね。
それにしても、想像以上って?

【春菜】:私は「捨てられない人間」だけに、新居の条件はなんといっても、収納が多いことでした(苦笑)。でも不動産屋さんに、「条件とは違いますが、ご参考までに」と案内されたある部屋を見たら、収納が少ないうえ平米数も劣るのに、全体の印象は広々としていて、めちゃ気に入って。「ここに住みたい!」という一心で、持ち物を劇的に減らすことにしたんです。

【ひでこ】:物より空間を選んだとはエライ! 
よく決意しましたね。

【春菜】:いやぁ~~、断捨離マニアの友人たちから「春菜も断捨離したら?」って言われるたびに、「やってみようかな」と頭の中では思っていたんですよ。でも、いざ家に帰って部屋を眺めてみると、どこから手をつけたらいいのかわからない。それで結局延々とやらずにいたら、2年くらい前だったか、とうとう友人から「物のない生活を一回体験してみなよ!」と言われて、しぶしぶ、1週間ホテル暮らしをしてみたんです。

仕事の現場にも、ホテルの部屋から通うようにしまして。そしたら、最低限の物しかなくても困らないどころか、むしろ物にわずらわされない分、ものすごく快適だったんです。「シンプルな空間ってたしかに気持ちいいな」と実感しました。

で、1週間後に帰宅してみたら、自分の家はいらないものだらけ、ということに気づきまして。物が多すぎて空間がなく、息苦しいんですよ。

【ひでこ】:物に執着していると、空間に目がいかなくなってしまう。
でも、春菜さんは一度視点をリセットしたことで、物より空間に価値があることに気づいたのですね。

【春菜】:そうだと思います。
今回の引っ越し準備では「こんなの持ってたっけ?」って物がたくさん発掘されて、昔の私ならいちいち懐かしんで結局しまいこんでいたけど、今はそんなふうに忘れられてる時点で物がかわいそうだなと。それなら断捨離したり、必要な人に使ってもらったりしたほうが、私にとっても物にとっても幸せだなって思えたんです。

【ひでこ】:素晴らしい成長ぶり!

【春菜】:その一方で、忘れられない思い出の品もたくさん出てきたんですが、それもこの機会にだいぶ手放しました。

例えば、自分へのご褒美に買ったハイブランドのバッグ。私、芸人になったばかりの頃はとにかく食べていくのに必死で、それから少しずつテレビに出させていただけるようになって生活にちょっと余裕が出てきたときに、「これまで頑張った証」として憧れのブランドの物を少しずつ買い集めていた時期があったんです。

でも、そもそも「頑張った証」が今の私という人間そのものなんだから、証拠を物として持っておく必要なんてないんですよね。「あの時期があったから、今の私がある。ありがとう」という気持ちで手放せばいいんだと気づきました。

それから、人からいただいたけど使い切れない物などは、その方への感謝の気持ちを心に留めて、「ありがとう」と思いながら送り出せばいいんだなって。差し上げたり、寄付するなどして次の持ち主のもとで活躍できたほうが、物にとっても幸せですよね。

おうち時間を充実させたくて、物より空間を選びました

【ひでこ】:埋もれていた物や思い出の品のほかには、何を断捨離しましたか?

【春菜】:新居は収納場所がほとんどないので、服や小物をバッサリと。それと、ダイニングテーブルを小さな物に買い換えました。コロナ以前はときどきホームパーティーをやっていたんですけど、今は出来ませんし。いろいろ落ち着いた頃にホムパしたくなったら、友達の家に行けばいいかなーって(笑)。

【ひでこ】:ホムパのゲストまで断捨離(笑)!

【春菜】:(笑)。集まりにくいご時世はしばらく続きそうですしね……。以前と違って、友達との外食でストレス発散できなくなった分、最近は自宅でいかに気持ちよく過ごすかを強く意識するようになりました。

【ひでこ】:あぁ、そんな事情もあって物より空間を選んだのね。

【春菜】:はい。おかげで今は、おうち時間が超~楽しいんです。前の家では1人でいると孤独を感じやすかったんですが、今の家に引っ越したら、1人が寂しくないんですよ!

【ひでこ】:空間が閉じていなければ心も閉じないし、すがすがしい空間はそこにいる人をもてなしてくれる。
だから、人や物で心の穴を埋める必要がなくなるのよね。

小さな断捨離を習慣にすれば、「自分を大切にできる人」になれる

【春菜】:ただ、1人で家にいると腰が重くなってしまうところは変わらなくて。たとえば「ここ散らかってるな」と気づいたら、パッと動いて片づけられるようになりたいんですが……。

【ひでこ】:腰が重い人はね、自分を大事にしていないの。

【春菜】:え、どういうことですか?

【ひでこ】:断捨離をして空間や物を手入れするのは、自分をもてなす行為。それを怠るのは、自分の面倒をみるのが嫌ってことよ。

【春菜】:そうか……。他人のためならやるんだけど……。

【ひでこ】:春菜さんみたいに自分のことを後回しにしちゃう人が「自分のために物や空間を手入れする」と意識を転換する方法はただ1つ、「断捨離を生活習慣にすること」! 

断捨離する物は、たとえばお財布のレシートとか、小さなものでいいの。行動が変われば、思考は勝手についていく。続けていくうちに、「人よりもまず、自分をもてなす」ということが春菜さんの習慣になってくはずですよ。

ところで春菜さんはこの春、大きな断捨離を経験して、考え方が変わってきた実感はないかしら?

【春菜】:そう言われてみると、例えば洗面所に髪の毛が落ちていたら、前の家では「面倒だな~」とスルーしてたけど、今は即座にコロコロで掃除してる……それも自然と。

【ひでこ】:ほら、行動が変わってきてる! 
春菜さんにとって仕事の転機は必然だったんじゃないかしら? なぜなら、それをきっかけに物を断捨離できて、意識も変化し始めている。いい流れに乗ってる証拠よ。
別れや捨てる痛みを乗り越えた先には、きっと新しいステージでが待っていますよ!

【春菜】:なんてうれしいお言葉! 私は今38歳なんですが、40代以降に向けてチャレンジ意欲が高まってきたことも、『スッキリ!!』卒業という自分自身の決断を後押ししたと思うんです。コンビ(ハリセンボン)でももっと頑張りたいし、個人的にはお芝居にもチャレンジしてみたい気持ちが湧いてきています。

【ひでこ】:わぁーーーー、名俳優になりそうな予感!

【春菜】:お芝居は年齢を重ねるごとに、演じられる役が変わっていくのが魅力だなって。
めちゃくちゃ悪人の役とかもやってみたいんです!

【ひでこ】:悪人の春菜さん。早く見たいわ~!
大丈夫、口に出したことは必ず実現しますからね。これからも応援していますよ!

ひでこ先生の最新刊『モノ・人・心の悩みが消えていく 断捨離道場』(講談社)

参照:『サンキュ!』2021年11月号連載『断捨離トークひでこの部屋』より。
※掲載している情報は2021年9月現在のものです。

撮影/久富健太郎(SPUTNIK) ヘア・メイク(ひでこ先生)/Hachi  取材・文/志村香織

 
 

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