親子ダンスの練習

体を楽しく動かしながら英語を五感で吸収しよう!

2022/01/15

映像教材に合わせて歌ったり、ダンスをしたりと、英語を楽しんでいる様子のうちの子。でも、これだけで英語の力はついているの?と思うことはありませんか。実は、3・4歳児にとって、英語を学習するうえで体を使って楽しむことは重要なのです。体で英語を吸収することの大切さを、アレン玉井先生にうかがいました。

<お話をうかがった先生>アレン玉井光江先生
教育学博士。青山学院大学文学部教授。日本児童英語教育学会会長。専門分野は児童英語教育と第二言語習得について。著書は『小学校英語の教育法』(大修館書店)など。
※取材時の情報です。

五感を使って英語を身につけることが、どうしていいの?

幼児は、五感をフルに使って、いくつもの情報から物事を理解しています。英語を身につけるうえでも、体を使うことが効果的です。その理由を紹介します。

幼児と大人、こんなに違う!

突然ですが、クイズです。

Question

新鮮なフルーツ
sunabesyou/gettyimages

幼児にりんごとバナナを見せて、「同じところはどこかな?」と聞きました。さて、子どもたちは何と答えたでしょうか?

Answer

大人なら「両方とも果物」と答える人が多いでしょう。でも、幼児では、両方ともヘタがあることを共通点とした子が多かったのです。

椅子の上で考えているアジアの女の子
kokoroyuki/gettyimages

幼児期は、五感を使って自分のまわりのものを深く理解しようとしている時期で、いろいろなところに興味をもってどんどん知識を増やしています。たとえば、「りんご」なら「丸い」「ヘタがある」「赤い」「甘ずっぱい」「中身が白い」などと、見て、触って、味わって…とまさに五感を使って感じ取ったいくつもの情報から「りんご」というものを認識していきます。

大人なら、「りんご」と「バナナ」の共通点を「果物」とするのが一般的ですが、幼児がりんごとバナナの共通点を「ヘタがある」とするのは、「ヘタ」を通して実体と関わることができるからでしょう。つまり、幼児にとって自分の世界と「りんご」や「バナナ」を結びつけているのが「ヘタ」ということ。幼児はそうやって自分の意味世界を広げていきます。

言葉も、五感を使いながら、獲得していきます

赤いリンゴを持つ赤ちゃんの手。新鮮なフルーツ。水色の表の背景上のテキストの空の場所。パステルカラー。クローズ アップ。視点ショット。トップダウンビュー。
FotoDuets/gettyimages

子どもは「言葉」も体験を通して身につけています。たとえば、「りんご」という日本語を習得するのに、お子さんは「りんご」という言葉を聞きながら、「りんご」を見たり、触ったり、臭いをかいだり、食べたりなどの経験を繰り返し、自然と身につけていったと思います。

子どもの言語獲得には頭だけでなく体も大いに使われています。それは、0~2歳ごろ、自分のまわりのものを何でも手で触ったり、口に入れたりして理解していく時期から始まり、3・4歳になると体や手指の使い方も上手になり、大人のまねをしたり、体験が増えていったりする時期へと変わります。

英語も、体を使って学習することが大切です

フィールドで遊ぶ日本人の少年
kokoroyuki/gettyimages

母語ではない英語の場合も、同様に五感を刺激しながら理解すること、学習することが効果的です。また、体を動かしながら英語を経験することも大切です。

たとえば、"jump"という言葉を"Jump, jump..." と繰り返すと、まず子どもは言葉を音として聞き、気に入った音だとすぐに聞いたままをまねします。そのとき、跳び上がる動作を一緒にしてあげると動作もまねして、"jump"という英語の意味を体でも感じながら理解していくことができます。

参照:〈こどもちゃれんじ English〉

 
 

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