【必見】コツをつかめばうまくいく!イヤイヤ期乗りきり術
2022/03/21
言うことを聞かない、かんしゃくを起こす、さらにはごまかしも通用しない!1歳後半頃の子どもとの付き合いは、日々悩みがつきません。うまくいかなくて行き詰まったときの、上手な乗りきり方を一緒に考えていきましょう。
<お話をうかがった先生>
岩立京子(いわたてきょうこ)先生
東京家政大学子ども学部子ども支援学科教授。専門は発達心理学、幼児教育。主な監修に『しつけ』NHK出版)など。1男1女の母でもある。
こちらも感情的になってしまうんです
【ハミユさん(神奈川県)のお悩み】
◆食事をしているとき
いらないのか飽きたのか食べ物で遊び始める。
(お母さん)「食べ物で遊ぶならもうおしまい」
と、片付けると……
(子ども)「うわああ~~ん」
(お母さん)「じゃあきちんと食べなさい」
と戻すと……
(子ども)(手でこねて遊ぶ)
(お母さん)「やっぱり遊んでるじゃないの!もう片付けちゃう!」
(お皿を取り上げる)
(子ども)(大泣きする)
頭にきてしまう……。
身近な話し相手を見つけてストレス解消を
食事のときに遊び始めたら、切り上げてもいいですね。子どもは自分がしていることを中断されると抵抗しますので、やめさせたいときは、気持ちを切り替えられるように「~しよう」とほかの楽しいことに誘うと、お互い感情的にならずにすみます。何でもヤダ、ヤダと言われて、おうちのかたもついイライラすることが多い時期ですが、身近に話し相手や相談相手を見つけて、ストレスを解消しながら乗りきっていきましょう。
イライラをストップわが家のコツ
●食事中、自分にお茶をいれて一服
食事のときにイライラしたら、自分にもお茶をいれて一服しながらゆっくり食べさせるようにしています。(富山県 瑠ちゃんママ)
●にこにこ笑顔の写真を見る
歌を歌う、音楽をかける、深呼吸をするなど。また、写真立ての中の笑顔の子どもの写真を見ると我に返ります。(千葉県 かおりママ)
子どもに伝わる説得ができません
【ひよりんさん(北海道)のお悩み】
◆遊んでいるとき
(子どもが人形を投げる)
(お母さん)「投げちゃダメー!!」
(お母さん)「危ないしおもちゃが壊れちゃうけどいいの?」
こういうときはきちんと手を握って言い聞かせるようにしているけれど……
(お母さん)「『ごめんなさい』は?」
(終始目を背けたままの子ども)
(お母さん)「ちゃんとママのおめめを見て!」
わかってくれてるのかなぁ……?
簡潔にわかりやすく、その都度伝えよう
子どもがいけないことをしたとき、おうちのかたが言葉をかけることが大切です。「痛い痛いになるからやめようね」、「そんなことしたらママ悲しいよ」などわかりやすい言葉で話してください。ただ、納得するのは難しい時期ですから、適当なところで切り上げてかまいません。繰り返すことで少しずつわかるようになっていきます。別のことに誘って気分転換を助けるようにしましょう。
わかってほしいときのわが家のコツ
●ぬいぐるみを使って
お気に入りのぬいぐるみを友だちに見立てて、ぬいぐるみ相手に説明し始めると、気になるようでそばに来ます。ぬいぐるみと一緒に話が聞けたら、大げさにほめてあげます。(千葉県 くま)
●叱るより、なるべくほめる
一旦気をそらせて、私がしてほしいことやしてもいいことを教え、納得できたらその場でほめると、してほしいことを喜んで覚えてくれるように思います。(福岡県 コマチ)
根負けして要求をのんでしまう
【みどりくまさん(鳥取県)のお悩み】
◆テレビを見ているとき
(子ども)「もっと!(もっと見たい!)」
(お母さん)「もうおしまい。1回だけの約束でしょ」
(子ども)「もっとー(見たいよー)もっとー(もう1回見たいよー)」
(お母さん)「(う~んここで泣かれたら面倒だなー)」
(子ども)「もっとー」
(お母さん)「(かといって遊んであげる時間もないし……)」
結局テレビをつけてしまうことに……。
言いなりにならず「ちょっぴりがまん」を教えたい
駄々をこねられて要求を通してしまうと、「駄々をこねれば要求が通る」と子どもは思います。自分をコントロールする力を育てるために、いつも言いなりにはならないようにしたいですね。ただこの時期、絶対だめを通すのは大変です。例えば、ごはんの前にどうしてもジュースをほしがったら、小さなコップであげて、あとは泣いてもあげないなど、子どもの気持ちをくみつつ、ちょっぴりがまんを学べるような妥協点を探しましょう。
根負けしないわが家のコツ
●お菓子の代わりにチーズ
おやつをもっとほしがるとき、代わりにゆでた野菜やチーズなど、栄養になりそうなものがあればそれで代用します。(滋賀県 E・M)
●忙しくても少しだけ抱っこ
夕飯前に食べ物をほしがったときは抱っこして、「もうすぐごはんだから待っててね」と作っている様子を見せます。(大阪府 rito)
いざというときの「奥の手」をもっと知りたい
【yomihaさん(大阪府)のお悩み】
◆おでかけしたとき
・これまでだったら―
(お母さん)「イヤイヤ言ったらダメでしょ?」
と抱っこして優しく子どもに語りかければ―
(子ども)「うんうん」
とうなずいて泣きやんでくれたんだけれど
・今は―
ダメなときは何をやってもダメ
(子ども)「ヤダー」
公共の場で泣かれてしまうと私もイライラ
無理やり連れ出したら
(子ども)「ギャー」
さらに大きな声で泣かれてしまい打つ手なし……。
子どもが最近興味をもったものを次の「奥の手」にしよう
1歳半を過ぎると、相手の意図を察して、思い通りにはならないぞ、とがんばるようになる子もいます。相手のもくろみがわかるのは、もう赤ちゃんではなくなってきた証拠です。興味が広がってくる時期ですから、子どもが最近興味をもったことに誘うなど、マンネリにならない工夫をしていきましょう。
奥の手公開!わが家のコツ
●「だめ」と言わず、子どもに選ばせる
選択肢を増やします。服を着ないときは、別の服を出して、子どもに選ばせたりしていますよ。(大阪府 リンゴ)
●ふだんさわらせないものを出す
ふだんさわらせないものを渡すと効果があります。中身を出した私のポーチとか、もう使っていない携帯電話とか。でも、本当に奥の手ですね。(埼玉県 ピッピ)
※取材時の情報です。
参照:〈こどもちゃれんじ〉