父と子供がトランプをする

遊びのルールが守れない!子どもへの対処法4つ!

2022/03/28

トランプやかるた、すごろくなどで遊ぶとき、負けると悔しくて、ゲームを中断したり、ズルをしたりしておうちのかたが困ってしまうこと、ありませんか?でも実は、ゲーム中のトラブルは成長のチャンス。ルールある遊びでお子さんが成長するための、おうちのかたにおすすめの関わり方をご紹介します。

「守ること」ばかりにとらわれないでOK。 今はルールのある遊びを「体験」することが大事!

子供はベッドの上の部屋で教育ゲームをします。子供はカードで数字と文字を学びます。子育てと子育て
Nestea06/gettyimages

遊びのルールは、「守らせるため」ではなく、「みんなで楽しく遊ぶため」にあります。年中さんの今は、ルールのある複雑なゲームに出合い始める時期。だからこそ、お子さんが「ルールを守った方が楽しく遊べる」と気づく体験にすることが大切なのです。
ゲームで遊ぶ体験が増えると、勝ちたい意欲が強まります。そこで勝ったうれしさや負けた悔しさを存分に表現し、おうちのかたに受け止めてもらう体験が大切。これをたくさん繰り返すことで、年長さんの頃から、友だちどうしでのゲームも楽しめるようになっていきます。

年中さんに、勝ち負けのあるゲームがピッタリな2つの理由

1.がまんの必要性を感じられるため
ゲームで遊んでいると、思い通りにならないときのつまらなさも体験します。でも、人と遊ぶ楽しさを味わっていれば、「みんなと遊ぶためには、がまんすることも必要なんだ」と感じられるようになっていきます。

2.人の気持ちを理解する力が育つため
繰り返しゲームで遊ぶことで、勝つうれしさと負ける悔しさを知り、勝者と敗者、両方の立場を体験できます。自分が負けたときに励まされた体験があると、年長さんの頃から、負けた人を気づかおうとするようになっていきます。

ルールある遊びで成長するためには、 おうちのかたの支えが必要です

少年のトランプ
yamasan/gettyimages

年中さんは、ゲームに勝ちたいあまりルールを守らないことがよくあります。ですが、それも子どもなりに、勝つために工夫して取り組んだ結果です。すぐ叱らず、勝ちたかった気持ちをまず受け止めましょう。
ルールを破るのがいけないことは、お子さん自身も理解しています。そこで「ルールなんだから守りなさい」と頭ごなしに叱られても、素直に聞けないもの。それより、「ルールを守った方が、自分もみんなも気持ちがいい」と、お子さん自身がルールの必要性に気づくことが大切です。そのためには、楽しく遊ぶ体験が何より必要です。

楽しい体験がベースにあることが大切なので、3回に2回はお子さんに勝たせましょう。ただ、勝たせてもらってばかりだと、同年代の子と遊んで負けたときに気持ちをコントロールできなくなるので、3回に1回はおうちのかたが勝つようにしてくださいね。
負けると泣いたり怒ったりすることもありますが、おうちのかたに励まされたり、慰められたりしながら遊ぶうちに、「次はがんばろう」と思えるようになりますよ。

ぜひ実践して!遊んだあとのお子さんへの声かけ

●子どもが勝ったとき
「今日は最後まで遊んだからゴールできたね!」
「勝ってよかったね」だけで終わらず、諦めずに続けたから勝つ喜びを味わえたことを伝えましょう。努力と成果のつながりに気づくと、負けても再挑戦する意欲がわきます。

「お母さんは負けちゃったけれど、○○くんが順番を守って遊んだから楽しかったよ!」
勝敗は遊びをおもしろくする要素。おうちのかたが「負けたけど楽しかった!次は負けないぞ」と前向きな姿勢を見せることで、お子さんが「勝っても負けてもゲームは楽しい」と感じられます。

●子どもが負けたとき
「負けると悔しいよね。もう1回やってみようか?次は勝てるかもしれないよ」
おうちのかたの前だからこそ、悔しさを思いっきり表現できるもの。そこで受け止められた体験があれば、友だちとの遊びでも、感情をコントロールできるようになっていきます。

「(かるたで遊ぶ場合)札を見て、置いてある場所を覚えておくといいよ」
手加減して勝たせるだけでなく、勝つためのコツを伝えることも、おうちのかたの役割。具体的なコツを伝えて遊びを繰り返すことで、お子さんの理解も深まります。

次は年中さんがルールの大切さに気づけるようなおうちのかたの関わり方を、4つのケース別にご紹介します。

トラブルを成長のチャンスに変える!4つのケース別対応法

ケース1:自分が勝つためにズルをする場合

愛するママのクローズアップ小さな娘の手を保持
fizkes/gettyimages

→勝ちたい気持ちを認めてから「楽しかった?」と聞いてみる
「ズルしちゃダメだよ」と注意する前に、お子さんの勝ちたかった気持ちを受け止めましょう。それから、「でも、それで楽しかった?」とお子さんに聞いてみて。ルールがわかっていれば、お子さん自身も後ろめたい気持ちがあるので、きっと「楽しくない」と答えるでしょう。そのあとに、「じゃあ、やり直そう」と言って遊びを再開するといいですね。

ケース2:自分が負けそうになると、途中で止めようとする場合

散らばったトランプがたくさん。
frema/gettyimages

→おうちのかたの気持ちを伝えて再開し、「続けてよかった」と思える体験に
「途中でやめるとつまらないよ」などとおうちのかたの気持ちを伝えましょう。お子さんの気が変わり、まだやりたいと言えば続けるといいですね。そしてお子さんに勝たせて、「途中で止めなくてよかった」と思える体験にしてください。

ケース3:自分の負けを認めようとしない場合

百人一首カルタ
imagenavi/gettyimages

→理由を伝えて譲ることがあってもOK
例えば、かるたなどで遊んでいて、お子さんとほぼ同時に札を取ったとき、「もしかしたら、○○ちゃんの方がちょっと早かったかもね」と理由を伝えてから譲ってもいいでしょう。譲ってもらう体験をすることで、この先、友だちどうしで遊んでトラブルが起きたときなどにも、人に譲れるようになっていきます。

ケース4:勝つと自慢げな態度で負けた子をけなす場合

2 人の子供の部屋で遊んで
maroke/gettyimages

→友だちもがんばったとフォローするのを忘れずに
勝ってうれしいという気持ちは受け入れましょう。ただ、友だちをけなしたり、いやな気持ちにさせたりしたときは、友だちへのフォローも必要です。そのあと、「次はどっちが勝つかな?」と声をかけて、勝ったり負けたりするゲームのおもしろさを伝えるといいですね。

※取材時の情報です。

参照:〈こどもちゃれんじ〉

 
 

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