【エハラマサヒロさん】始める・やめるの判断基準は「僕はこれにエネルギーを感じるか?」

2022/05/25

サンキュ!名物「やましたひでこの断捨離対談」。今日のゲストは5人の子の父でもあるエハラマサヒロさんです。ピン芸人にミュージカル俳優、マンガやエッセイの執筆、そして「エハラ家チャンネル」を配信するYouTuberと八面六臂の大活躍! そんなエハラさんのモットーは「楽しいことにはすぐ挑戦」。実はこれ、断捨離の極意でもあったのです。

エハラマサヒロ
芸人。1982年、大阪府東大阪市生まれ。2009年、2010年、「R‐1ぐらんぷり」2年連続準優勝で話題となり人気者に。モノマネ、ギター、ボイスパーカッションなど多くの特技を持つ。21年にコミック&エッセイ集『エハラんち』を集英社より刊行。今年7月8日から開幕する舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』では藤原竜也さんや向井理さんら超豪華キャストと共演。小6から0歳までの5児の父。

やましたひでこ
断捨離®提唱者。1954年、東京生まれ。子育てや介護を経験した後、ヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」から着想を得た「断捨離」理論を構築。BS朝日『ウチ、〝断捨離〟しました!』(毎週月曜夜8時)にレギュラー出演中。最新刊は『自在期』(ビジネス社)。東京と鹿児島県指宿の2拠点生活

捨てられない物は 「不安の証拠品」

【ひでこ】エハラさんは断捨離にどんなイメージをお持ちですか?
【エハラ】最初はひたすら〝物を捨てる〟イメージでした。お片付け、的な。でも、少し学んでいくうち、物を捨てるだけではなく、もっと深いものなのかも?という気がしてきました。家の中だけの話ではなく、人生をよりよくするために、余計な物やことを手放すという思想……というか。
【ひでこ】すでに十分わかっていらっしゃいますね。物の取捨選択を習慣化することによって、心そして人生が整う。ところでエハラさんが最近、捨てた物は?
【エハラ】ため込んでいた服を全部捨てました。僕がゴハンを食べられるようになって13年なんですが、お金がなかった時代の発想がいまだに残っていたんですよ。また食えなくなったら、捨てたことを後悔するかも?と。
【ひでこ】捨てられない物は不安の証拠品なんですよ。二度と手に入らないかも?という不安や、未来になんの保証もないという不安など形のない不安が、形のある物の存在により強化されてしまう。それを取り除けたエハラさんは、人生の次のステップに踏み出したんです。
【エハラ】いきなりうれしいです(笑)。そう言われてみれば、最近、物を手放すことがようやく怖くなくなりました。例えば、20代から使っていた炊飯器を40歳近くなっても、ずっと使っている人いるじゃないですか。あの気持ち、少し前まではすごくよくわかったんです。でも今は違います。
【ひでこ】「まだ使えるのにもったいない」という思考も捨てた、と。
【エハラ】そのとおりです。例えば昔の炊飯器はごはんを炊くのに1時間かかっていたけれど、最近の炊飯器を使えば30分足らず。つまり浮いた30分で別のことができるんですよね。

【ひでこ】〝まだ使える〟 〝もったいない〟よりも、〝時間〟を選ぶ。それで効率を選択する発想に変わったのですね。
【エハラ】まさに。いま僕は仕事で挑戦したいことがたくさんあるし、子どもや奥さんとの時間もしっかりとりたい。それから今年に入ってからは筋トレも本気でしています。だから何よりも時間が大切で。例えばスマホも、毎年買い換えてるんですよ。同じことをするのでも、旧い機種と最新の機種では効率がまったく違いますからね。

楽しそうならすぐに始める。 無節操上等!

【ひでこ】ここ数年のエハラさんはお笑い以外のジャンルにも積極的に挑戦していらっしゃいますね。お仕事はどんな基準で選んでいるのかしら?
【エハラ】楽しいか、そうでないか、以上。単純すぎてすみません(笑)。
ひでこ:私も〝楽しい〟が大好き(笑)。自分が快いと感じることに敏感になり、常に「快」を選ぶ。断捨離がとても大切にしている思考です。
【エハラ】まさに僕は快の思考。今日はお笑い、明日はミュージカル、なんて状態が心地いいんですよ。楽しそうなことは全部試したい。多少完成度が低いものがあってもいいんです。「あいつはあちこち手を出して、プライドないのか?」なんて言われることもありますが、僕のプライドはそこにはないんですよね。

人生を停滞させる “せっかく思考”

【ひでこ】周りの評価ではなくご自分に忠実に生きているのですね。 
【エハラ】はい。人にどう思われるかにはまったく興味がないし(笑)、とにかく感情で生きてます。あらゆることの判断基準は「楽しいか、そうでないか」。そして「楽しい」って何なのか?と考えてみると、僕自身が「エネルギーを感じるか」なんです。エネルギーを感じたらすぐ始める。でも、楽しくなくなったり、お金にならないと思ったら、パッとやめる。最近でしたらインターネットラジオの配信をやめましたね。
【ひでこ】「せっかくここまで頑張ったんだから」「せっかく時間やお金を費やしたんだから」という〝せっかく思考〟の断捨離ですね。人からどう言われようと、いいと思ったら始める、違うなと感じたらやめるの繰り返しが人生を動かす。それがエハラさんや私のような「楽しい生きざま」につながるのだと思いますよ。

物は多くてもOK。 大切なのは詰まらせないこと

【エハラ】いきなり現実的なことを相談してもいいですか?
【ひでこ】もちろん!
【エハラ】わが家には子どもが5人おりまして。おもちゃや服、本や学用品などがムチャクチャ増えるんです。僕の服は断捨離できても、家の物を減らすのは難しくて。
【ひでこ】物の数が多くてもいいんです。
【エハラ】えっ! 断捨離のひでこ先生がまさかの発言(笑)。

【ひでこ】「今」使っている物なら、いくつあってもいい。物が多い=悪ではないんです。断捨離が嫌うのは〝詰まり〟。お子さん5人の持ち物に「今使っていない物」が居座っていないかに注意を払い、使っていない物は断捨離。それさえ習慣にすれば、たとえ物の数は多くても、家は澱みません。何より大切なのは、物を「出す」ことを意識すること。
【エハラ】増やすのはOK。ただし、捨てることも常に意識、ですね。さっきの仕事の話に似てますね。
【ひでこ】鋭い。断捨離を実践している男性はやっぱり賢いわ。あ、もちろん女性も賢いですよ(笑)。常に必要な物やことを選びとり、手放すことを恐れない。そして、エネルギーを感じる対象への挑戦をやめない。エハラさんはそれを公私で見事に実践されていますね。今後のご活躍が楽しみで仕方ないわ。

撮影/林ひろし ヘア・メイク/Hachi 取材・文/福山雅美、『サンキュ!』編集部  

参照:『サンキュ!』2022年7月号 連載「断捨離対談 ひでこの部屋」より。掲載している情報は2022年4月現在のものです

 
 

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