韓国ドラマ『ボーイフレンド』感想/あらすじは!?パク・ボゴムとソン・ヘギョが主演したラブストーリーを徹底解説!
2024/11/05
2022年4月に除隊し、今後の活動から目が離せないパク・ボゴム!
2016年に最高視聴率25.3%を叩き出したドラマ『雲が描いた月明かり』を機に「国民の彼氏」と称されるほどの人気となり、日本でもその知名度を一気に上げました。
そこから2年。待望のドラマ主演作が『ボーイフレンド』です。
韓国を代表する女優ソン・ヘギョ演じる年上女性との大人なラブストーリーで、パク・ボゴムはこれまでの若々しくさわやかな青年という印象から少し成熟した姿を見せています。
トキメキと感動が詰まった珠玉のロマンティックラブストーリー『ボーイフレンド』について、韓ドラマニアで韓国ドラマライターのJUMIJUMIさんに徹底解説してもらいましょう。
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- 【あらすじ】異国の地で出会った2人。上司・部下として再会し運命の歯車が動き出す…
- 【見どころ】詩のようなセリフ、繊細に描かれた2人の想い、美しい情景と音楽。これはドラマを超えた芸術作品
- 見どころ1:真っ直ぐな想いを届けるジニョクに胸キュン。美しい詩のような名セリフも!
- 見どころ2:笑わない「氷の女王」の心が溶けていく。揺れ動く心情を繊細に演じた大女優ソン・ヘギョ
【あらすじ】異国の地で出会った2人。上司・部下として再会し運命の歯車が動き出す…
出張でキューバを訪れていたトンファホテル代表のスヒョン(ソン・ヘギョ)は、夕日の名所に行こうと秘書も付けずに1人で出かけます。しかし途中で引ったくりに遭い、困っていたところを1人旅をしていたジニョク(パク・ボゴム)に助けられました。
束の間の素敵な時間をすごした2人ですが、名前も聞かないままそれぞれソウルに帰国します。
帰国したジニョクに就職内定の電話がかかってきました。内定先はトンファホテル。そこで初めてジニョクは、キューバで出会った女性がトンファホテルの代表だったことに気づきます。
スヒョンの父親は元ソウル市長で現職の政治家。有名政治家の美しく賢い娘としてスヒョンは幼いころから芸能人のように注目され、自由のない生活をしてきました。また財閥テギョングループ代表のウソクと政略結婚させられた後、ウソクの浮気が原因で離婚をしますが、テギョングループの支配から逃れられずにいます。
トンファホテルの入社式で代表と新入社員として再会を果たすジニョクとスヒョン。
少しずつ距離を近づけていきますが、そんな矢先に一緒に食事しているところを写真に撮られてしまい、社内ではスヒョンに対する悪い噂が立つように。
テギョングループ会長でスヒョンの元姑であるファジンは、そのスキャンダルを理由にスヒョンを代表から失脚させようと動き始めます…。
住んでいる世界が違う2人。ジニョクが巻き込まれないように突き放そうとするスヒョンと、孤独な世界からスヒョンを救い出そうとするジニョク。
それぞれの想いはどのような結果を導き出すのでしょうか…。
【見どころ】詩のようなセリフ、繊細に描かれた2人の想い、美しい情景と音楽。これはドラマを超えた芸術作品
キューバの美しい景色の中での出会いから、再開し距離を詰めていく二人。とくに注目したい見どころをご紹介します。
見どころ1:真っ直ぐな想いを届けるジニョクに胸キュン。美しい詩のような名セリフも!
ジニョクは誠実で家族想いの心優しい青年です。
両親が営む青果店を手伝ったり様々なアルバイトをしたりしながら、体を動かし人と接して働くことを学んできました。一生懸命働いて貯めた資金で1人旅をし、最後の国キューバで運命的にスヒョンと出会います。
一挙手一投足が人々の関心を集めてしまうスヒョンを孤独な世界から救い出すため、立場の違いに臆することなく真っ直ぐにスヒョンと向き合おうとします。素直に気持ちを届ける純粋さがスヒョンの心を溶かしていくと同時に、観ている私たちの心をときめかせるのです。
ジニョクのセリフには、詩のように美しく心に届くものがたくさん!
スヒョンに詩集をプレゼントしたり、本で読んだ一節を用いて気持ちを伝えたりと、本好きな文学少年であるジニョクらしい気持ちの伝え方が胸キュン名場面となっています。
第3話に「あこがれ」という詩が出てきますが、2人が惹かれ合っていく過程をそのまま綴っているようで心ときめかされます。ぜひその内容は本編でご覧になってください!
しかし自ら踏み込んだスヒョンの住む世界では財閥が権力を振りかざし、その権力は容赦なくジニョクにも襲いかかります。これまでに経験したことのない大きな試練を前に、ジニョクは愛を貫くことができるのでしょうか。
ジニョクがたくさんの苦悩を抱えながらも前に進もうとする姿には感動を覚えるほど。筆者はジニョクを応援しながら、あまりの愛しさに「こんな息子が欲しい」と思いました。
見どころ2:笑わない「氷の女王」の心が溶けていく。揺れ動く心情を繊細に演じた大女優ソン・ヘギョ
スヒョンを演じたのは韓国を代表するベテラン女優ソン・ヘギョです。
ソン・スンホンと共演した『秋の童話』、イ・ビョンホンと共演した『オールイン』、歌手のRAINと共演した『フルハウス』など第一次韓流ブームの頃から第一線で活躍。2016年の『太陽の末裔』では数ある賞を総なめにし、その実力を再び知らしめました。
スヒョンの口癖は「耐えるのには慣れている」です。
政治家としての成功を目指す両親のために財閥テギョングループとの政略結婚に従い、息をすることすら憚られる生活に耐えてきました。ウソクの浮気で離婚しますが「テギョングループの元嫁」という肩書きが消えることはありません。
離婚の慰謝料にもらった倒産寸前のトンファホテルを、代表として超一流ホテルにまで立て直し、系列ホテルを増やすほどになりました。しかしその成功すら憎い元姑は、スヒョンからトンファホテルを奪い取ろうとするのです…。
そんな人生を耐えてきたスヒョンはいつしか笑うこともなくなっていましたが、ジニョクに出会い変わっていきます。
ジニョクを巻き込まないように突き放そうとする気持ち、それでも惹かれてしまう気持ち。スヒョンはジニョクに比べて言葉数は少ないですが、そんな複雑な葛藤を表情や涙で潤む瞳で美しく表現しています。
美人で賢く威厳のあるホテルの代表の顔もとても素敵ですが、初めてふれる本当の愛に癒されていく顔は観ている私たちをも幸せな気分にさせてくれます。
見どころ3:キャラが濃い!2人を見守る助演陣を好きにならずにいられない!
ジニョクとスヒョンの周りには、個性的で愛さずにはいられないキャラクターがたくさんいます。そんな助演陣の2人に対する様々な形の愛情が、この作品の大きな魅力のひとつです。
ジニョクの両親は息子を信じ、誇りに思っています。弟のジンミョンはお調子者でいつもふざけていますが、どんな状況でも兄を心配し応援しています。温かく絆の深いジニョクの家族にとても癒され、その家族愛は涙を誘うポイントでもあります。
ジニョクの幼馴染で同僚でもあるヘインは、立場が違いすぎる恋愛でジニョクが誤解されることを心配しスヒョンとの交際を反対します。苦難に立ち向かうジニョクを熱い友情で支え励ましてくれる頼もしい存在ですが、彼女もまた大きな葛藤を抱えていました…。
ミジンはスヒョンの秘書であり唯一無二の親友です。多忙なスヒョンを完璧に支える敏腕秘書である一面と、親友としてスヒョンにキツい忠告や悪口を言うオープンな一面がありとても魅力的です。
ミジンを演じたクァク・ソニョンは本作で脚光を浴び、その後『VIP』や『賢い医者生活』など人気ドラマに次々と出演しています。
スヒョンの運転手を務めるナム室長は、元々スヒョンの父親の記者仲間です。幼い頃からスヒョンを知っていて本当の父親のように優しく見守っています。スヒョンとジニョクの恋仲が軌道に乗ったのはナム室長のナイスアシストのおかげと言ってもいいでしょう!
スヒョンの元夫ウソクは自分の浮気で離婚をしたにも関わらずスヒョンにつきまとい、ジニョクにも牽制します。本人はそれを「兄心」と表現していますが、その真意は一体何なのでしょうか?
ウソクを演じたチャン・スンジョは『知ってるワイフ』『模倣刑事』『スノードロップ』などにも出演しています。
見どころ4:美しい情景と音楽が、大人のラブストーリーを盛り上げる。
本作はキューバを舞台にスタートします。趣のある街並み、美しい海に沈んでいく夕日、満天の星が輝く夜。そしてどこからともなく流れてくる音楽に人々は身を任せ踊ります。そんな美しい情景に第1話からググッと引き込まれると思います。
舞台を韓国に移してからも「ここに行ってみたい!」と思わされる美しい場所がたくさんあり、本作のロケ地を巡る人も続出しました。
とても上品で控えめなのに心が休まるような情景が2人の純粋な恋愛とリンクして、素晴らしいシーンを生み出しています。
そこに優しく語りかけてくるような音楽が流れ出すと、もうそれはドラマを超えた総合芸術作品です!
ぜひ本作の素晴らしさを全身で感じて欲しいと思います。
全16話のうちすべてではありませんが、エンドクレジットの後にエピローグがあります。こちらもお見逃しのないようにご注意ください!
■執筆/JUMIJUMIさん…韓国留学を機に韓国の文化に魅了される。年間30作品以上の韓国ドラマを視聴し、またライターとして情報発信も積極的に行う。ただ作品の内容を説明をするだけでなく、食や生活様式など文化面から掘り下げた解説を得意としている。インスタグラムはjumistyle99。