歴代視聴率1位【韓国ドラマ】キム・スヒョン主演『涙の女王』でロス者続出!笑いと涙に溢れるハートフルラブコメディを韓ドラマニアが徹底解説!

2024/10/03

2024年3月9日から韓国のケーブルテレビ局tvNで放送開始。日本ではNetflixにて同時配信された『涙の女王』。
回を追うごとに視聴率は伸び、最終話の最高視聴率は脅威の24.9%を記録し歴代1位を獲得!4年前に同局で放送された『愛の不時着』が打ち出した21.7%という数字を大幅に塗り替えました。

「キム・スヒョンとキム・ジウォンが夫婦役」それだけでも確かにそそられますが、ここまでの大記録になった要因は一体何なのでしょうか⁉︎韓ドラマニアで韓ドラライターのJUMIJUMIさんに徹底解説してもらいましょう!

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韓国留学を機に韓国の文化に魅了される。年間50作品以上の韓国ドラマを視聴し、またライターとして情報発信も積極...

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あらすじ:”デパートの女王”と”商店の王子”。離婚という危機から始まる夫婦の再生ラブストーリー⁉︎

ソウル大学法学部出身のペク・ヒョヌ(キム・スヒョン)は、クイーンズ百貨店の法務チーム長。妻ホン・ヘイン(キム・ジウォン)は財閥3世の令嬢でクイーンズ百貨店代表です。

ヒョヌがクイーンズ百貨店の新入社員だった頃、インターンとしてやってきたヘイン。上司に怒られてばかりで、コピー機も使えないヘインを気に掛けているうちに、ヒョヌは恋に落ちました。
実家は地元の名士で(田舎町で小さな)商店を経営していると自慢していたヒョヌですが、後になりヘインが財閥令嬢だと知りショックのあまり雲隠れしてしまいます。しかしそれでも2人は大恋愛を実らせ結婚しました。

それから3年。妻が上司であるという環境で肩身の狭いヒョヌ。家庭でも職場でも2人の関係は完全に冷え切っています。さらにヘインの家族と一緒に暮らすヒョヌは、義家族からのパワハラとも言えるような仕打ちに限界を感じ、とうとう離婚を決意するのです。
しかし、意を決して離婚を伝えようとしたその時、ヒョヌはヘインから衝撃的な告白を受け…。

『涙の女王』見どころはこれだ!

見どころ1:キム・スヒョンの”泣き”の演技&キム・ジウォンの”鉄”の演技が最高!

キム・スヒョンの”泣き”の演技が話題になった本作。その種類の豊富さ・演技の幅に圧倒されます。
酔っ払ったヒョヌが親友ヤンギ(ムン・テユ)に結婚生活の愚痴をこぼすシーンでは、泣き方も動きも可愛くてたまりません!小さな子供が駄々をこねるような「バブみ」が最高です。それに反してヘインを想い涙を流すシーンでは、切実さがひしひしと伝わってきます。同一人物だとは思えないほど。

心配から込み上げる涙、怒りから溢れる涙。様々な表情の涙で多くの人を魅了したキム・スヒョン。30代も後半に入り大人の渋みもグングン増し、「全世界が惚れる最高の夫」を好演しました。


ヘインはプライドが高く高飛車で、ヒョヌに対しても鉄のような冷たさで接していました。しかしヘインの冷たい態度の裏には寂しさ・恋しさ・不安・恐怖などが隠されていて、本当は純粋なのに素直になれない不器用さも。
この美貌で経営能力にも長け、強く冷たい面と不器用で可愛い面のギャップがあるなんてズルすぎますが、全然憎むことができません!新たな「最強愛され令嬢」を確立したキム・ジウォン、魅力が爆発していました!

見どころ2:Netflixファン悶絶!不時着・サイコ・ヴィンチェンツォまで登場⁉︎

本作の脚本は、キム・スヒョン主演『星から来たあなた』や『青い海の伝説』『愛の不時着』など、記録的ヒット作を生み出してきたパク・ジウンです。そして演出を担当したキム・ヒウォン監督は、本作と同様にtvNの土日ドラマ枠で大ヒットした『ヴィンチェンツォ』を手掛けています。
韓国ドラマでは脚本家・監督の過去作品の縁などから、豪華なカメオ出演が実現することもよくあります。本作でも韓ドラファンが嬉しくて悶絶しちゃうようなカメオ出演や演出が見られます!

ヘインの担当弁護士がまさかのヴィンチェンツォ!

離婚協議を進めることになったヒョヌとヘイン。ヘインの弁護士として登場するのがヴィンチェンツォ(ソン・ジュンギ)です!
イタリアからやってきたマフィアの顧問弁護士という設定もそのまま、「毒をもって毒を制する」という決めセリフまで出てきています。ファンにはたまらないワンシーンです。

『サイコだけど大丈夫』の兄弟が復活⁉︎

キム・スヒョンが2020年に主演を務めたtvNドラマ『サイコだけど大丈夫』。知的障害をもつ兄サンテ(オ・ジョンセ)と弟ガンテ(キム・スヒョン)の兄弟愛に涙した方も多いことでしょう。

本作ではオ・ジョンセが特別出演!どんなシーンで登場するかはここでは伏せておきますが、キム・スヒョンとの最高のコンビネーションを見せてくれています。

『愛の不時着』キャストが大集結&不時着ネタも⁉︎

本作には『愛の不時着』キャストがたくさん出演しています。『不時着』を見た方なら「あ!この人も!」とお気付きになったことでしょう。
キム・スヒョンも北朝鮮の工作員としてカメオ出演していますが、その他にもヘインの母キム・ソンファ役のナ・ヨンヒ、ヘインの叔母ホン・ボムジャ役キム・ジョンナム、ヒョヌの故郷の住人ヨンソン役キム・ヨンミン。そしてヒョヌの監視役コ・ギュピルとイム・チョルスも不時着出演者です。

そして「不時着ネタ」も出てきます!
第4話でヒョヌとヤンギが食事をしているシーン。ヤンギの「俳優も恋人同士を演じて本気で好きになるだろう」というセリフの時に、残念ながら日本語字幕では訳されていませんが、韓国語では「ヒョンビンとソン・イェジンを見てみろ」とも言っています。
第5話ではヘインの母が見ているテレビが『愛の不時着』です。
第7話でも、ヒョヌの監視役がヒョヌの義父に報告をするシーンで、「人が北朝鮮に落ちても必ず探し出してしまうほどの情報力を持っています」(字幕では「38度線以北で逸れた人も探し出せます」)というセリフがあります。

このようなユニークな演出でファンを喜ばせてくれるのも、韓ドラならではです!

見どころ3:美しい情景、美しい音楽がさらに涙を誘う!

本作は多くのシーンがドイツで撮影されています。結婚生活が凍りつく前のラブラブだった2人が訪れた思い出の場所で、ベルリンのサンスーシ宮殿や、フランクフルトのアイゼルナー橋など、観光地として有名な場所も。
長い歴史と風情を感じさせる美しい情景、そしてそれに負けない主演2人の存在感が芸術的な景色を生み出しています。

最終回のラストシーンで流れる曲はキム・スヒョンが歌う「Way Home」。深い愛情が滲み出てくるようなキム・スヒョンの優しい歌声にグッと涙を誘われます。
ちなみにこの曲の韓国語タイトルは「求婚」や「プロポーズ」という意味の「청혼」です。ドラマを全部見終わると、そのタイトルの意味がより一層心に沁みます。

その他にも本作のOSTには、男性アイドルグループSEVENTEENのメンバー、スングァン・ドギョム・ホシからなるユニットBSS(ブソクスン)や、『愛の不時着』のOSTにも参加した10CM(シプセンチ)、多くの名作ドラマで活躍しているOSTの女王HEIZEなども参加。素晴らしい歌声でドラマを盛り上げています。

見どころ4:エピローグは絶対見逃し厳禁です!

脚本家パク・ジウン作品では『愛の不時着』や『青い海の伝説』『星から来たあなた』などもそうでしたが、本編終了後のエピローグが非常に重要です!
見なくてもストーリーに影響はないかもしれませんが、パク・ジウン作品のエピローグは伏線回収の要素や、登場人物の個性をさらに豊かに色付ける役割を果たしています。
本編が終わってすぐ次の話に進みたい気持ちもわかりますが、エピローグまでじっくり楽しんでください!

筆者の感想:これぞ韓ドラ!韓ドラファンが唸る作品でした!

出典:PR TIMES

愛が冷めてしまった夫婦が、離婚危機をきっかけに再生していくラブストーリー。シンプルなお話だと思っていたのに、それだけじゃなかった!1話のラストシーンでのヘインの告白に、筆者も大変驚かされました!

財閥と一般庶民の格差問題、家族の確執、わかりやすい悪役など、他にも「韓ドラらしい要素」がいっぱい。ベタな展開とも言えるかもしれませんが、「これだから韓ドラは面白い!」というのが筆者の感想です。
韓国で最高視聴率を大幅に塗り替えたのも、「韓ドラらしさ」と言える原点をしっかり残していることが大きな要因だと思います。そこにこれだけの豪華キャストたちの高い演技力と名作に携わってきた製作陣の演出力が加わり、見た人の心を掴んで離さない作品が完成したのでしょう。

そしてとにかく主演の2人の美しいこと…。表情の一つ一つや、言葉にならない言葉まで、細部にわたって繊細に丁寧に演じられていて、生き生きとしたキャラクターの個性やその場の空気感まで伝わってくるような、心震わされる演技に魅了されました。
筆者はこれまでキム・スヒョンに対して、どちらかというと「可愛らしさ」を感じていたのですが、本作ではまんまと彼の成熟した大人の色気に気付いてしまい…。ヘインがときめくポイントで、筆者も一緒にキュンキュン打ちのめされていました。

たくさん笑い、たくさん泣かせてくれた『涙の女王』。筆者も若干ロス気味で、毎日繰り返しOSTを聞いています。

■執筆/JUMIJUMIさん…韓国留学を機に韓国の文化に魅了される。年間30作品以上の韓国ドラマを視聴し、またライターとして情報発信も積極的に行う。ただ作品の内容を説明をするだけでなく、食や生活様式など文化面から掘り下げた解説を得意としている。インスタグラムはjumistyle99。

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