【光熱費爆上がり対策】省エネ住宅にリフォームするなら、「全世帯対象の補助金」が出る今!
2022/06/12
光熱費を下げつつ、快適な家にしたい~!家のリフォームやエコ住宅が気になる人は今が狙い目!省エネ性能を高めるリフォームをすれば補助金が出るんですって。光熱費も節約できるようになってお得♪
<教えてくれた人>
・リフォームについて
小林礼乃さん 一般財団法人住まいづくりナビセンター所属
リフォーム事業者検索サイト「リフォーム評価ナビ」の運営やコンテンツ制作を担当。業界の最新動向にも詳しい。
・お金について
ファイナンシャル・プランナー 竹下さくらさん
なごみFP事務所代表。著書『書けばわかる!わが家にピッタリな住宅の選び方・買い方』(翔泳社)。住宅のお金にも精通。
1 原油の価格上昇+コロナ禍のすごもりWの原因で光熱費は上がっているんです!
「不安定な世界情勢の影響で原油や天然ガスの価格が上昇し、電気料金やガス料金も値上がり。さらに在宅ワークなどで家にいる時間が長くなり、電気やガスの使用量も増加傾向に。光熱費が上がる状況はまだまだ続きそうです」(竹下さん、以下竹)
2 トレンドの"ZEH"(ゼッチ)を国も大プッシュしている!
"ZEH"とは断熱・省エネ・創エネ(電気をつくり出すこと)の高い機能を備え、エネルギーの自給自足を目指す住宅のこと。「脱炭素社会の実現に向けCO2排出量を大幅に減らせるZEHを普及させるため、国からさまざまな補助金が」(小林さん、以下小)
新築住宅にも補助金が出ます!最新住宅も"ZEH"が人気!
国の後押しを受け、注目度もUP!
"2050年までに新築住宅のストック平均でZEH化を目指す"と国が宣言。セキスイハイムでは自然エネルギーを中心に活用したグリーンモデルが登場。未来は光熱費に悩まない?
3 エコ&光熱費が下がる家へ!リフォームするならこの3つ
「リフォームでもエコなZEHに近づけることができます。実行しやすいのが『窓の断熱』『天井や壁などの断熱』『高効率給湯器』の3つ。リフォーム内容や光熱費が下がる理由を解説します」小
リフォーム1 【断熱】窓を二重化して、断熱効果を高める!
費用:10万~20万円程度(高さ180cmの窓2カ所の場合)
家の中でも窓は熱の出入りが最も大きい場所。二重窓にすると窓と窓の間に空気の層ができて断熱性がUP。光熱費の節約に。「ほかのリフォームと比べて低コスト。エアコンの効きがよくなるなど効果を実感しやすいのも魅力」小
マンションのリフォームにおすすめなのが"内窓"。今ある窓の内側にもう1枚窓をつけて二重窓にする方法です。サッシや窓枠の交換が不要なうえ、断熱効果もバッチリ!
マンションでは、窓は共有部分となり、リフォームが難しいことも。今の窓はそのまま、内窓をつけるリフォームが簡単です!
リフォーム2 【断熱】天井や壁、床を断熱効果の高いものに変える
費用:10万~200万円(範囲や状態による)
「天井や壁は面積が広く、断熱性を高めると外気温の影響を受けにくくなります。エアコンの効きもよくなり、光熱費の節約にも。温度変化による体への負担が減る点も◎」小
リフォーム3 【省エネルギー】給湯器を高効率型に交換する
費用:60万~80万円(エコキュートの場合)
家庭のエネルギー消費のうち約3割をしめる給湯。「高効率型の給湯器は、従来型より少ないエネルギーで効率よくお湯を沸かせるので光熱費を抑えられます。CO2の排出も軽減」小
高効率型の給湯器「エコキュート」は、少量の電力と空気の熱を使って効率よくお湯を沸かす家庭用給湯システム。お湯をタンクにためて利用。割安な夜間電力を使い、光熱費も削減。
4 申請は22年10月末まで!"こどもみらい住宅支援事業"を徹底解剖!
早い者勝ちなので検討するなら早めに!
"こどもみらい住宅支援事業"は省エネ効果の高い住宅の購入費やリフォーム代を国が補助する制度。「申請は10月末までで予算に達すると終了に。早めの決断がおすすめ」竹
「リフォームの際に使える減税措置があります。自己資金で行った場合、リフォームローンを組んだ場合、ともに所得税から控除ができるので、ぜひ確認を!」竹
フォームをすると確定申告時に控除対象になることも!
実は全世帯が対象で、最大45万円!
「事業名に"こども"とあるのでわかりにくいですが、リフォームなら全世帯が利用でき、最大45万円※1が補助されます」竹。新築の場合にも、最大100万円の補助がある。
若者夫婦世帯※2
上限45万円
子育て世帯※3
上限45万円
それ以外の世帯※4
上限30万円
※1 住宅を購入し、リフォームを行う場合は最大60万円。※2 若者夫婦世帯とは、申請時点において夫婦であり、どちらかの誕生日が1981年4月2日以降の世帯。※3 子育て世帯とは、申請時点において、2003年4月2日以降に出生した子がいる世帯。※4 安心R住宅を購入しリフォームを行う場合は最大45万円。
「必須工事」と「任意工事」があり、「必須工事」の中でどれかはマスト!
「補助金をもらうには条件があり、"必須工事"(1)~(5)のどれかは必要。"必須工事"をすれば"任意工事"をプラスできます。補助額の合計が5万円以上になることも条件。工事はリフォーム会社が行い、DIYは対象外」小
必須工事※5どれかは行う必要あり!
窓、ドアの断熱改修
(1)窓ガラスの交換、内窓の設置など
(2)玄関ドアの交換
外壁、屋根・天井、床の断熱改修
(3)壁、屋根・天井、床の改修
エコ住宅設備の設置
(4)給湯器を高効率給湯器
(エコキュート)にする
※エコジョーズ、エコフィールなどもある。
(5)節水型トイレにする
※5 リフォームの予算については「公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター 見積事例(戸建)」参照。補助金額については国土交通省資料を参照。
●予 …リフォームにかかる予算
●補 …もらえる補助金
(1)窓
●予 10万~20万円程度
●補 2000~2万1000円
(1カ所当たり)
(2)玄関ドア
●予 30万~60万円
●補 2万8000~3万2000円
(3)床
●予 20万~150万円
( 範囲、改修前の状態により異なる)
●補 3万~6万1000円
(4)給湯器
●予 60万~80万円(エコキュートの場合)
●補 2万4000円
(5)トイレ
●予 25万~30万円
●補 1万7000~1万9000円
任意工事
必須工事をすると追加できる!
(6)ビルトイン食洗機、宅配ボックス、浴室乾燥機、ビルトイン自動調理対応コンロ、掃除しやすいレンジフードの設置など
●補各1万~2万円
(7)空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置
●補1万9000~2万4000円
ほか、手すりの設置などのバリアフリー改修、耐震改修も補助の対象
申請方法は?申し込みはリフォーム会社を通じてだから楽々!
手続きはリフォーム会社がやってくれるので安心。「補助金のやりとりもリフォーム会社を通じて。ローンを利用する場合は契約代金から補助金額を差し引いた金額に」竹
リフォームのPoint
何社か見積もりを取ることが大事!
何社か見積もりを取って金額感をつかんで。この制度を使うには「こどもみらい住宅事業者」に登録している業者を選ぶ必要があります。
住んでいる地域で検索できるサイトも活用して
https://www.refonavi.or.jp/
「リフォーム評価ナビ」は財団運営のリフォーム会社検索サイト。工事依頼者の口コミや施工写真がチェックできて便利です。
※こちらの情報はすべて22年3月末時点のものです。制度などが変更となる可能性があります。
参照:『サンキュ!』2022年6月号「最新住宅ニュース」より。掲載している情報は2022年4月現在のものです。イラスト/本田佳世 構成/岡部さつき(風讃社) 取材・文/神坐陽子 編集/サンキュ!編集部