グッズも概念も! フェムテックは社会に浸透している~連載「はじめよう!フェムテック」

2023/01/30

2021年10月から、ニッポン放送でスタートした番組『はじめよう!フェムテック』。ベネッセコーポレーションとかます東京の共同企画で、今、社会的なムーブメントになりつつある「フェムテック」を、さまざまな角度から取り上げています。パーソナリティーは、おなじみの伊久美亜紀総編集長と東島衣里アナウンサー。この連載では、毎週オンエアされた内容を、ギュッとまとめてお伝えします。

番組ではフェムテックに関する、あなたの職場や家庭などでの問題点やポジティブな試みなどを募集いたします。ニッポン放送『はじめよう!フェムテック』宛にメール(femtech@1242.com)でお送りください。

<パーソナリティー>
●伊久美亜紀 Aki Ikumi
大学卒業後、出版社3社の編集部を経て、1995年ベネッセコーポレーションに入社。『サンキュ!』編集長を長く勤め、現在はK&Fメディア総編集長として『たまひよ』『サンキュ!』『いぬのきもち』など年間約100冊の雑誌・書籍・絵本の編集責任者を務める。30歳の長女一人。

●東島衣里 Eri Higashijima
長崎県出身。大学卒業後、ニッポン放送に入社。現在は「中川家 ザ・ラジオショー」(金 13:00~15:30)、「サンドウィッチマン ザ・ラジオショー」(土 13:00~15:00)などの番組を担当。最近、女性の健康、そして幸せについて友人と語り合うことが多くなった31歳。

<ゲスト>
●山本沙織 Saori Yamamoto
岐阜県生まれ。大学卒業後、保険会社を経て、1997年にベネッセコーポレーション入社。主婦向け生活情報誌『サンキュ!』副編集長、書籍ムック部副編集長、姉妹誌、WEBサイト立ち上げ、サンキュ!・たまひよのブランドマーケティングを経験。通算20年以上、ママ向けメディアの編集やマーケティング、イベント事業に携わる。現在は、不況下でも生活実用情報誌購買数NO.1 を続ける『サンキュ!』の編集長として活躍中。企業向けの講演、セミナーなど多数行う。プライベートでは、中1と小2、姉妹の母親でもある。

まだまだ認知度の低い「フェムテック」を推進して、女性だけでなく社会全体の幸せを目指したい!という意気込みでスタートした番組の第2フェーズ。今回のゲストも、生活情報誌『サンキュ!』の山本沙織編集長です。「前回は、『サンキュ!』の今年のキーワードである“健康投資”について、詳しく教えていただきました。コロナ禍を経て、読者の健康への関心は、ますます高まっています。今回は、若い世代の読者に、フェムテックがどのくらい浸透しているかについて聞いてみたいと思います」(伊久美)

若い世代にとって、フェムテックは当たりまえのことになっている

■東島アナ「生活情報誌『サンキュ!』の山本編集長にお話を伺います。今回は、『サンキュ!』の読者から見る“若者のフェムテック観”です。取材を通じて読者から生の声を聞く機会が多いと思うのですが、いかがでしょうか」

■山本「そうですね。フェムテックという言葉がかなり認知されるようになってきたと実感しています。読者は20~50代と幅広いのですが、女性特有の健康課題やフェムテック関連のグッズや情報について、オープンに話せるようになってきたと思います。先日、“フェムテック東京”というイベントに出展させていただいたのですが、20代の若い世代の女性や男性が積極的に参加され、女性の体について考えることが、男女問わず普通になってきたように感じました」

■伊久美「弊社では、妊娠・出産、そして育児のための雑誌『たまごクラブ』 『ひよこクラブ』も発行していますが、本当に今の若い世代は、男性も妊活に積極的ですよね。少し前までは、男性は妊活することに抵抗があったようですが、今はまったく違ってきたと思います」

■山本「『たまひよ』のマーケティングを担当していたこともあったのですが、以前に比べて男性が妊活に積極的になってきているというデータがありました。すでに何年か前に、読者の男性側から“僕も妊活もするし、子育てもするから、読者をママだけに絞らないでください”というリクエストをいただき、それ以後ターゲットをママだけにしないことに決めたという経緯もあります。最近では、不妊の話題などもオープンに話されるかたも増えています」

■伊久美「男性の健康に対する意識も美意識も高まっている気がしますね。脱毛されているかたも増えてきたと聞きますし」

■山本「そうですね。“フェムテック東京”のイベントでも、VIO脱毛のブースもいくつかありまして、男性側の関心も高かったようです。女性にはフェムゾーンケアの化粧品などが注目されていました」

■東島アナ「意識や空気感が、確実に変わってきていますね」

フェムテック関連グッズも、生活にかなり浸透している

■東島アナ「フェムテック関連グッズを、使用されているかたも増えていますか」

■山本「『サンキュ!』で紹介したときに反響が大きかったのは、吸水ショーツや月経カップなどの月経関連の商品ですね。読者のお子さんは、小学校の高学年や中学生というかたが多いので、初潮を迎えるタイミングで、吸水ショーツをお子さんに勧めているという話はよく耳にします。また運動部のお子さんの中には、月経カップを使用しているかたもいます。フェムテックへの関心が高いお母さんほど、娘さんに早くから関連グッズを取り入れる傾向があります。便利なグッズを使うことで母も子も心配やストレスを軽減させることができますから」

■伊久美「これぞフェムテック効果じゃないですか! うれしいですね」

■東島アナ「グッズも今では種類も豊富になり選べるようになりましたね」

■山本「いろいろなメーカーから商品が発売されていて、日々驚いています。最初は、吸水ショーツも高価格だったのですが、今は価格も形状もバリエーションが増えて選びやすくなったと思います」

■伊久美「若い世代にフェムテックはかなり浸透しているのですね。そうなると、ベテラン世代も考えなくてはいけませんね。特に男性は、まだまだフェムテック関連の話題に抵抗感があるようです」

■山本「まずは女性がオープンに話すことだと思います。サンキュ!誌面でもフェムテック関連の特集があるので、男性のかたにもぜひご覧いただければと思います」

■東島アナ「変化を感じながら迎えた2023年ですが、山本編集長が考えるこれからのフェムテックの展望を教えてください」

■山本「2023年は“健康・美容投資”というところに力を入れていきたいです。女性自身がもっと自分の体のことを知って、先々を見据えながら、お金や時間を上手に使うという意識を高めていきたいなぁと思っています」

■東島アナ「月経や更年期の話を、誰としたらよいのかわからないかたも多いと思うので、この番組や『サンキュ!』に触れて、前向きに過ごすきっかけとしていただけたらうれしいですね」

合言葉は「はじめよう!フェムテック!!!」

【番組インフォメーション】 『はじめよう!フェムテック』は、毎週・土曜日15時50分~16時にオンエア。聴き逃しは『radiko』で(※首都圏にお住まいのかたは放送後1週間)お聴きになれます!

●記事まとめ/板倉由未子 Yumiko Itakura
トラベル&スパジャーナリスト。『25ans』などの編集者を経て独立。世界を巡り、各地に息づく心身の健康や癒やしをテーマとした旅企画を中心に、各メディアで構成&執筆。イタリア愛好家でもある。伊久美さんとは28年来の付き合い。https://www.yumikoitakura.com/

●撮影/寿 友紀 

 
 

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