我慢しないで合理的に、自分も家族の幸せも叶える賢い妻が急増中 ~連載『はじめよう!フェムテック』

2024/03/16

2021年10月から、ニッポン放送でスタートした番組『はじめよう!フェムテック』。ベネッセコーポレーションとかます東京の共同企画で、今、社会的なムーブメントになりつつある「フェムテック」を、さまざまな角度から取り上げています。パーソナリティーは、おなじみの伊久美亜紀さんと東島衣里アナウンサー。この連載では、毎週オンエアされた内容を、ギュッとまとめてお伝えします。

番組ではフェムテックに関する、あなたの職場や家庭などでの問題点やポジティブな試みなどを募集いたします。ニッポン放送『はじめよう!フェムテック』宛にメール(femtech@1242.com)でお送りください。

<パーソナリティー>
●伊久美亜紀 Aki Ikumi
ライフスタイル・プロデューサー、企業コンサルタント。大学卒業後、『レタスクラブ』編集部、ハースト婦人画報社を経て、1995年~2022年までは、ベネッセコーポレーション発行のメディア総編集長として『たまひよ』『サンキュ!』『いぬのきもち・ねこのきもち』など年間約100冊の雑誌・書籍・絵本の編集責任者を務め、2023年に独立。31歳の長女一人。

●東島衣里 Eri Higashijima
長崎県出身。大学卒業後、ニッポン放送に入社。現在は「中川家 ザ・ラジオショー」(金 13:00~15:30)、「サンドウィッチマン ザ・ラジオショーサタデー」(土 13:00~15:00)などの番組を担当。最近、女性の健康、そして幸せについて友人と語り合うことが多くなった33歳。

<ゲスト>
●山本沙織さん Saori Yamamoto
1971年岐阜県生まれ。大学卒業後、保険会社を経て、1997年にベネッセコーポレーション入社。主婦向け情報誌『サンキュ!』副編集長、書籍ムック部副編集長、姉妹誌、WEBサイト立ち上げ、『サンキュ!』のブランドマーケティングを経験。通算20年以上、ママむけメディアの編集やマーケティング、イベント事業に携わる。現在は、不況下でも生活実用情報誌8期連続購買数NO.1※ を続ける『サンキュ!』の編集長として活躍中。企業向けの講演、セミナーなど多数行う。プライベートでは、中3と小4姉妹の母親でもある。 https://39mag.benesse.ne.jp/

※日本ABC協会 発行者レポート2021年7月~12月 月刊誌販売会社部数

認知が広まりつつある「フェムテック」を推進して、女性だけでなく社会全体の幸せを目指したい!という意気込みでスタートしたこの番組。今回のゲストも、『サンキュ!』の山本編集長です。「効率を優先や自分も我慢しないための家電2台持ちなど、今の主婦の傾向について伺いたいと思います」(伊久美)

家電2台持ちが当たり前に!? 効率よく家事を回せば、自分も家族も快適!

■東島アナ「今回は『サンキュ!』読者を通じて、女性の動向がどう変化しているのか伺います。前回のお話で、仕事をしている人が時間やお金の上手な使いかたに関心があるということでしたね」

■山本「はい。特に共働きのかたは、時間がないと感じていらっしゃいます。一時期、タイムパフォーマンス、“タイパ” という言葉もはやりましたが、最近その言葉を実感しています。読者のお宅へ伺うと、家電を2台持ちしていらっしゃるかたをよく見かけるようになりました」

■伊久美「『サンキュ!』の読者が、同じ家電を2台も持っているの?!」

■山本「はい。時間を何とかやりくりしたいので、炊飯器や電子レンジを2台持ちしています。炊飯器を2台持っているかたは、1つは自分が食べる玄米用、もう1つは家族の白米用という感じです。昔は自分が玄米を食べたくても我慢していた傾向がありましたが、最近では玄米は時間がかかるので、もう1台用意するということです。また、ガスコンロだけでは足りないので調理用に炊飯器を使いたいのでもう1台買うという発想が定着しつつあり、編集部でも話題になっています」

■伊久美「かつては、“家族のために犠牲になる”みたいな主婦像がありましたが、今は自分のために、炊飯器を買ったりしているということですか」

■山本「そうですね。早く食事を出すための効率+自分が食べたいので我慢しない、という両方が満たされると思います。そして玄米を食べることは、自分への健康投資にもなります」

■東島アナ「つながっていますね。そういうライフスタイルになっているのですね! さらにファッションの面でも変化が出てきたのですよね?」

■山本「“ジェンダーイノベーション”という言葉が叫ばれていますが、今、医療系のおむつなどは男女で分けようとする傾向があります。一方でジェンダーレス化も進んでいます。読者のお宅へ取材に行くと、ご夫婦でシャンプーや化粧水を共用されているかたがいらっしゃいます。洋服も旦那さんと同じもの着ているかたも多いです。実際衣料品店の売り場でも、女性フロアに男性物が置いてあったりして、アパレル側も提案しているように感じます。“合理的に考えて、同じでよい、同じで格好いい”というふうに、だんだん変わってきているなぁと思います」

■伊久美「大昔の“ペアルックがダサい”とは違いますからね(笑)。男性物でもデザインがよければ着ますし、実際、男性物の小さなサイズのものを着ている女性も多いと思います。オーバーサイズもはやっていますしね」

■東島アナ「服の数も少なくてすみますよね。今は家族のためでもありながら、自分にちょっと矢印が向いている傾向があるのでしょうか」

■山本「そうなのです。弊社で、健康投資をする時に自分を優先するか家族を優先するかを調査したのですが、その結果、まず自分を優先すると答えているかたが増えています。これは大きな変化なのですが、決して家族をないがしろにするということではなく、自分が健康でいないとお金も損をするし、人にも迷惑をかけるし、家族も幸せではない、と合理的に自分を優先すると考えているようです。また、この番組の名前でもあるフェムテックなど、“女性の心身に目を向ける” という言葉が出てきたことで、オープンに自分をケアできるようになってきたと思います」

■伊久美「東島さん、うれしいね。この番組のテーマ、メッセージは “女性が幸せだったらまわりもみんな幸せになる” なので。やはり、自分のことが考えられるということは、結果、家族のためにもなりますよね」

■山本「人気がある読者を見ても、自分をしっかりケアされています。前回ストレスが多い人ほど、買い物の額が多くなるとお伝えしましたが、ストレスが少ない読者のお宅へ行くと、ほとんど外食をされず、一方で運動に関しては時間とお金をきっちり確保し、自分を整えていらっしゃいます」

■伊久美「自分を整えられている人は、人生も整えられている気がしますよね」

■山本「スマホを寝室に持ち込まないなど、そういうことがきっちりできている。朝も早く起きて1杯の白湯を飲んでデトックスするなど、自分なりのルーティンをお持ちです」

■東島アナ「今日から整えていきましょう(笑)。ルーティンをクリアできたことで自己肯定感が高まったり、よく山本さんがおっしゃる “自分軸” というのがキーワードになってきますね。そこを踏まえて、私は『サンキュ!』の4月号の特集“私にやさしい部屋にする”という見出しが気になっています。どういう企画なのでしょう」

■山本「こちらは4月号の第2特集になります。伊久美編集長時代は、“家族にやさしい部屋にする”、“もっと片付けやすい部屋にする” というようなタイトルが多かったのですが、今は “自分にやさしい部屋にする” というキーワードが求められていると感じています。どういう部屋かといいますと、家族に“アレはどこにあるの? ”と聞かれないように、家族の動線のあるところに片付けボックスを置く、パッと見て物が取れるように押し入れを1つ空けてその中に置くなど、家族の動線を見て、“ここにコレを置いたら、きっと片付けるだろうなぁ”と考えた上で整える!という特集です」

■東島アナ「じっくり読ませていただきますね」

合言葉は「はじめよう!フェムテック!!!」

サンキュ!4月号は、こちらでチェック
https://39mag.benesse.ne.jp/library/
最新号の5月号は、3月25日発売!

●次回は、薬剤師で体内環境師の加藤雅俊さんをゲストにお迎えします。

【番組インフォメーション】 『はじめよう!フェムテック』は、毎週・土曜日15時50分~16時にオンエア。聴き逃しは『radiko』で(※首都圏にお住まいのかたは放送後1週間)お聴きになれます!

●記事まとめ/板倉由未子 Yumiko Itakura
トラベル&スパジャーナリスト。『25ans』などの編集者を経て独立。国内外を巡り、各地に息づく心身の健康や癒やし、人物をテーマにした旅やウェルビーイング企画を、各メディアで構成&執筆。イタリア愛好家でもある。伊久美さんとは28年来の付き合い。https://www.yumikoitakura.com/

●撮影/寿 友紀 

 
 

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