知ってる?「こどもまんなかアクション」 子育て世代にはうれしいニュースなの?
2023/07/24
発足から約4カ月。こども家庭庁の今
厚生労働省から、2022年に生まれたこどもの数が77万747人であることが発表されました。この数字は1899年の統計開始以来、初めての80万人以下の数字であり、なんと過去最少なのです!
こどもの数がどんどん減っているだけでなく、児童虐待や不登校、こどもの自殺などさまざまな問題がある今、満を持して発足したのが「こども家庭庁」。こどものための政策を一本化して実施するための政府の組織です。
実は、4月1日の発足に際して、サンキュ!アンバサダーと『たまひよ』読者、両誌編集長が、こども家庭庁担当大臣の小倉將信さんに3981人の“リアルな声”を届けてきました。
私たちの取材に際して「スタートダッシュでやっていきたいです。頑張ります」と語ってくれた小倉大臣。こども家庭庁発足以来、「こどもまんなか社会」を実現するため、さまざまな取り組みを実施してきました。
たとえば、こどもや若者に関するさまざまなテーマについて小学1年生から20代の意見をもらう「ぷらすメンバー」の募集。こども・子育てにやさしい社会づくりのためのニーズ調査。そして、ゴールデンウィークにニュースとして報じられた「こどもファスト・トラック」については、みなさんも耳にしたことがあるのではないでしょうか?
「こどもまんなかアクション」って何?
「こどもまんなか社会」を実現するためのさまざまな取り組みのことを、「こどもまんなかアクション」と名づけ、こども家庭庁は広くアピールしています。施設の受付などで子連れ世帯の方を優先する「こどもファスト・トラック」もその1つ。
こどもや子育て中の方々が気兼ねなくさまざまな制度やサービスを利用できるように、地域社会・企業をはじめ、年齢・性別を問わず全ての人が、こどもや子育て中の方々を温かく応援するといった、社会全体の意識を変えていくことを趣旨としています。
「この趣旨に賛同して下さった自治体・企業・個人の皆様に、こどもや子育て中の方々に今からできること、例えば商業施設でベビーカーの優先レーンを設けたり、トイレでこどもに順番を譲ったり、それらを『#こどもまんなかやってみた』をつけてSNSで発信していただくことで皆様の活動が見える化します。このようなアクションの輪が自然と広がっていくことを期待し、こどもや子育て中の方々を温かく応援する社会の雰囲気を作っていきたいと考えています」(こども家庭庁広報)
小倉大臣も視察に! 「こどもまんなかアクション」実施例
「こどもまんなかアクション」の1つである「こどもファスト・トラック」。これは、公共施設や商業施設などの受付において、妊婦の方や、こども連れの方を優先する取り組みです。
今年のゴールデンウィークには、国立科学博物館、日本科学未来館、国営昭和記念公園、国営ひたち海浜公園などさまざまな施設で実施されました。
国立科学博物館
国立科学博物館は、小倉大臣自らが視察に。高校生以下のこども連れが並ばずにすむように、常設展入り口に「お子様連れ優先レーン」が設置されました。
■団体客がいると親子連れは入りにくかったので、ファスト・トラックがあることで入りやすくなったと思う。
■外出先ではいつも周囲の迷惑を気にして萎縮してしまうけれど、こんな取り組みが広がると前向きな気持ちになれるのでうれしい。
■子育てをしていない人にも理解を得られるような仕掛けも併せてPRしてほしい。
京都府
京都府は、旅券事務所、運転免許試験場及び京都駅前運転免許更新センターなどの窓口に、こども連れや妊婦の方の優先受付レーンである「きょうと子育て応援レーン」を設置しました。
旅券事務所では、あらかじめ子育て世帯専用窓口を設け、総合案内で、手続きにきたこども連れの方や妊婦の方に職員が声かけを行い、専用窓口を案内しています。
また、京都駅前運転免許更新センターは、専用窓口は設けていないものの、手続きにきたこども連れや妊婦の方に、職員が声かけを行い、優先して受付することができます。
Jリーグ
J1リーグ所属の川崎フロンターレが運営する「Anker フロンタウン生田」は、こどもやファミリーにやさしい施設です。
東京ドームより大きい約48,000㎡の広さを誇り、人工芝のグラウンド2面、屋内外テニスコート6面、体育館、そして他にもこどもたちが気軽に遊びに来られる生田多目的広場、生田ふれあい広場などさまざま要素が盛り込まれています。
施設内にはベビーケアルームやこどもも使いやすい「みんなのトイレ」を設置するなど、こども連れを歓迎してくれるのがうれしい!
また、通年実施されている健康増進プログラムの「フロンタウンフィットネス」の一部は親子、キッズ、ママパパ向けの内容です。未就学児向けの「キッズチア&ダンス」や、小学1年~4年生向けの「はじめてヒップホップ」、赤ちゃん連れで参加できる「産後ママのためのリカバリー&リフレッシュヨガ」などがラインアップされています。
熊本博物館
熊本博物館では、こどもが泣いてもOK、途中退室や途中入場もOKの「こどもまんなかプラネタリウム」と、キッズコーナーや育児相談、子育てに関する情報紹介など、育児をしている方とこどもに向けた応援イベントを6月に開催し、大好評! 今年の秋以降にも再度実施する予定です。
こんな「こどもまんなかアクション」があったらうれしい!
全国で続々と広がりつつある「こどもまんなかアクション」。子育て真っ最中の「サンキュ!アンバサダー」に、どんなアクションがうれしいか聞きました。
■サンキュ!アンバサダー 浅野一都さん(31歳):長男(6歳)、二男(2歳)
「だっこ紐でこどもを抱いて手提げのバックを持ち、さらに小さなトランクを持って移動していたときのこと。駅にエレベーターがなくて、絶対に階段を使わないとホームに行けないところがありました。ベビーカーのときも一度下ろしてから階段を降りなければいけなかったので結構大変でした。こども連れで困っている人を助けてくれるアクションが広がるとうれしいですね」
■サンキュ!アンバサダー 品川巴奈さん(34歳):長男(8歳)、二男(5歳)、三男(3歳)
「旅行時に宿泊先のホテルで、ベビーカーの貸し出しのサービスをされているところは本当にありがたいなと思います」
「つい最近、私と手を繋いだ三男が泣きながら歩いている時に、向かいから歩いてきた女性が【わぁ〜!!かっこいいお洋服!!すってきー!!!】と三男に向かってニコニコ話しかけてくれました。愚図って泣いていた三男も泣き止み、私もそれまでイライラしていましたが、その方のおかげでとても穏やかな気持ちになりました」
■サンキュ!アンバサダー 登淳美さん(39歳):長女(9歳)、長男(6歳)、二女(3歳)
「お店で子どもにお菓子をくれたりするサービスがあるとうれしく感じます。スーパーやコンビニで子どものお菓子だけ先にレジを通してシールを貼り子どもに渡してくれるひと手間がありがたいです」
「こどもまんなかアクション」は、自治体や企業だけでなく、個人でもできること。子育て当事者として、自分がやってもらったらうれしいことを、だれかに還元していくことが、子育てしやすいムード作りに繋がっていくはずです!
「こども家庭庁」公式LINEをチェック
8月上旬にこども家庭庁のLINEが開設される予定です。今回ご紹介した「こどもまんなかアクション」の取り組み事例や、子育て世代にうれしい情報が配信される予定なので、ぜひ最新情報をチェックしてLINEお友だち登録を!