「こどもまんなか社会」の実現に向けて「こども★若者いけんぷらす」を語る会へ参加してきました

「こども若者★いけんぷらす」って? 子どもの声を政策につなぐ新しい仕組み

2025/05/30

「こども若者★いけんぷらす」という取り組みを知っていますか?これは、こども家庭庁が実施している、子どもや若者の意見を国に届け、制度や政策に反映するための仕組みです。アンケートや対話の場を通じて、政策づくりに参加するチャンスが広がっています。

そんな「こども若者★いけんぷらす」をはじめとする、こども・若者の意見反映について語る会が、2025年5月15日に開催されました。サンキュ!STYLE取材班のマミが、こども家庭庁を訪れ、この会に参加してきました。

サンキュ!STYLE 取材班メンバー。以前家政婦として活動していた知識と20年超えの主婦業で培った経験を生か...

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政策に子どもの声を反映する「いけんぷらす」って何?

「こども若者★いけんぷらす」は、小学1年生から20代の若者までが参加でき、アンケートやグループ対話などを通して、自分の意見を政策に届けられる仕組みです。

2025年4月時点での登録者数は4,300人を超え、教育や福祉、インターネット利用、ジェンダーなど多様なテーマが扱われます。

子どもの声を「聴くだけ」で終わらせない仕組みとは?

語る会では、こども家庭庁長官官房長・中村英正氏が登壇し、「こども若者★いけんぷらす」の目的や実績、今後の課題についてを語りました。

「こども若者★いけんぷらす」は、ただ意見を聴くだけではなく、制度や政策に反映し、「反映できた内容」「反映できなかった理由」も含めて、意見を聴いた当事者にフィードバックする仕組みが特徴です。

こども若者★いけんぷらすの公式ホームページはこちら。

実際、過去には「こどもの居場所づくりに関する指針」「こども大綱」などで、子どもから集めた声が形になった例も紹介されました。

子どもの声をどう受け止める?「語る会」で見えた課題と工夫

この「語る会」では、参加者からの率直な質問や意見が多く寄せられました。なかでも印象的だったのは、「表現が苦手な子の声はどう拾うのか?」という問い。

これに対し中村官房長は、ファシリテーターの存在が非常に重要であると説明。ファシリテーターは、研修等を受け、一定のスキルや経験のある人たちが登録しており、子どもの気持ちを安心して引き出す工夫がなされているとのことでした。

また、「小学生以上が対象だが、まだ言葉にできない乳幼児の意見は反映されないのか?」という指摘には、「こども家庭庁では、声が聴かれにくいこども・若者たちの意見聴取も大事だと考えていて、意見反映についてのガイドラインを作成し、国や自治体に周知している。言葉にできない子どもたちの声も、社会として受け止めていく工夫が必要」と真摯に応えていました。

さらに、「文字だけの案内ではイメージが湧きにくい。動画で取り組みを紹介すれば、もっと子どもたちが参加しやすくなるのでは?」という意見も。これには「伝わりやすい案内方法について、今後検討したい」との前向きな回答がありました。

※「いけんぷらす」のInstagramなどでは動画の投稿もされているようです。

そして、実際に「いけんぷらす」に参加した子どもたちの声も紹介されました。

中には、「真面目な話をすると、普段は周りに引かれてしまう。でも、ここでは思い切り真面目な話ができたのがよかった」という意見も。
このような感想からも、安心して本音を話せる場所が、子どもたちにとってどれほど貴重かが伝わってきました。

「声をあげてもいい」と思える社会のために、大人にできること

中村官房長が強調していたのは、「子どもや若者が声をあげやすくなるには、大人の側が聴く姿勢を持つことが必要」ということ。家庭や学校、地域で日常的に意見を交わせるような環境づくりが、「こどもまんなか社会」の土台になると話していました。

子どもや若者が「声をあげてもいいんだ」と思える社会は、きっと誰にとっても生きやすい社会になるはず。どんな声も政策に届くように…そんな仕組みづくりが、確実に前に進んでいることを感じた会でした。

執筆者・・・サンキュ!STYLE 取材班 マミ
1976年生まれで小学生と大学生の母。更年期かな?という症状が見え始め、ライフスタイルを見直しているところです。元家政婦の経歴を活かし、サンキュ!STYLEにて家事に関する記事などを執筆中。

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