亜鉛不足になると、老化が早まる!?~連載『はじめよう!フェムテック』

2025/03/04

2021年10月から、ニッポン放送でスタートした番組『はじめよう!フェムテック』。ベネッセコーポレーションとかます東京の共同企画で、今、社会的なムーブメントになりつつある「フェムテック」を、さまざまな角度から取り上げています。パーソナリティーは、おなじみの伊久美亜紀さんと東島衣里アナウンサー。この連載では、毎週オンエアされた内容を、ギュッとまとめてお伝えします。

番組ではフェムテックに関する、あなたの職場や家庭などでの問題点やポジティブな試みなどを募集いたします。ニッポン放送『はじめよう!フェムテック』宛にメール(femtech@1242.com)でお送りください。

<パーソナリティー>
●伊久美亜紀 Aki Ikumi
ライフスタイル・プロデューサー、企業コンサルタント。大学卒業後、『レタスクラブ』編集部、ハースト婦人画報社を経て、1995年~2022年までは、ベネッセコーポレーション発行のメディア総編集長として『たまひよ』『サンキュ!』『いぬのきもち・ねこのきもち』など年間約100冊の雑誌・書籍・絵本の編集責任者を務め、2023年に独立。32歳の長女一人。

●東島衣里 Eri Higashijima
長崎県出身。大学卒業後、ニッポン放送に入社。現在は「中川家 ザ・ラジオショー」(金 13:00~15:30)、「サンドウィッチマン ザ・ラジオショーサタデー」(土 13:00~15:00)などの番組を担当。「はじめよう!フェムテック」を機に女性の健康や幸せについてさらに考えるようになり、知識のアップデートを心がける34歳。

<ゲスト>
●加藤雅俊 Masatoshi Kato
薬剤師・体内環境師・薬学研究者。大学卒業後、製薬会社に入社。研究所にて血液関連の研究開発に携わる。プロダクトマネージャー就任後、全国の病院を見てまわり毎年患者数が増えている医療現場に疑問を抱く。薬に頼らずに若々しく健康でいられるための食事+運動+心のケアを一緒に研究し、1995年に予防医療を目指し起業。ホリスティックな観点から健康をとらえ、サロンやセラピスト養成のためのアカデミーを展開。モデルや俳優の体内環境のケア、プロ野球チームやアスリートのコンディショニングケアも担当する。最新刊は 『1週間で勝手に血圧が下がっていく体になるすごい方法』(日本文芸社刊) 。YouTube『加藤雅俊の体内環境塾』 も好評発信中。

亜鉛は心がけないと摂れない栄養素。カキ・豚肉・レバーを積極的に!

■東島アナ「薬剤師で体内環境師の加藤雅俊さんをお迎えしています。前回は鉄分について教えていただきましたが、今回は亜鉛です。こちらも重要な栄養素ですが、不足しがちなのですよね」

■加藤「はい。私たちの体には約37兆個の細胞があり、それをバラバラにすると元素になります。人間は20種類の元素でできていて、20のうちの一つが前回お話した鉄であり、今回お話しする亜鉛です。人間の体ではつくることができない必須ミネラルと言われています」

■東島アナ「外から摂取する必要があるということですね」

■加藤「そうです。心がけていないと摂ることができません」

■伊久美「これまで、気にしてこなかったです。これからは摂るようにしよう!」

■東島アナ「私もそんなに気にしていませんでした。亜鉛はどのように摂取するのがよいでしょうか」

■加藤「やはり食物から摂っていただきたいですね。今の時期ですとカキ、あとは牛、豚、鶏のレバーもよいです。そして鰻、豚肉、チーズです。豚肉やチーズなら、普段から気軽に摂れますよね」

■伊久美「鉄と亜鉛、両方とも摂れる食材はありますか」

■加藤「豚肉です。亜鉛がダントツで含まれているのはカキです」

■東島アナ「豚肉は手軽にアレンジもしやすそう」

■加藤「そうですね。亜鉛は毎日、たんぱく質の合成に使われます。ですから、亜鉛が不足すると傷は治りにくく、感染症にもかかりやすい、そして細胞分裂ができなくなる。ということは老化が早まります」

■伊久美「亜鉛って、かなり大事なのですね~」

■加藤「また、亜鉛は味覚をつかさどります。人間の舌は電池みたいになっていて、それが味蕾(みらい)という感覚器です。縦型のドラム缶みたいな形で並んでいて、その電池が亜鉛になります。電池がないと味覚が分からなくなり、味覚障害が起こりやすくなります。結果、なんでも味を濃くするようになってしまう。また、伊久美さんのようにお酒飲みのかたにもよい働きをしてくれます(笑)。亜鉛はアルコール分解に使われますから、2日酔いだと思ったら亜鉛不足になっていると思ってください」

■伊久美「はい(笑)。ただ、2日酔いになった瞬間に、なかなかカキやレバーは冷蔵庫に常備していないですよね」

■加藤「そんなときはチーズがよいと思います」

■伊久美「チーズ、了解いたしました(笑)」

■東島アナ「今のお話からも、いかに亜鉛が健康に影響を与えるかがわかりましたが、美容の分野にも影響が出てきそうですね」

■加藤「そうですね。先ほど細胞分裂と言いましたが、亜鉛は皮膚、髪の毛、爪などに影響が出てきます。肌荒れ、乾燥肌、脱毛、爪が割れやすくガタガタになったりするのは亜鉛不足です。また、脳のホルモンバランスにも関係するので、情緒不安定にもなるのですよ」

■伊久美「亜鉛は、本当に大事ですね。不足のバロメーターとしては、肌、髪、爪の状態を、自分でチェックするしかないですよね」

■加藤「亜鉛が含まれる食材やサプリを試して、1~2週間でどのように変化するか、試してみるとよいですよ」

■東島アナ「先ほどおすすめの食材について伺いましたが、加藤先生には調理方法も伺うのが楽しいので、どのような料理でいただきましょう」

■加藤「カキ鍋や、タルタルソースでカキフライをいただきたいですよね」

■東島アナ「加藤先生は、よくフライを推してくださいますよね」

■伊久美「太りたくないから、カロリーが高そうなものをためらう人が多いと思いますが、加藤先生はいつも、豚カツや海老フライなどを挙げていただいて、うれしいですね。適度な油分は必要ということですか」

■加藤「そういうことです。フライは蒸し料理なのですよ。衣の中で蒸すので、いろいろな栄養素が摂れる画期的な調理法です。分厚い衣のフライではなく、薄い衣であればとてもよいです」

■伊久美「なるほど。カキ以外にもおすすめの料理はありますか」

■加藤「アスパラのベーコン巻きもよいですよ」

■伊久美「好きなメニューです、よいアイデアをいただきました!」

■東島アナ「ただ、亜鉛の摂り方には注意点もあるのですよね」

■加藤「食事で摂る場合には、摂り過ぎることはあまりないのですが、サプリで摂る時は過剰摂取に注意です」

■東島アナ「過剰摂取してしまった場合には、どういう影響が出てくるでしょうか」

■加藤「食べ過ぎと一緒で下痢や頭痛という副作用が出てくるので、必ず用法用量を守ってください。多分、容器に1日〇粒と書かれていると思います」

■東島アナ「実はこの番組のスタッフが、疲労を感じていた時期に亜鉛をすすめられ意図的に摂るようにしたところ、睡眠の質が向上したという体験談を話してくれました。そういう作用もあるのでしょうか」

■加藤「あるでしょうね。睡眠ホルモンであるメラトニンは、セロトニンから夜になるとメラトニンに代わるのですが、メラトニンの生成を亜鉛がサポートすることが実証されています。ある研究でも、亜鉛のサプリを摂ったグループと摂らなかったグループに分けて睡眠に関するデータをとったところ、亜鉛を摂ったグループのほうが睡眠時間が長く眠りも深かった、という報告もあるのです」

■伊久美「もちろん個人差はあると思いますが、データがあるということですね。私は睡眠が浅いので、亜鉛のサプリを摂り入れてみたいと思います」

■東島アナ「亜鉛の大切さが大変よくわかりました。ありがとうございました」

合言葉は「はじめよう!フェムテック!!!」

最新刊『1週間で勝手に血圧が下がっていく体になるすごい方法』(日本文芸社刊) は、好評発売中!

【番組インフォメーション】
『はじめよう!フェムテック』は、毎週・土曜日15時50分~16時にニッポン放送でオンエア。お聴き逃しのかたは『radiko』のタイムフリー機能で、放送1週間後までお聴きになれます。

●記事まとめ/板倉由未子 Yumiko Itakura
トラベル&スパジャーナリスト。『25ans』などの編集者を経て独立。世界を巡り、各地に息づく心身の健康や癒やしをテーマとした旅企画を中心に、各メディアで構成&執筆。イタリア愛好家でもある。伊久美さんとは28年来の付き合い。https://www.yumikoitakura.com/

●撮影/寿 友紀 

関連するキーワード

 
 

PICK UP ピックアップ

TOPICS 人気トピックス

RECOMMEND